彼の名を言ってはダメ。ホラー映画「死霊高校」の魅力をご紹介します!

POV方式で撮られたこちらの映画「死霊高校」は王道ホラー作品。POVとは、ハンディカメラで撮ったような演出の仕方で撮影することです。これにより、より臨場感のある作品ができあがり、今作もその例に漏れないものとなっています。映画「死霊高校」をご紹介致します。

あらすじ・ストーリー

1993年、高校演劇「絞首台」の上演中に主役の少年が惨事に見舞われる。20年後、同じ舞台で「絞首台」を再演することになった4人の高校生は、公演を中止させるため潜入した深夜の校舎で、かつての惨劇を報道した映像を見てしまう。その直後から出入り口が開かなくなり、さらには一人ずつ首つりの犠牲となり……。

出典: movies.yahoo.co.jp

原題は「THE GALLOWS 」、意味は「絞首台」

まずは邦題の稚拙さに一笑い。原題と邦題の違いに愕然としてしまいます。確かに「絞首台」あるいは「絞首刑」というタイトルだとストレート過ぎますが、それにしても「死霊高校」はひどい。なんだか日本のアイドルが主演するB級ホラーのようです。これで中身が伴っていれば許せるのですが、いかんせん中身も雑の極みですので、呆れは増すばかりとなっています。

過去の事件により、現在に祟りのようなものが起こる。使い古された設定ですが、その分安定感があるかと思いきや、他の映画と差別化を図ろうとした結果、不安定になってしまったような作品。一応ラストにはどんでん返しのようなものが用意されていますが、「あ、そう」で終わる程度。最後まで観て、それまでの観方が劇的に変わるかと言えばほとんど変わらない。取って付けたようなラストは、逆に滑稽さを露呈するような感じでした。

POV方式を採用した必然性は特にない

POV方式を採用した作品はホラーだけでも多岐に渡り、正直使い古された感が強い。ちょっと変わったことをしようと思ってこの方式に辿りついたとしか思えない作品もその中には多く、今作もそれに該当します。普通のカメラでいいじゃん、と思ってしまうお粗末な出来。必然性を絶対に求める必要はないと思いますが、それにしてもどうしてその方式にしたのかの意味付けくらいは感じさせてほしかったです。

演出自体は普通のホラー作品となんら変わらず、あ、来るなと思ったシーンには必ずホラーシーンが来てくれるという安定ぶり。予定調和がある意味心地良い作品でもあります。とはいえ、そのせいで平凡な作品に終わっているのもまた事実で、あえて観る必要はないのかなという感想を抱きました。タイトルのチープさも相まって、どこか失笑を買うような作品と言えるでしょう。

まとめ

流し観るにはちょうど良い映画、といった感じでしょうかね。「パラノーマル・アクティビティ」などを手掛けたプロデューサーが関わっていると聞いてどんなものかと思いきや、とんだ肩透かしに終わりました。まあ、あれも一発物っちゃ一発物だったのでその点を鑑みればある意味納得かもしれません。チープな映画が大好きということであれば、一度は観てみても良いでしょう。ただし、記憶には残らない作品です。

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