フラウ・ファウスト(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『フラウ・ファウスト』とは、ヤマザキコレにより2015年から『ITANコミックス』にて連載されたファンタジー漫画。物語の舞台は、18~19世紀頃のドイツをモデルとした世界。契約していた悪魔から不老不死の呪いを受けたファウストが、悪魔メフィストフェレスと再会するまでの100年の物語である。ファウストがメフィストフェレスを捜す理由とは何なのか、人や悪魔たちの複雑な心情が絡み合う様が魅力的な作品だ。

ヨハンナとダニエルによって作り出した、フラスコの中の小人・ホムンクルス。
フラスコの中から出られないため、1人でも生活できるようにとヨハンナによって自動人形を与えられている。
ヨハンナのことをお母さまと呼び慕っており、ヨハンナを奪っていくメフィストフェレスを目の敵にしている。

ヴァーグナー

かつてヨハンナと共にニコを作り出したダニエルの子孫である魔術学者。
ホムンクルスの製造は諦めており、もっぱらゴーレム作りを専門にしている。
ヨハンナをファウスト博士と呼び慕いながら、ヨハンナとメフィストフェレスの関係を面白がっている節もある。

サラ

優れた人形師の女性。
首から下の全てを人形に変えて長年生き永らえているため、見た目は若々しいが実はファウストと同期である。
長く生きている理由は、ただヨハンナを1人にしないためであり、彼女のことを本当に大切に思っていることが分かる描写が多い。
アスから長年契約を迫られながら、ヨハンナが嫌がるからと言う理由で断り続けている。しかし、ことある毎にアスに「愛している」と伝えるほどには大切にしているようだ。
捕らえられたヨハンナを助ける為に、とうとうアスと契約をすることになった。
しかし明言はされていないが、契約内容が「ヨハンナを連れて帰ってくること」であったため、ヨハンナが消えてしまった以上契約は不履行に終わったと思われる。

ダニエル

かつてヨハンナと共にニコを作り出した。
ニコの制作がばれて異端審問官に追われてからは、故郷に帰って血を繋ぐことに決めた。
孫であるヴァーグナーに、まるでおとぎ話のようなファウストとの研究の話をしており、そのことがきっかけでヴァーグナーは魔術学者を志すことになる。

教会所属の人物

ロレンツォ・カランドラ

異端審問官。
真面目で冗談が通じないタイプだが、唯一自分を気に掛けてくれる相棒で友人であるヴィートとは仲が良い。
主教であるアナスタシアは腹違いの妹であるが、離されて互いを人質に育てられた。
妹を守らなくてはいけないものだと認識しており、悪魔と契約させられたアナスタシアを救うためにマリオンやニコたちとも手を組むほどに大切に思っている。
ニコの真っ直ぐな心に惹かれており、何かと気に掛けている。
ヨハンナの最期を見届けた後、ニコとともに孤児院にて2人を父母と呼ぶ子の描写がされたが、ホムンクルスであるニコと子が生せたのかは不明である。

ヴィート

異端審問官。
ロレンツォの相棒だが、腕っぷしは強くないため記録課に所属し、図書室に勤務している。
ロレンツォを友人として支えようとしており、痛いのも怖いのも嫌と言いながらも、彼だけが危ない目に合うのは良しとしない優しい青年である。

オルガ

異端審問局局長で大主教でもある女性。
女性であることをなめられないように、非常に冷酷で冷淡な性格であるように自身に戒めをかしている。
アナスタシアとロレンツォを離して育てた張本人であり、兄妹のことを駒のように思っている描写が多々ある。
しかし、アナスタシアに悪魔との契約を強要したことを後ろめたく思ってはいないが、自分も共に地獄に落ちるべきだとは思う程度には良心が残っており、アナスタシアを庇って亡くなった。

アナスタシア

大主教であり、ロレンツォの腹違いの妹。
オルガによる支配から兄を救うため、自分という人質を無くすために悪魔の契約に同意した。
ヨハンナが消えた後、騒ぎになっている教会から皆を逃がして上手く後始末をつけたのも彼女である。
後日談では、未来の法王になるかもしれない程度に出世している描写がされている。

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