プリクラにピアス。乃南アサが描く、チャラい新米巡査の大人気ポリスコメディ

シリーズ化にもなり大人気の「新米巡査・高木聖大シリーズ」は、乃南アサの小説作品です。小説だから堅い内容なのでは?なんて思わないで下さい。警察手帳にプリクラを貼っていたり、仕事中にピアスをしていったりととにかくチャラい!警察志望動機も軽く、同期にも追い越され自暴自棄になりながらも”警察官”の職務に目覚めていく話で、若い方にも読みやすい小説です。

グレーゾーン?!

「とどろきセブン」の裏の顔を知ることになる内容を読み進むうちに、彼等には何かあるな!彼等が何かするのでは?とドキドキしてしまいますが、ついには何も明るみにならずに終わってしまいます。推測するのも本の楽しみの1つですが、なんとなくモヤッとさせるグレーゾーンです。

名言・名セリフ

「警察官には顔はいらない」

ボクの町で、聖大が手柄をあげた後の上司からの言葉ですが、シリーズ全体を通して筆者が伝えようとしている事を総称した一言だと思います。常々手が早い聖大に対して、いつも宮永班長からは「警察官の制服を来ていることを自覚しろ」と言われます。駆けこみ交番で刑事のガンさんと私服で聞き込みをしている時も、私服のおっさんが一人で訪ねていって警察手帳を見せても、そう簡単には信用してもらえないという状況に「言われてみればなるほどと思う。だが、知らなかった。気づかなかった。制服を着ている場合と、こんなにも違うとは。」と思っています。見習いのころには分からなかったことが、ここへ来て自覚した瞬間でした。

ドラマ化を望む声も…

いかがでしたでしょうか?

オシャレをしたい・彼女が欲しい・仕事が辛い・上司が嫌だ・寝て居たい…誰もが日々思う事でしょう。皆同じです。その中から何を見つけていくのかが鍵になるんだなと改めて思いました。”若いから”で済まされていたことが、通らなくなっていく事も。この作品を通して少しでも警察官の仕事に興味を持つと同時に、大変な仕事だと知ってあまり困らせないようにしようと思って頂けたら幸いです。

1dsasami
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@1dsasami

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