「シュール」映像を敢えて分析する。『家での静かな一週間』(ネタバレあり)

「シュール」という言葉で表されるもの、分析するようなものじゃないかもしれません。それでも、チェコ出身の映像作家、ヤン・シュヴァンクマイエル氏の作品は分析せずにいられません。「実は社会的風刺が入っている」という氏の作品のこと。深読みしたくもなるってものです。この作品は短編集に収録されています。

光景:壁に丸まった状態でかけられた針金。隣にある棚の「鍵を開ける」。中には入れ歯がぶら下がり、針金を引っ張って、棚の中にある肉をがんじがらめにする。

考察:入れ歯(独裁者)が肉(国民)を言葉巧みに洗脳して意のままにしている、ということでしょうか。

七日目

光景:部屋覗きは終わった模様。ずっと今までの光景を見守っていた男性がきれいに身支度をして、のぞき穴にダイナマイトを差し込みます。毎日目覚ましに使っていた時計を使って時限式にし…。

考察:男性の動きがどうにも隠密的。ともすると彼は記者で、この家は「取材さえ命がけ」の国なのかもしれません。爆発を予期させるのは、取材結果を記事にすることで国が少しでも変わるように、との意図とも取れます。

まとめと動画

あくまで一感想ですので、実際にご覧になって考えてみてください。若い人にはトラウマになるか、いい刺激になるか…?

家での静かな一週間

Tichý týden v domě / 1969年/モノクロ/20分14秒/オーバーハウゼン映画祭、タンペレ映画祭受賞 その他mylist/12834745

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