ウォーキング・ゾンビランド(The Walking Deceased)のネタバレ解説・考察まとめ

『ウォーキング・ゾンビランド』(The Walking Deceased)とは、2015年製作のアメリカのゾンビ映画。大人気テレビシリーズ『ウォーキング・デッド』(The Walking Dead)を土台とし、様々なゾンビ映画を接ぎ合わせたパロディ作品となっているため、ゾンビ映画を観ていれば観ているほど笑えると評判になった。主人公は昏睡状態に陥った保安官。彼が病院で目を覚ますと、世界は文明が崩壊しており、生ける屍が歩き回るようになっていた。

『ウォーキング・ゾンビランド』(The Walking Deceased)の概要

『ウォーキング・ゾンビランド』(The Walking Deceased)とは、2015年製作のアメリカのゾンビ映画。大人気テレビシリーズ『ウォーキング・デッド』(The Walking Dead)を土台とし、序盤から『28日後』などの王道ゾンビ映画や、『ゾンビランド』など、多数のコメディゾンビのパロディ描写が続くのが特徴。
こうした作風で飽和状態にあるゾンビ映画というジャンルを逆手に取り、要素を重ねては貼り、重ねては貼りして1つの作品を作りあげた、よい意味で開き直ったパロディ作品となっている。ストーリーはグダグダで、オチは古典的という点だけ見ればB級作品にしかならないが、今作にはそれを度外視して「徹底的にパロディに徹しよう」という気概が感じられる。
パロディ映画というのは諸刃の剣で、中途半端にやっても中途半端な笑いしか生まれません。その点、この作品に関しては思い切りが良く、下手に真剣味を出していないのも、根強い層が多いゾンビ映画ファンを唸らせた。
パロディ且つコメディ作品となっているため、重厚なストーリー展開とはいかず、ゾンビ映画にありがちな悲壮感などは特にない。登場人物の一人がゾンビであることから、彼らの心の声がちょくちょく聞こえるという仕様になっているため、ゾンビはゾンビで楽しそうに過ごしている様子を微笑ましく観察できるのも本作の魅力となっている。

息子の野球の試合を観戦しに行き、頭にボールを受けて昏睡状態に陥っていた保安官のリンカーンが28日後に病院で目を覚ますと、世界はすっかり様変わりしていた。
手を洗わずに握った寿司をホームレスが食べたことを原因としたウイルスが蔓延り、生きる屍が彷徨っている世の中を舞台に、彼と4人の友人の冒険は幕を開けるのであった。

『ウォーキング・ゾンビランド』(The Walking Deceased)のあらすじ・ストーリー

様変わりした世の中

世の中が様変わりし、自身のSNSアカウントが消えたことに絶望するリンカーン

手を洗わずに作った寿司をホームレスが食べたことをきっかけとし、ゾンビウィルスが蔓延。世界は生きる屍が血肉を求めて彷徨い歩く地獄へと様変わりしていた。
それから29日後、息子の野球の試合を見に行ってボールが頭に当たり、昏睡状態だった保安官のリンカーンは病院で目を覚ました。
病院に物資調達に来ていたグリーンベイとシカゴに出会ったリンカーン。彼らは生存者が集まるショッピングモールに来るようリンカーンを誘うが、彼は妻と息子は生きていると信じて探しに向かうことに決め、その誘いを断る。

その場には、会話をすることができるゾンビのロミオが潜んでいた。何とかして人間の仲間に入りたいと思った彼は、グリーンベイとシカゴが話していたショッピングモールに行こうと決意する。

一方、自宅に戻ったリンカーンは、息子のクリスからの書置きを見つけていた。
書き置きに残されていた場所に向かうと、そこでクリスはゾンビのストリップバーを経営し、妻のバービーは唯一の生きたストリッパーとして生計を立てていた。息子の名前を「カール」と間違えつつ、リンカーンはバービーと感動の再会を果たすが、その瞬間、バービーはストリッパーのゾンビに噛まれて死んでしまう。
リンカーンとクリスはバービーを諦め、生存者が集まるモールへ向かうことを決意する。

モールには、美女のブルックリンと耳が不自由なハーレムの姉妹と、射撃が苦手なグリーンベイ、カウボーイハットを被ったシカゴ、決してクロスボウを放さないダーネルが共同生活を送っていた。そこに喋れるゾンビのロミオと、彼につられてやってきたゾンビが侵入してくる。
ゾンビに襲われたブルックリンを救ったことで認められ、仲間になるロミオ。そこにリンカーンとクリスも加わり、全員でゾンビがいない天国のような場所である「セイフ・ヘブン牧場」を目指す。

一難去ってまた一難

モールの外にはゾンビのふりをして歩き回る人間の集団という新たな脅威もあったが、一同は何とかゾンビとは無縁だと噂の農場「セイフ・ヘブン牧場」に到着する。
そこでは老夫婦のアブラハムとサラ、そして彼らの娘で、病気に苦しむイサクが暮らしていた。
老夫婦の様子を怪しく思ってしまう面々だったが、2人は単純にゾンビ化した世界を知らないだけで、娘のイサクはドラッグのやりすぎで病気扱いされているだけだった。

イサクとグリーンベイはすっかり意気投合するが、イサクが自分で作ったというドラッグ「リビングデッド」をキメたことでハイになってしまったグリーンベイが花火を打ち上げたことで、農場にゾンビが集まってきてしまう。
彼らは全員で果敢にゾンビに立ち向かうが、この戦いの中で伝説のゾンビハンター、スーパーサバイバーを間違って殺害してしまうダーネル。そしてそのダーネル本人も命を落としてしまった。
絶望し、死を覚悟したブルックリンは、ロミオに噛んでもらってゾンビになることを選ぶ。

万事休すとなった彼らは部屋で怯えていたが、そこでラジオから「ゾンビの治療薬が開発され、水道水に混ぜられた」という情報が流れてくる。まずロミオとブルックリンで試し、全員で水道水をばらまいて浴びせかけ、ゾンビを人間に戻すことに成功するのであった。
ダーネルの幽霊も加わり、農場で人類の勝利を喜ぶ面々。

しかし、イサクの部屋のラジオからは、小惑星衝突による世界の終わりの速報が流れていたのであった。

『ウォーキング・ゾンビランド』(The Walking Deceased)の登場人物・キャラクター

シェリフ・リンカーン(演:デイヴ・シェリダン)

画像左がリンカーン

保安官。本作の主人公。息子のクリスが出場する野球の試合を見に行ったところ、頭にボールを受けて昏睡状態になってしまった。28日後に病院で目を覚まし、クリスと妻のバービーを探しに向かう。

グリーンベイ(演:ティム・オグルトゥリー)

画像右の男性がグリーンベイ

病院に物資を探しに来ており、リンカーンをモールに勧誘した二人組の片割れ。ドラッグ好きなイサクと意気投合するが、彼女お手製のドラッグ「リビングデッド」でハイになりすぎて花火を打ち上げてしまい、ゾンビとは無縁だった「セーフ・ヘブン牧場」を地獄絵図にしてしまった。射撃が苦手。

シカゴ(演:ジョーイ・オーグルズビー)

画像右の男性がシカゴ

病院に物資を探しに来ており、リンカーンをモールに勧誘した二人組の片割れ。テンガロンハットが特徴。

ダーネル(演:アンドリュー・ポッツァ)

画像左の男性がダーネル

モールにいた生存者の男。頑なにクロスボウを放さない。セーフ・ヘブン牧場で伝説のゾンビハンターを誤って殺害してしまい、直後に自分も死ぬことになった。

ブルックリン(演:ソフィア・アリ)

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