故・国友やすゆき御大の「100億の男」といえば

主人公の富沢琢矢と関わる、様々な女性が華を添えていた。

「残念だけど、久我山一族と違って私の体の中には熱い血が通っているから、この辺が限界みたいね……」

住菱地所の事業部本部長。若くして下半身でのし上がって、酸いも甘いも噛み分けている。琢矢とカーセックスをした。沙貴の兄、善彦の愛人でもある。
上記の台詞は沙貴に手酷い目に遭わされてから琢矢のおかげで窮地を脱した時のもの。どうとでもできる沙貴にとどめを刺さなかった。

天善達老害が日本を食い物にする現状を快く思わず、マリエや政一と共に最終回前に琢矢に力添えする。

美村奈緒子

「ビッグビジネス、ビッグマネーを動かす男達の血みどろの死闘!! ……上条、天善、そして富沢琢矢! こいつは最高のネタよ! 絶対にものにしてやるわ!!」

仕事一筋の行動的なルポライター(琢矢は恋人はいるものと思ったが、仕事とできていると思った男の方からふられたという)。バイクの運転や盗聴が得意。正義感が強く、天善に反感を抱く。琢矢のことは“100億の男”と知っていた。
琢矢とのセックスの前に仕事は別と前置きしたのは本作では珍しい。活躍度の割に濡れ場は一度のみ。
琢矢の紹介でショーケンと会い、最終回では彼の傍らにいた。

和美に「ひょっとしてあなたは琢矢の…」と聞かれると、「ああ、残念だけど違うわ。琢矢の素敵な人は今、香港で結婚式を挙げる準備をして待ってるんですってよ」と答えた(琢矢と美娟が実際にそうしていたかは不明)。

篠田冴子

「…………主人が死んでからずっと一人で生きてきたわ。いろんな男達が声をかけてきたけど、なぜだかその気になれなかった……… こんな気持ちになったのは初めてよ。お願い、富沢さん……今日だけでいいの。私に素敵な夢を見させて………」

ヤグミ興産の社長の未亡人。会社は国土創成社に吸収され、天善を怨んでいる。今は小料理屋を営む。
自暴自棄になった夫を死に追いやられた後琢矢のような人物と関わらないと決めていたが、琢矢から母の連帯保証人にされて借金100億円を背負わされて地獄を見たと聞き…

前向きで血気盛んであった夫と琢矢を重ね、自分はいつも馬鹿な男達が好きと気付く。一晩だけ夢を見せるよう頼んでのセックスの中、琢矢に古狸と看做す天善を負かすことを託し、男の壁を超えてほしいと頼んだ。
亡き夫とかなり年が離れていたという(ゆえに金目当てと思われていた。それもヤグミ株を誰にも渡すまいと思っていた理由)が、若い琢矢とまぐわう時一層燃えたかは定かでない。
帰国した琢矢がヤグミを独立させると言うと見込み通りの男と評した(再度琢矢との濡れ場を見せなかったのは「100億の男」トリビアと言えそう)。夫の股肱ノ臣、岸和田専務がそれは夢物語のように言うと「お前も人を見る目がなくなったのね」と辛辣な物言いをして琢矢に賭けることにしたが、自身はマネー戦争に長じているわけでなく、再登場しなかった。奈緒子がショーケンの所におり、マリエと圭が琢矢の下に駆け付ける終盤も去就は語られなかった。

レイチェル・ヘイズワード

「オー! ユーアープレジデント? 若いのにすごいのね」

アメリカのウェルネス社の研究開発部の部長(チーフ)。「研究バカのレイチェル」と言われ、経営は苦手と自認する。自由の国と言われて格差の広がる祖国がおかしいと思いつつ、知己のエリックへの同情が本人のためにならないと遅れて悟り、琢矢に祖国流(己が道を己が開く)を教えられる。
琢矢は自社の自国の厳しさに忠実で日本人嫌いの社長、フェルドマンのように自分達は利益を生み出す道具としか見ていないと思っていたが、組むように言うだけでなく、「俺の財産になってくれ」(財産に傍点)と乞い願う彼と惹かれ合って幾度となくまぐわう。

営業の才覚はないと認めつつ琢矢がウェルネス社を託すと引き受け、天善の命令により帰国することとなった彼を寂しげに見送った。
しかしながら長じたことが限定的で作者も持て余したか、(役目を終えたといえる下記の香織と異なり)再登場はなかった。

速見香織

「だって、私……あなたに本気で惚れちゃったのよ。だからこの先 密かにあなたのことを想い続ける辛い日々を過ごすのかなって思ってたんだけど、その様子じゃあきれいさっぱり忘れられそうなんだもの……」

ロックチャイルド企業振興財団の極東地区代表。性格は冷たい美貌通り。同性に辱めを与えることに寸毫の呵責もない。天善の時代は終わったと言い放つ野心家で、琢矢と盟友となった上条和明(ほぼ裸一貫でのし上がった、立志伝の人物)を死に追いやった。

篠田冴子命
篠田冴子命
@saekosuki

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