月面着陸を偽造せよ! 映画「ムーンウォーカーズ」はウソ? ホント?

アポロ計画は実は失敗していた。こんな都市伝説を聞いたことはありませんか。あの偉業の裏には果たしてどんな真実が隠されているのか。主演は「ハリーポッター」シリーズで一躍その名前を轟かせたルパート・グリント。ユーモアたっぷりなコメディ映画「ムーンウォーカーズ」をご紹介致します。

あらすじ・ストーリー

1969年。人類初の月面着陸を目標にしたアポロ計画が成功する見込みがないと判断したアメリカ政府は、ある秘策を始動させる。それは『2001年宇宙の旅』などのスタンリー・キューブリック監督に、アポロ11号月面着陸成功の映像を捏造(ねつぞう)させるというものだった。その依頼をするために彼がいるロンドンへ向かったCIA諜報(ちょうほう)員キッドマン(ロン・パールマン)だが、借金に苦しむ青年ジョニー(ルパート・グリント)に巨額の資金を奪われてしまう。慌ててジョニーを追い掛けるも……。

出典: movies.yahoo.co.jp

序盤の雰囲気は最高だが、中盤からグダグダ

物語の立ち上がりは上々。少なくともそこで興味を失うことはありませんでした。ひょんなことから月面着陸の偽造映画に携わることになってしまった主人公とその友人。友人がキューブリック監督に扮してプロジェクトの大元であるCIAに会うところなどはハラハラしながらもくすぐられるような面白みを感じられました。ここからどんな奇怪な映画を作っていくのだろうと思っていたら、偽物だということがバレてしまいます。

いかにしてばれないように映画作りを進めていくのかが焦点となると思っていたので、これにはちょっと戸惑ってしまいました。しかしこの展開もありっちゃありだと思ってその先を観賞していたのですが、序盤の勢いはどこへやら、まるでグダグダ。スリリングな展開はありませんし、笑いどころもほぼ皆無。ドタバタしてはいるものの、どれも空回り気味で失笑しか浮かびませんでした。ラストは余韻を持たせたいという意図が感じられましたが、まるで効果はありません。終わり良ければ全て良しとは残念ながらなりませんでした。

意外にグロとエロの要素が多分に盛り込まれているので注意

コメディ映画ではあるものの、なぜか随所にエロとグロ要素が盛り込まれています。さほどではありませんが、苦手な方は注意が必要なくらいにはあります。しかしこれらの要素も後から考えると尺伸ばしの為の苦肉の策としか思えません。映画の雰囲気とまるで合っておらず、その部分だけ浮いてしまっていて理解に苦しみます。コメディだから何でもありという理屈が通用しないほどにナンセンス。これも笑いどころなのだろうかと考えますが、たとえそうでも笑えません。

都市伝説を題材にしたのだからもっと遊び心もあって良いのでは。運命の分岐点は主人公たちが偽物であることがばれるかどうかの部分でしたね。その部分からばれるかばれないかの、良い塩梅のハラハラがなくなってしまいました。物語はどんどん安全な方、安全な方へと進んでいきます。上手くまとめようとするくらいなら最後までゴチャゴチャのほうがまだ面白かったように思います。

まとめ

この映画を観て唯一感じたのが、久しぶりにルパート・グリント見たなあということ。ハリーポッター大好きでした。おバカっぽいキャラが合っているようで、作中ではそれなりに存在感を放っていました。とはいえ映画自体は残念な出来。そこまで期待はしていなかったのに、その期待をさらに下回るという残念っぷりでした。興味のある方、ルパート・グリントを観たい方は観賞してみてはいかがですか。

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