クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』とは、1993年にバンダイから発売されたスーパーファミコン用横スクロールアクションゲーム。プレイヤーは主人公のしんのすけを操作し、行方不明になったシロを捜索する。その後は肝試し大会に参加し、アクション仮面の装備を取り戻すためメケメケ団のアジトへと侵入し、雪合戦大会へ参加するなど、ステージごとに異なるコンセプトで展開される点が特徴。本編以外にも複数のミニゲームが収録されている。

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『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』の概要

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』とは、1993年7月30日にバンダイから発売されたスーパーファミコン用横スクロールアクションゲーム。

プレイヤーは主人公のしんのすけを操作し、行方不明になったシロを捜索する。その後は肝試し大会に参加し、アクション仮面の装備を取り戻すためメケメケ団のアジトへと侵入し、雪合戦大会へ参加するなど、ステージごとに異なるコンセプトで展開される点が特徴。今作ではかすかべ防衛隊のメンバーは全員ザコ敵として登場している。アクションシーンでのキャラクターは全部敵としての扱いになるため、一切会話はない。このゲームの売りである声が聞けるのは、家や店に入った時のみである。
本編以外にも複数のミニゲームが収録されている。

本作の開発はさんえるが行った。ゲームデザインにおいては複数の実力者が名を連ねており、一人はスーパーファミコン版『ウルトラマン』を手掛けた尾形和正。もう一人はファミリーコンピュータ用ソフト『うしおととら 深淵の大妖』に携わった牛村憲彦である。また、劇伴の制作はPCエンジン用ソフト『ファイナルブラスター』の楽曲を生み出した富樫則彦が担当した。

1994年には、バンダイとマテルの合弁会社であるマーバよりメガドライブ版が発売された。メガドライブ版と先行したスーパーファミコン版を比較すると、収録されているBGMは全て異なる構成となっている。ただし、音源の仕様に差異はあるものの、タイトル画面において主題歌「夢のENDはいつも目覚まし!」が流れる演出については、両機種で共通している。

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』のあらすじ・ストーリー

本作は、春夏秋冬の季節をテーマとした5つのエリア、全4ステージによって構築されている。

春ステージ

散歩の途中でシロを置き去りにしてしまったしんのすけは、紛失した荷物を回収するために奔走する。みさえからの命令で、「4つの落とし物と行方不明のシロ」を捜索することになる。

夏ステージ

町内会が主催する「肝試し大会」が舞台。しんのすけは大会に参加し、徘徊するお化けが隠し持っている「お札」を入手しなければならない。手に入れたお札を携えて、ゴール地点である「お堂」に辿り着くことがクリアの条件となっている。

秋ステージ

アクション仮面が「ブラックメケメケ団」に拘束されるという、しんのすけの夢の中から始まるストーリー。アクション仮面は大切な装備である「アクションパーツ」を奪われてしまった。しんのすけは奪われた装備品である「5つのアクションパーツ」を奪還すべく、敵のアジトへと単身潜入を試みる。

冬ステージ

今日は幼稚園の「雪合戦大会」。雪の中や町の各所には、「5人の幼稚園の先生のカード」が隠されている。カードをすべて発見し、集めたカードを持って幼稚園で待つ「よしなが先生」の元へ帰ることがこの雪合戦のルールである。

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』のゲームシステム

当時の家庭用ゲーム機としては画期的なことに、本作はサンプリング技術を駆使したキャラクターボイスを豊富に収録している。カセットという容量の制約がありながら、しんのすけがアニメ版と遜色のない声で滑らかに喋る。パッケージに「テレビアニメそのまんまのオラの声も聞けるぞ」という挑戦的なキャッチコピーが掲げられていたことからも、開発側の自信がうかがえる。
全体構造としては、春夏秋冬の季節を冠した4つのステージで構築されており、各ステージは5つのエリアに細分化されている。各エリアには制限時間が設定されているが、迅速に攻略して残り時間を一定以上残した状態でクリアすれば、残り人数が増える(1UP)。
演出においても季節感の再現に力が入れられており、夏のステージでは不気味な肝試しの風景、冬のステージでは雪が降りしきる情緒豊かな街並みが描かれている。

アクション

しんのすけのアクションについては、爽快感が溢れているとは言い難い。特に走り出しの動作などには独特の硬さがあり、全体的な挙動にはどこかぎこちなさが漂っている。アニメーションで見せるしんのすけ本来の軽妙で躍動感のある動きが、ゲーム画面上で十分に再現されていない点に物足りなさを感じるのは否めないだろう。
ただ、通常時のアクションは然程難しくない。

ミニゲーム

本作に収録されているミニゲームは、機種によって扱いが大きく異なる。スーパーファミコン(SFC)版では「★」の付いた種目が各ステージの最後を締めくくるボスミニゲームとなっており、失敗すれば残機を失う。
一方、メガドライブ(MD)版ではこれらが通常のミニゲームとして扱われ、失敗してもペナルティなしで次のステージへ進める仕様となっている。

ジャンケンおいかけっこゲーム

門限を破ったしんのすけが、みさえに捕まらないようジャンケンをしながら家を目指す、いわゆる「グリコゲーム」である。勝利した際に移動できる距離は、グー(グリグリこうげき)が8マス、チョキ(チョコビー)が5マス、パー(パンパンマン)が6マスとなっている。後出しをすると罰則として1マス後退させられる。SFC版はキャラごとに台詞が固定されているが、MD版は勝った側がその時の台詞を喋る形式に変更された。

カード探しゲーム(★SFC版春ボス)

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