学術的に考察する『仮面ライダー龍騎』まとめ!正義とは何か?

ここでは『仮面ライダー』シリーズの特撮ドラマ『仮面ライダー龍騎』を学術的観点から考察した内容をまとめた。わかりやすい「正義の味方」ではない主人公の物語は、子どもたちに「正義とは何か?」という疑問を投げかけている。

彼の最期も明確に流血が描写されており、寄りかかった車の白い色でさらにそれを際立たせた演出となっている。

人の死の痛々しさと汚らわしさをしっかりと表現することで、主人公の最期の独白に説得力がもたらされている。

3.型破りな設定の理由とは?

出典: ccpics.net

3-1.2001年の同時多発テロ事件がきっかけだった

2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を受けて、テレビ局側は子供たちに本当の正義を教えようというコンセプトを企画側に要求した。

そのため、当初は、『クウガ』『アギト』のように複雑ではなく、善悪の別が明瞭なヒーローものを作る予定だった。

しかし、プロデューサーの白倉伸一郎が局の意向を察した上で、意図的に曲解した応えを返した。

「子どもたちに本当の正義を教えたい」のならば、番組制作者が提示した「正義」を押し付けるのでは不十分である。一旦、視聴者がはじめから結論づけている「仮面ライダーは正義」という意識も打ち壊し、正義について考えてもらう必要があるという考えがそこにはあったのではないか。

4.最後に…

内容から、龍騎の放送開始後は、ライダーが自身の欲望のために他のライダーと殺し合うというストーリーと、犯罪者など悪役であっても正式に「仮面ライダー」を名乗るという設定が、「子ども番組としては不適切である」という意見も新聞投稿等に見られた。

しかし、「何が正しいのか?本当の正義とは何なのか?」など正義の法則を問われるようなストーリーはこの作品ならではの特徴であり高い評価も得ている。

出典: dic.pixiv.net

↓↓もっと深く考えたい方は以下の研究論文をご覧になってください。

eprints.lib.hokudai.ac.jp

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