ビリオネアガール(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ビリオネアガール』とは、支倉凍砂原作・桂明日香作画による、『good!アフタヌーン』に2009年9月から2013年12月まで連載されたラブコメディ漫画である。特徴として、株取引をテーマにした異色のストーリーが挙げられる。あらすじは、天才的な株取引の才能を持つ18歳の女の子・藤岡紫(ふじおかゆかり)が、家庭教師の青年・高遠恵(たかとおけい)と共に成長しながら、株の世界で成功を目指す物語だ。魅力は、株取引の緻密な描写と、キャラクターたちの成長と絆が描かれる点にある。

高遠の同級生で、黒髪が特徴。FXに一時期ハマっていて、失敗した。藤岡に株のことを教えて欲しいと頼み、教えてもらうことになる。藤岡に告白する。

永田美弥(ながたみや)

高遠の同級生で黒髪が特徴の女性。場の空気が読める。

中谷公雄(なかたにきみお)

高遠の同級生で癖っ毛が特徴。性格は軽い。

『ビリオネアガール』の用語

デイトレーダー

デイトレーダーとは、株式や為替などの金融商品を1日のうちに売買し、その日のうちに取引を完結させる投資家のことである。デイトレードは、短期間で利益を得ることを目的とし、ポジションを翌日に持ち越さないのが特徴である。デイトレーダーの最大のメリットは、短期間で利益を得られる点にあるのだ。デイトレードは、1日の中で小さな値動きを利用して利益を積み重ねる手法であり、これにより短期間での利益確定が可能である。また、デイトレードはその日のうちに取引を完結させるため、夜間の市場変動や突発的なニュースによるリスクを回避できる。さらに、デイトレードは小さな資金からでも始められるため、初心者にも適しているのだ。
しかし、デイトレーダーにはデメリットも存在する。頻繁に取引を行うため、手数料がかさむことがある。手数料を抑えるためには、取引回数や取引額に応じたプランを選ぶことが重要なのだ。また、市場の動きを常に監視し、瞬時に判断を下す必要があるため、精神的な負担が大きい。さらに、利益を得るためには適切なタイミングで売買を行う必要があるが、その見極めが難しい。
デイトレーダーになるためには、まず証券会社で総合口座を開設し、必要な資金を入金することが必要である。次に、デイトレードには複数のモニターや専用の取引ツールが必要であり、これにより効率的に情報を収集し、迅速に取引を行うことができる。最後に、チャートパターンやテクニカル指標を用いて、売買のタイミングを見極める技術を身につけることが重要なのだ。デイトレーダーは、高い集中力と判断力が求められるが、その分短期間での利益を狙うことができる魅力的な投資手法である。
主人公の1人である藤岡紫は超やり手のデイトレーダーだ。

大学の基金運用

大学の基金運用は、大学の財政基盤を強化し、持続可能な発展を支えるための重要な手段である。基金運用の目的は、寄付金や投資収益を活用して、教育・研究活動を支援し、大学の競争力を高めることなのだ。大学基金は、主に寄付金や遺贈、投資収益から成り立っている。これらの資金は、長期的な視点で運用され、安定した収益を生み出すことが求められる。運用の基本方針は、安全性、収益性、流動性のバランスを取ることだ。具体的には、株式、債券、不動産、プライベートエクイティなど、多様な資産クラスに分散投資することが一般的である。運用の実務は、専門の運用チームや外部の運用会社に委託されることが多い。これにより、専門的な知識と経験を活かした運用が可能となる。また、運用の透明性と説明責任を確保するために、定期的な報告や監査が行われるのだ。日本の大学においても、基金運用の重要性は増している。特に、国立大学法人化以降、各大学は独自の財源確保が求められるようになり、基金運用が一層重要な役割を果たすようになった。例えば、東京大学や京都大学などの主要な国立大学は、積極的に基金を運用し、その収益を教育・研究活動に充てている。一方で、基金運用にはリスクも伴う。市場の変動や経済状況の変化により、運用収益が不安定になる可能性がある。そのため、リスク管理が重要であり、適切なリスク分散と値動きの相関性等を基に、二つの商品の価格差を利用するヘッジ戦略が求められる。
総じて、大学の基金運用は、大学の持続可能な発展を支えるための重要な手段であり、専門的な知識と経験を活かした運用が求められる。これにより、大学は安定した財政基盤を確保し、教育・研究活動を一層充実させることができるのである。
漫画によると、大学の基金運用で有名なのはイェール大学だ。
プロのファンドマネージャーを年俸200万ドルで雇い、世界金融危機以前は10年間で16パーセントのリターン(利益)があったという。

株取引(かぶとりひき)

まず、株取引を始めるには証券会社を選び、口座を開設する必要がある。証券会社は、取引手数料や提供するサービスが異なるので、自分に合った会社を選ぶことが大切だ。口座を開設したら、取引に必要な資金を証券口座に入金する。入金方法は銀行振込やクレジットカードなど、証券会社によって異なるから注意が必要だ。次に、どの企業の株を買うかを決める。企業の業績や将来性、株価の動向などを分析して、購入する銘柄を選ぶ。株を買う際には、注文方法を選ばなければならない。主な注文方法には、指定した価格で売買する「指値注文」と、価格を指定せずに即時に売買する「成行注文」がある。注文を出すと、証券会社が市場で取引を実行していく。取引が成立すると、株式が取引した人の口座に反映される。株を購入した後は、株価の動向をチェックしながら保有する。企業の業績や市場の動向に応じて、売却のタイミングを見極めなければならない。株価が上がったタイミングで売却すると、購入価格との差額が利益となる。逆に、株価が下がった場合は損失が発生することもある。企業が利益を上げた場合、株主には配当金が支払われることがあるのだ。また、一部の企業では株主優待として自社製品やサービスを提供することもある。
株取引はリスクも伴うが、しっかりと情報を収集し、分析することでリターンを得ることができるのだ。
主人公の1人の藤岡紫が行っている仕事の手法が株取引である。

FX(エフエックス)

外国為替証拠金取引(FX)とは、異なる通貨を売買することで利益を得る金融取引である。FXは「Foreign Exchange」の略であり、通貨の交換を意味する。FX取引は、主に為替レートの変動を利用して利益を狙うものである。FX取引の基本的な仕組みは以下の通りだ。まず、FX取引は常に2つの通貨をペアにして行われる。例えば、米ドルと日本円(USD/JPY)などである。最初の通貨を「基軸通貨」、2番目の通貨を「相手通貨」と呼ぶ。通貨ペアの基軸通貨を買うことを「ロングポジション」、売ることを「ショートポジション」と呼ぶ。例えば、USD/JPYを買う場合、米ドルを買い、日本円を売ることになる。次に、FX取引では、証拠金を使って実際の取引額よりも大きな金額を取引することができる。これを「レバレッジ」と呼ぶ。レバレッジを利用することで、少ない資金で大きな取引が可能となるが、同時にリスクも増大する。通貨ペアの買値(ビッド)と売値(アスク)の差を「スプレッド」と呼ぶ。スプレッドは取引コストの一部であり、狭いスプレッドの方が取引コストが低い。為替レートの変動により、ポジションを決済した時点でのレートと取引開始時のレートとの差が利益または損失となる。例えば、USD/JPYを100円で買い、110円で売れば、10円の利益が得られる。FX取引にはリスクが伴うため、適切なリスク管理が重要である。ストップロス注文を設定することで、損失を限定することができる。
FX取引は、24時間取引が可能であり、世界中の市場で行われている。これにより、投資家はいつでも取引を行うことができるが、市場の動向を常に監視する必要がある。理解を深めるためには、実際の取引を行う前にデモ取引を試みることや、専門書やウェブサイトでの学習が推奨される。
漫画では、白川弼と中谷公雄が一時期FXにハマり、痛い目を見た。

投資信託(とうししんたく)

投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を一つの大きな資金としてまとめ、専門の運用会社が株式や債券などに投資して運用する金融商品である。投資信託は、個人では難しい分散投資を簡単に実現できる点が大きな特徴である。投資信託の仕組みは、まず投資家が銀行や証券会社などの販売会社を通じて投資信託を購入することから始まる。販売会社は、投資家から集めた資金を運用会社に渡し、運用会社はその資金を使って様々な金融商品に投資する。運用会社は、経済や市場の動向を分析し、最適な投資先を選定する役割を担っている。投資信託の資産は信託銀行が管理し、運用会社の指示に基づいて実際の売買を行う。投資信託のメリットは、まず第一に専門家による運用が行われるため、個人投資家が自分で銘柄を選ぶ手間が省ける点である。また、少額から投資を始められるため、初心者でも手軽に投資を始めることができる。さらに、投資信託は複数の銘柄に分散投資されるため、リスクが分散されるという利点もある。一方で、投資信託にはデメリットも存在する。例えば、元本保証がないため、投資した金額が減少するリスクがある。また、運用にかかる手数料が発生するため、これが投資信託のパフォーマンスに影響を与えることがある。さらに、投資信託の運用成績は市場の動向に左右されるため、必ずしも利益が出るわけではない。投資信託を選ぶ際には、運用方針や手数料、過去の運用成績などをよく確認することが重要である。また、長期的な視点で投資を行うことが推奨される。短期的な市場の変動に一喜一憂せず、コツコツと積み立てていくことで、時間をかけて資産を増やすことができる。
以上が、投資信託の基本的な仕組みとそのメリット・デメリットだ。投資信託は、初心者から経験豊富な投資家まで幅広く利用されている金融商品であり、適切に活用することで効果的な資産運用が可能である。
漫画では、藤岡が銀行から投資信託を勧められるが自分のほうがよっぽど信用できるとして断っていた。

『ビリオネアガール』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

藤岡紫「えっ…お女の子じゃないんですか!?」

第1話における大貫教授の研究室でのセリフ。
藤岡は家庭教師の先生を頼んだのが、高遠恵(たかとおめぐみ)と、女の子だと思い込んでいた。実際に男の高遠恵(たかとおけい)に会って、「えっ…お女の子じゃないんですか!?」と大変驚く見ものな名シーンにして名セリフ。

藤岡紫「デイトレーダーなんて引きこもりに毛が生えたようなものでしょ」

kurobonx1
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