インドと昭和レトロとホラー~流水りんこのマンガ世界~

80年代、まだエッセイマンガがブームになる以前に、女性のインド一人旅を綴ったマンガで有名になった漫画家がいました。彼女の名前は流水りんこ―長らくホラーマンガやレディースコミックなどを描いていましたが、インド一人旅を繰り返したのちインド人男性と結婚、ドタバタな国際結婚生活を描いたことで人気になりました。でも実は流水りんこさん、インドネタだけではなく昭和やホラーの分野でも活躍しているんです。

インドに恋して

流水りんこの代表作ともいえるエッセイシリーズです。若い頃からバックパッカーとしてインドを女性一人で放浪。その後、なじみのホテルで働くインド人男性・サッシーさんと結婚。サッシーさんとの日本での結婚生活や、インドへの里帰りの様子などが中心に描かれています。それ以外にも、インド旅行でよくある「あるあるネタ」や、インドの怖い話、インド人旅行者の間で広まった噂話など、1980~90年代にインドを旅行したことのある人ならうなずけるような内容ばかりです。

インド人・サッシー氏と結婚し、日本で生活を始めたりんこさん。言葉も習慣も違う二人のドタバタ国際結婚生活や、インド人ハーフの二人の子供との日常生活が紹介されています。20巻以上もある大人気シリーズになりました。

嗚呼!懐かしの昭和

著者の子供時代の懐かしい出来事を描いたコミックエッセイです。1962年生まれの著者が描く、高度成長期の東京の風景は知らない人にとっては新鮮です。60年代には、まだ東京にも舗装されていない道路があったんですね。70年代~80年代初頭の高校生と大学生の様子も興味深いです。高校時代はマン研に所属してリアルタイムでヤマトを見て、大学時代はグラムロックに浸る生活。流水さんの丁寧な絵で、当時の息吹が感じ取れます。

実録ホラーエッセイ

長年ホラー畑で活躍してきた著者。オカルト専門誌の知人を通じて、霊能者とも交流があります。「石のパワー」「タロット占い」「チャクラ」など、1話完結形式で「読者の知らない世界」を紹介していきます。特徴的なのは著者がニュートラルな立場なこと。読んでいても、信じ込む人にありがちな“電波”な感じはしません。懐疑的なわけではないのですが、あくまでも客観的な立場を崩さずにオカルトな世界に身を置いているところに好感が持てます。

とんとん
とんとん
@tonton

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