BREAK BACK(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『BREAK BACK』とは2018年より元プロテニス選手のKASAが『月刊少年チャンピオン』で連載している漫画である。ギャンブルで借金1億を背負った、女子プロテニス元世界ランク7位の上條紗季(かみじょう さき)が主人公。作者の元プロ選手としての経験と日本のトッププロ選手への取材を元に描かれている本作は、テニス経験者からは「読めばテニスが強くなる漫画」として評価されている。テニス雑誌『スマッシュ』では「テニスの本質を知ろう」というコーナーを連載している。

『BREAK BACK』の概要

『BREAK BACK』とは2018年1月号より元プロテニス選手のKASAが『月刊少年チャンピオン』で連載している漫画である。
本作の主人公は元世界ランク7位の女子プロテニスプレイヤー、上條紗季(かみじょう さき)が主人公。上條は膝の怪我でプロを引退するも、試合の高揚感を求めギャンブルにはまってしまう。1億の借金を負った上條は、成陵高校テニス部を全国大会に出場させるという条件付きで、校長の柳川輝信(やながわ てるのぶ)に借金の肩代わりをしてもらう約束を交わした。上條はコーチの経験もなく、寄せ集めのメンバーの実力を見て上條自身も含め誰もが不可能と感じていたが、試合の中で選手の強みと自分の経験をうまく活かし、神奈川県大会を勝ち進んでいる。

作者のKASAは国内ツアーランキング最高84位の実績を持っている。その元プロテニスプレイヤーとしての経験を活かして描かれる、試合内容や試合中の選手のリアルな心理、躍動感あふれる練習風景などが、現役選手やテニス関係者から高い評価を得ている。現在は漫画家として活動する傍ら、テニスイベントも企画しており、テニス愛好者に最も読まれているテニス専門誌、『スマッシュ』で「テニスの本質を知ろう」というコーナーを連載している。

『BREAK BACK』のあらすじ・ストーリー

成陵高校テニス部創設

条件を飲めば借金がなくなると言われている場面

元世界ランキング7位の女子プロテニスプレイヤー上條紗季(かみじょう さき)は膝の怪我により引退をする。引退後、試合の高揚感を求めギャンブルに依存した上條は、裏カジノで上條の元コーチ・冴島謙吾(さえじま けんご)に嵌められ1億の借金を作ってしまう。その後しばらくして、成陵高校の校長・柳川輝信(やながわ てるのぶ)が上條の借金を肩代わりしても良いという話が出る。しかしそれは、上條が成陵高校テニス部のコーチとして、部を1年で全国大会に出場させるという条件だった。配属された成陵高校は上條が来るという理由で急遽硬式テニス部を創設した。集まった部員は、テニス歴9年2ヶ月で試合では一度も勝ったことがないテニスオタクの丸山瑛二(まるやま えいじ)、テニス初心者だが運動神経抜群の五十嵐涼平(いがらし りょうへい)だけだった。帝蘭高校に練習試合で叩きのめされ、プライドを傷つけれた上條は全国大会優勝を目標にコーチとして奮起する。その後、全国小学生テニス選手権で日本一になった大城零(おおしろ れい)と、テニス初心者だが高身長で強肩の河野裕太(こうの ゆうた)が入部する。

神奈川県予選

インターハイ神奈川県予選団体戦が開始される。成陵高校はシングルス1の大城とシングルス2の五十嵐の活躍で3回戦も勝ち進む。ダブルスの河野・丸山は練習のようなサーブが打てず、全敗に終わる。4回戦目までの1週間、次の対戦相手の蒼志学園の偵察を行い対策を立て過ごす。
1週間後、蒼志学園との対戦が始まる。シングルス1は丸山VS前原諒(まえはら りょう)、丸山の特技である予測とスライスの技術により相手を翻弄するも、全国レベルの前原に負ける。ダブルスは五十嵐・河野ペアVS藤堂秀人(とうどう ひでと)・大塚俊也(おおつか しゅんや)ペアの対戦。序盤は河野がプレッシャーで、実力を全く出せなかったが丸山に活を入れられヤケクソになる。河野のサーブで流れを作り、五十嵐のセンスで試合は接戦となる。そして最後は五十嵐・河野が勝利を収める。シングルス2の試合は大城VS旭敬吾(あさひ けいご)、旭は打倒大城に燃えていた。大城の鉄壁のディフェンスに対し、超攻撃型テニスで対抗するも、カウンターショットをものにした大城に一歩及ばず、大城の勝利で終わる。決勝リーグ進出まで残り2試合を残し、成陵高校は満身創痍の状態で5回戦に臨む。5回戦目が開始され大城がシングルスで勝利、五十嵐・河野が敗北する。シングルス2の丸山の試合は、雨で試合が延期され来週に持ち越された。上條の特訓を1週間受けた丸山は翌週、人生初の勝利を収める。成陵高校は続く予選ブロック決勝戦も勝利し、決勝リーグへとコマを進めた。

決勝リーグ開始

決勝リーグ当日、試合前に成陵高校はたくさんの記者からインタビューを受け、記者に決勝リーグ進出はまぐれと言われる。それを聞いた上條は会場にいるライバルたちに宣戦布告をした。成陵高校の初戦の対戦相手は星翠湘南高校。シングルス1は大城VS百瀬拓真(ももせ たくま)、百瀬は中学の頃にソフトテニスでチャンピオンになっており、フォアハンドの威力は大城も返せないほどである。試合での駆け引きを五十嵐から学んだ大城は、うまく百瀬にプレッシャーをかけ、接戦の末に勝利を収める。ダブルスは五十嵐・丸山VS菊池慎吾(きくち しんご)・高山嘉織(たかやま かおり)。相手のビッグサーバーに対して、運動能力とセンスの五十嵐と予測能力に長けた丸山をあてる。

『BREAK BACK』の登場人物・キャラクター

成陵高校テニス部

上條紗季(かみじょう さき)

元世界ランキング7位の女子プロテニスプレイヤー。超攻撃型テニスで全日本選手権で15歳3ヶ月で史上最年少優勝を達成。世界1位も夢ではなかったが、膝の怪我により引退する。引退後は試合の高揚感を求め、ギャンブルにハマり借金が1億円に膨れ上がる。1年で全国大会出場という条件で、借金を肩代わりしてもらうため成陵高校のコーチとなる。口調は強めで態度も大きい。

丸山瑛二(まるやま えいじ)

成陵高校の2年生。テニスオタクでテニス歴は9年と2ヶ月だが上條と出会うまでは1度も試合で勝てたことがない。上條からはメガネと呼ばれている。フォームだけを9年間研究し続けてきたが、上條に無駄だと一蹴される。約8年間毎日プロのサーブの動画を見て、高度な予測能力を身に付ける。その正確性は上條が驚くほど。

五十嵐涼平(いがらし りょうへい))

成陵高校きってのスポーツマン。2年生。男前の顔立ちでファンクラブもある。上條との勝負に負けテニス部に入る。テニス部に入る前は陸上部、バスケ部、サッカー部で活躍していた。テニスは素人だが、試合で大局観を発揮し相手の嫌なところをつくのが得意。

大城零(おおしろ れい)

成陵高校の1年生。守備型のテニスで圧倒的なコントロールを持つ。上條の指示のもと、カウンターショットを習得する。小学生の頃、初戦から決勝戦まで1ゲームも落とさずに優勝する偉業を達成させ神童と言われていた。自分がやりたいテニスを当時のコーチにやらせてもらえず、そのままテニス界から一時的に姿を消す。上條からはトラウマと呼ばれている。

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