きのこ帝国とは、2007年に結成された日本のロックバンド。シューゲイザーやポストロック、オルタナティヴ・ロックなどの影響を取り入れた独自の音楽性で注目を集めた。インディーズシーンで人気を高め、2015年には「桜が咲く前に」でEMI Recordsからメジャーデビュー。2017年には結成10周年を迎えたが、2019年にメンバー脱退に伴い活動を休止。尖ったシューゲイザー・サウンドからメジャー期の洗練されたポップロックまで音楽性を変化させ、多くのリスナーに強い印象を残したバンドとして語り継がれている。
きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の概要
きのこ帝国(きのこていこく)とは、2007年に結成されたオルタナティブ・ロックバンド。佐藤千亜妃(ボーカル・ギター)、あーちゃん(ギター)、谷口滋昭(ベース・ボーカル)、西村“コン”(ドラム)の4人を中心に活動し、シューゲイザーやポストロック、オルタナティヴ・ロックなどの影響を取り入れた独自の音楽性で注目を集めた。バンド名は、当時ギターを担当していたあーちゃんの格好が「きのこ」のようだったことと、サイケデリックロックバンド・ゆらゆら帝国に由来する。
2008年から本格的なライブ活動を開始し、下北沢や渋谷を中心に活動。轟音のようなギターサウンドと、佐藤千亜妃の透明感のある歌声を組み合わせた幻想的かつ退廃的な楽曲で、インディーズシーンにおいて存在感を高めていった。2012年にはミニアルバム『渦になる』で全国流通作品を発表し、2013年には1stアルバム『eureka』、2014年には2ndアルバム『フェイクワールドワンダーランド』をリリース。特に『フェイクワールドワンダーランド』は第7回CDショップ大賞の入賞作品に選ばれるなど、高い評価を受けた。
2015年には「桜が咲く前に」でEMI Recordsからメジャーデビュー。同年にメジャー1stアルバム『猫とアレルギー』、2016年に『愛のゆくえ』、2018年に『タイム・ラプス』を発表した。メジャー移籍後は、それまでのシューゲイザー的な轟音を軸としながらも、よりポップスとしての親しみやすさを備えたサウンドへと変化。「愛のゆくえ」は映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の主題歌に起用されるなど、活動の幅を広げていった。
2017年に結成10周年を迎え、2018年には10周年記念ツアーを開催。『タイム・ラプス』では自主制作時代の楽曲も再録・収録され、バンドの歩みを振り返る作品となった。しかし2019年、谷口滋昭が家業を継ぐため脱退することを決断。これに伴い、同年5月27日をもって活動休止となった。約12年間の活動を通じて、初期の尖ったシューゲイザー・サウンドからメジャー期の洗練されたポップロックまで音楽性を変化させ、多くのリスナーに強い印象を残したバンドである。
きのこ帝国(Kinoko Teikoku)のメンバー
佐藤千亜妃(さとうちあき)
ボーカル、ギターを担当。全楽曲の作詞、作曲を手掛ける。
「クガツハズカム」名義でバンドと並行して弾き語りのソロ活動も行っており、活動休止後はソロミュージシャンとしても活躍している。
あーちゃん
ギター担当。
結成当初、きのこのような髪型をしていたことが「きのこ帝国」というバンド名の由来のひとつとなった。
谷口滋昭(たにぐちしげあき)
ベース担当。
パンクやメロコアをこよなく愛しており、好きなアーティストにHi-STANDARD、SNAIL RAMP、セックス・ピストルズなどを挙げている。
西村"コン"(にしむらコン)
ドラム担当。きのこ帝国の活動休止後は、新たにバンド「add(アド)」の結成や、プロジェクト「Lilubay」などでドラマーとして活動している。
きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の活動経歴
大学の同級生から始まった「きのこ帝国」
2007年、佐藤千亜妃(ボーカル・ギター)、あーちゃん(ギター)、谷口滋昭(ベース)、西村“コン”(ドラム)の4人によって結成。立正大学の同級生だった4人は、翌2008年頃から下北沢や渋谷を中心に本格的なライブ活動を開始。自主制作アルバムを発表しながら、徐々にその存在を知られるようになった。
バンド名は、あーちゃんの当時の髪型が「きのこ」のようだったことと、ロックバンド・ゆらゆら帝国にちなんで名付けられたとされる。初期のきのこ帝国は、シューゲイザーやポストロックを基調とした轟音と、佐藤千亜妃の透明感のある歌声を組み合わせた独自の音楽性を展開。あーちゃんによるファズの効いたギターも特徴のひとつで、幻想的でありながらどこか不穏な空気を漂わせる楽曲を生み出していった。
独自の世界観でインディーズシーンを席巻
2012年、きのこ帝国はDAIZAWA RECORDS/UK.PROJECTからミニアルバム『渦になる』を発表し、全国流通作品として本格的にデビューした。8分を超える「退屈しのぎ」などを収録した同作では、暗く重たいサウンドの中に佐藤のガラス細工のような歌声を響かせ、インディーズシーンで大きな注目を集める。
2013年には1stフルアルバム『eureka』、5曲入りEP『ロンググッドバイ』を相次いで発表。翌2014年には2ndフルアルバム『フェイクワールドワンダーランド』をリリースし、同年には初の渋谷CLUB QUATTROワンマンライブも成功させた。2015年には『フェイクワールドワンダーランド』が第7回CDショップ大賞の入賞作品に選ばれるなど、バンドとしての評価を着実に高めていった。
この時期のきのこ帝国を語るうえで重要なのが、作品を重ねるごとに音楽性が変化していったことである。『渦になる』の頃にはシューゲイザーやポストロックを思わせる暗く緊張感のあるサウンドが前面に出ていた一方、『フェイクワールドワンダーランド』では、それまでの尖ったギターサウンドを残しながら、ポップで口ずさみやすいメロディーがより際立つようになった。
メジャーデビューで広がった音楽性
2015年、きのこ帝国はEMI Recordsへ移籍し、4月にシングル『桜が咲く前に』を発表してメジャーデビュー。同年11月にはメジャー1stアルバム『猫とアレルギー』をリリースした。
メジャー移籍後は、それまでのオルタナティブロック的な魅力を維持しながら、よりポップスとしての完成度を高めていく。『桜が咲く前に』ではピアノなどの鍵盤楽器を取り入れたり、ボーカルを加工した音響的なアプローチを用いたりするなど、初期とは異なるサウンドにも挑戦した。インディーズ時代から存在していたキャッチーなメロディーが前面に押し出され、きのこ帝国は「轟音と透明な歌声」のバンドから、より幅広い層へ届くポップロックバンドへと変化していった。
2016年には全国9カ所を回るワンマンツアー「きみと宝物をさがすツアー」を開催。同年11月にはアルバム『愛のゆくえ』を発表し、表題曲「愛のゆくえ」は宮沢りえ主演映画『湯を沸かすほどの熱い愛』の主題歌に起用された。
その後もバンドは活動を続け、2017年には結成10周年を迎える。2018年には10周年記念全国ツアー「夢みる頃を過ぎても」を9カ所9公演で開催し、全公演をSOLD OUT。同年9月には約2年ぶりとなるアルバム『タイム・ラプス』をリリースした。初回限定盤には自主制作時代の音源を収録するなど、10年間の歩みを振り返る作品となった。
10年間の活動を経て活動休止へ
目次 - Contents
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の概要
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)のメンバー
- 佐藤千亜妃(さとうちあき)
- あーちゃん
- 谷口滋昭(たにぐちしげあき)
- 西村"コン"(にしむらコン)
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の活動経歴
- 大学の同級生から始まった「きのこ帝国」
- 独自の世界観でインディーズシーンを席巻
- メジャーデビューで広がった音楽性
- 10年間の活動を経て活動休止へ
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)のディスコグラフィー
- アルバム
- eureka
- フェイクワールドワンダーランド
- 猫とアレルギー
- 愛のゆくえ
- タイム・ラプス
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の代表曲とミュージックビデオ
- クロノスタシス
- 東京
- 怪獣の腕のなか
- 猫とアレルギー
- 海と花束
- 春と修羅
- 金木犀の夜
- 退屈しのぎ
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の名言・発言
- 佐藤千亜妃「とにかく傑作をつくりたかった。前作をおいてけぼりにするような作品をつくらなきゃって。でも、曲を揃えていくうちに、果たしてこれで良いアルバムにできるのか、自分の中で確信がもてなくなって。そこからひたすら曲を書き足したり、構成を練り直したりして。自分の中でずっと緊張感が切れない状態のまま作っていました。」
- きのこ帝国(Kinoko Teikoku)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- バンド名の由来は「あーちゃんの髪型」と「ゆらゆら帝国」
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