倒しちゃっていいんでしょうか…映画に出てくる気の毒な「敵」キャラ

適役は大概憎たらしいものですが、時折いますよね、「倒すの止めようよ!」となるほど気の毒な境遇のキャラが。(ネタバレあり)

メデューサ(『タイタンの戦い』)

元は人間で美人だったのに、ゼウスに惚れられたってだけでこのような姿に…。化けもの扱いされて斬殺ですよ。確かに石しちゃうのはまずいですが、彼女自身は自分の住処でおとなしくしてたような…。弓矢は持ってましたが。元の神話だと美貌を自慢したりと自業自得な部分もあるんですけどね。

フェニキア(『ドラえもん のび太と翼の勇者たち』)

鳥人たちの世界「バードピア」に古くから眠っていた謎の「力」ですが、その正体は以下の怪物でした。

こいつの何が気の毒って、知的生物の都合でモロに被害を受けた生き物なんです。

フェニキアたんは悪くないと思います…。

そもそも「バードピア」や鳥人の誕生経緯は、一人の人間の身勝手な行為でした。ドラえもんと同時代の「人間嫌いで鳥が大好き」という鳥類学者が、偶然迷い込んだパラレルワールドで鳥を進化させ、それなりのテクノロジーを与え…。現住生物であったフェニキアは何も悪くないのに「敵」扱いの上、ドラえもんの道具で偶然進化させられて「危険度」もUP!ドラえもんの機転で気の毒な結末を迎えました。作中では絶滅した鳥や、人間に傷つけられた鳥人なども登場し、「知性ある生き物のエゴ」が感じられます。桃太郎印のキビダンゴ…いえ、何でもありません。

イムホテップ(『ハムナプトラ』と『ハムナプトラ2』)

元々は古代エジプトで王に使える大神官だったんですが、王の「正式な奥さんでない人」とラブラブになっちゃいまして。このままじゃ処刑だわと王を暗殺。生きたままスカラベという小さな虫の大群に食われたり、「恐ろしすぎて一度も使われたことのない呪い」なんてものをかけられたり。おまけに無理やり復活させられます。主人公によって地獄に逆戻りですが。

やってることは十分悪いんですけどね。

あくどいことしてはいるんですけど、恋は報われないわ、何度も死ぬわの気の毒な人です。2作目ではスコーピオンキングとかいう化け物と戦わせるため、また無理やり復活させられるし。恋人の生まれ変わりをエサに。

今度こそ結婚しようネ!

ミイラ操ったりと特殊な能力があるんですが、それを取り上げられてスコーピオンキングと戦う羽目に。「やってやるぜ!」と恋人の前じゃ調子のいいこと言ってたんですが、スコーピオンキングは予想外の化け物でした。急にへたれ化し、て主人公襲わせて、おいしいところ持ってかれて、いいとこなしです。最後は恋人に見捨てられてまた地獄行き…。恋人は慎重に選びましょうという教訓でしょうか。

特殊能力なしでこれと戦えって言われたら、へたれ化しても仕方ない…。

イムホテップの部下たる神官(『ハムナプトラ』)

この人たち何も悪くないです。強いて言えば王様暗殺を黙認していたことくらいでしょうか。でも上司を守っただけなのに「生きたままミイラにする」のはいかがなものかと。しかも何千年もたってから復活させられて、銃で撃たれて…安らかに眠らせてあげてください。「イムホテップの部下じゃ遠慮いらねーわ」じゃありません、主人公。

ミイラになるには、「死体でないと」物凄い苦痛を伴うのです。

たまにいる、気の毒な悪役特集でした。

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