ハーフ&ハーフな女たち(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハーフ&ハーフな女たち』とは、なつみ理奈によるコメディ漫画作品。2015年より新潮社のWEB漫画サイト『くらげバンチ』で、3ヶ月間にわたって連載された。とある大企業に存在する秘書二課は、様々な「ハーフ」の女性たちが集まる部署。通称「ハーフ課」と呼ばれるこの部署に配属された主人公・田山ロザンヌと、強烈な個性を持つ先輩社員たちとの日常を描く。

『ハーフ&ハーフな女たち』の概要

『ハーフ&ハーフな女たち』とは、なつみ理奈によるコメディ漫画作品。2015年より新潮社のWEB漫画サイト『くらげバンチ』で、3ヶ月間にわたって連載された。作者のなつみ理奈は、月刊コミック@バンチ編集部による新人コンペ企画「8P@GOGO!!」で、第2回大賞に輝いた新進気鋭の漫画家であり、本作は彼女の商業誌での初連載となる。
物語は、とある大企業に存在する部署「秘書二課」。ここには様々な「ハーフ」の女性たちが集まっていることから、通称「ハーフ課」と呼ばれている。
この部署に配属された主人公・田山ロザンヌもまた、オーストラリア人と日本人の両親を持つハーフ。出勤初日に秘書二課のドアを開けた彼女が出会ったのは、なんとたい焼きと人間のハーフである魚谷薫子(34歳)だった。一抹の不安を覚えるロザンヌであったが、彼女もまた「あくびで極端にテンションが切り替わる」という独特の癖を持っており、先輩社員たちに可愛がられるようになっていくのであった。

『ハーフ&ハーフな女たち』のあらすじ・ストーリー

様々な「ハーフ」が集う部署

とある大企業に新卒で就職することになった新入社員の田山ロザンヌ(たやまロザンヌ)は、自身が配属された「秘書二課」の扉を開いた。
そこではこの部署のチーフである魚谷薫子(うおたにかおるこ)がロザンヌを出迎えてくれたが、彼女は魚の顔に人間の女性の体をした、妖怪のような姿をしていた。
魚に似ているという次元ではなく、文字通り魚の顔だった魚谷を見て怯えるロザンヌだが、魚谷はノリは古いものの気さくな女性で、明るく自己紹介して彼女を迎え入れる。
魚谷は「秘書二課はハーフ課という通称があり、様々なハーフが集まっている」と部署について説明し、こうした理由からオーストラリア人と日本人の両親を持つロザンヌも配属されてきたと理由を語った。
魚谷は魚ではなく、たい焼きと人間のハーフだということを知ったロザンヌは、自身の前途に一抹の不安を覚える。

個性豊かなハーフ課の社員たち

ロザンヌの教育係となったのは、火渡千咲(ひわたりちさき)という、小柄でかわいらしい女性だった。デスクはファンシーな猫のぬいぐるみで溢れているが、クールで仕事もしっかりこなす火渡は、なんとライターと人間のハーフで、火を吹くことができるという驚きの特技を持っていた。
顔がたい焼きという特徴上、魚谷の肌は湿度が高い日が続くとフニャフニャになってしまうが、火渡は自身の仕事をこなしながら、魚谷の顔に向かって火を吹いてやる。こうしてお肌をパリパリに戻してもらうことによって、魚谷はその日の仕事を頑張ることができるのであった。
そんな火渡には小丸(こまる)という同期がいる。同じく「ハーフ課」に所属する小丸は蛍と人間のハーフだった。忍者に憧れる彼女は煙幕や隠れ身の術などを駆使するものの、肝心なところで目が光ってしまったり、天井から降りることができなくなってしまったりと、大変なドジであった。
ロザンヌは彼女たちの特異体質にツッコミを入れ、時には呆れながらも、優しく面倒見の良い彼女たちに心を開いていくのであった。

『ハーフ&ハーフな女たち』の登場人物・キャラクター

田山 ロザンヌ(たやま ロザンヌ)

とある大企業に新卒で採用され、通称「ハーフ課」と呼ばれる秘書二課に配属された新入社員。様々な「ハーフ」が集まる部署に配属されるだけあり、オーストラリア人と日本人のハーフ。英語と日本語の二か国語を使いこなすバイリンガル。
魚谷をはじめとする、個性が強烈すぎる先輩社員たちに振り回されているが、自身も「あくびをすると急激に気分が落ち込み、後ろ向きになってしまう」という特異体質を持っていることが露呈してからは、他と同じく「変人」として扱われるようになっていく。
ちなみに、この特異体質は再びあくびをすることで気分を持ち直すことができる。

魚谷 薫子(うおたに かおるこ)

秘書二課のチーフ。配属されてきたロザンヌを出迎えた社員。魚の顔と人間の顔を持っている、たい焼きと人間のハーフ。34歳。ノリはやや古いが気さくで、主任らしく個性豊かな社員たちの面倒はしっかりと見ている。婚活に打ち込んでいるが、頭がたい焼きであるために本人曰く「人間よりも虫にモテる」とのこと。焼き菓子の言葉を理解することが可能で、人間に食べられる焼き菓子の悲鳴も聞き取れるという特技を持っている。
頭部は本物のたい焼きなので常に甘い香りを漂わせており、湿度が高い日が続くと顔がフニャフニャになってしまう。年末年始はおしるこ配布のボランティアに参加しており、あんこを口から吐くことで材料を調達して貢献している。

火渡 千咲(ひわたり ちさき)

秘書二課の社員。新入社員であるロザンヌの教育係を務めている。小柄でかわいらしい女性で、デスクには猫のぬいぐるみが並んでいる。しかし口数は多くなく、仕事の出来高の面でも非常に高い水準を誇っている。
ライターと人間のハーフで、口から火を吹くことができるという特技を持っている。フニャフニャになってしまった魚谷の顔をパリパリに戻したり、セクハラ上司への攻撃手段として何かと有用な能力だが、無意識に噴射してしまう事もあり、家が全焼してしまうトラブルを起こしたこともある。ちなみに、火は口からだけでなく手首や首の付け根をぽきりと折ると噴射口があり、そこから噴射もできるとのこと。

小丸(こまる)

秘書二課の社員。火渡の同期で、ロザンヌの先輩にあたる。血液型はB型、好物はプリン。忍者に対して憧れがあるようで「忍者とのハーフ」を自称している。狭いところや天井裏に潜むものの天井が高すぎて降りられなくなったり、電話内容のメモを矢に括り付けて魚谷に向かって放ったり、機械音痴の為報告書は手書きでしかも巻物、鎖鎌をぶんぶん振り回す、魚谷をお頭と呼ぶなど、何かとうまくいかずにやらかしている。
自称しているのは「忍者とのハーフ」だが、実際は蛍と人間のハーフで、煙幕を焚くと目が光ってしまい、隠れそびれている。この特異体質がアダとなってしまい、同期の火渡からは「常識がなくてバカで仕事ができない」とバッサリ斬られている。

『ハーフ&ハーフな女たち』の用語

秘書二課(ハーフ課)

ロザンヌたちが配属されている、とある大企業の部署。秘書課であることには間違いないが、メインの業務を担っている秘書一課と比べると仕事の量は半分程度。さらにハーフの人間ばかりが集まっているという特色から、通称は「ハーフ課」。外国人と日本人の両親を持つロザンヌのほか、たい焼きやライター、蛍といった無機物や昆虫、動物などと人間のハーフという、「両親はどうなっているのだろう」と疑問になるようなハーフの社員も集まっている。

『ハーフ&ハーフな女たち』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

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