つくみず『少女終末旅行①』/世界観や人物、ストーリーについてまとめ

文明も途絶え、ありとあらゆる生物が死に絶えた世界を生きる少女2人の淡々とした日々を描くこの物語。電気もガスも家も、はたまた食料もピンチ…!!だけれどオシャレなコートを着こなして銃を片手に歩み続ける、シュールな新感覚日常コミック・『少女終末旅行』の1巻について紹介します。

あらすじ・ストーリー

文明が崩壊した終末世界。ふたりぼっちになってしまったチトとユーリは、愛車のケッテンクラートに乗って広大な廃墟をあてもなくさまよう。日々の食事と燃料を求めて移動を続ける、夢も希望もない毎日。だけどそんな「日常」も、ふたり一緒だとどこか楽しそう。一杯のスープを大事に飲んだり、まだ使える機械をいじってみたり……何もない世界だからこそ感じる想いや体験に出会える、ほのぼのディストピア・ストーリー。

出典: www.amazon.co.jp

読者である私たちにとって謎めいた世界ですが、それはどうやら彼女たちも同じ様子。「穴があったら潜り込む!」スタンスのユーリとチトの、小旅行を淡々と追うストーリーになっています。

登場人物・キャラクター

ユーリ
白人と思しき少女。ロマンチストで楽観的。そして食べるのが好きなよくいそうなタイプの少女。

チト
ユーリと旅をする少女。冷静で理知的な性格。乗り物の運転や機械の修理が出来るなど器用な側面を見せる。ユーリの姉のような振る舞いが見受けられる。

見どころ

「昔の人が食べていた」と言う魚を、はじめて食すシーン

電気、ガス、水道などの「文明」どころか文字まで消えてしまった世界。現代人の常識とも言える言葉の数々(『戦争』や『チョコ』)などの言葉を想像に基づいて語り合う姿。これは今で言うと、「現代人が貝塚で遺跡を掘り起こしている姿を縄文人に見せる」ような状況に近いのかもしれません。

まとめ

私たちの生きているところではないどこかで、のんびりゆったり日常を作り上げている二人の少女たちの日々はとっても魅力的。魚を焼いたり、川で洗濯をしたり、得体の知れない建物に入ってみたり、大昔の人の残した本を読んでみたりetc…一時的に脳をトリップさせてくれるような、不思議さと親しみやすさを同時に纏う作品です。

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