【神社の女の子】怖くない都市伝説まとめ!心が温かくなる不思議な話を紹介【一つ目のおじちゃん】

心が温かくなる不思議な話や都市伝説をまとめました。京都で出会った少女との話「神社の女の子」や、山で迷子になった少年の不思議な体験を綴った「一つ目のおじちゃん」など、怖くない話を掲載。暇つぶしにもおすすめです。

・神社の女の子

友人たちと、京都の山の方にある神社に行った。

わりと有名なところだから、ほかにも観光客はいっぱいいて明るい雰囲気の中、変わった女の子がいたんだ。

目が合ってからなんか付いてくるんだけど、話しかけられても声が遠くてよく聞こえないし、何より、ぴょーんと一回ジャンプするとめちゃくちゃな跳躍で、 さらに同行した友人たちはその女の子のことを見もしなかったから、ああ人間じゃないのかって思って。

霊感とか無いはずなんだけど、不思議とその、明らかに人間じゃない女の子のことは怖くなかったんだよね。

神社まで、川がすぐそばを流れてる山道を歩くんだけど、天気も良かったしすごく景色が良いというか、雰囲気が良い感じで、 いいとろこだねーって友人と話してたら、そうだろうそうだろうって、女の子は嬉しそうにぴょーんと跳ねてた。

神社自体は、その昔は丑の刻まいりに来た人もいたとかで、かけられた絵馬も誰それが別れますようにとかそういうどろどろした内容ばっかりで、 ちょっと怖い場所だなんて聞いてたわりに、清清しくてきれいだった。

神社におまいりした後、すぐそばの川で、大学生くらいの集団が足を水につけてばちゃばちゃ遊んでたわけ。

暑い日だったし、川もそのあたりはせいぜい足首くらいしかない浅い部分で、楽しそうだから友人たちと便乗したんだけど、 靴も靴下も脱いで足をつけたら、あんなに暑かったのに、川の水はめちゃくちゃ冷たくて、痛いくらいだった。

で、実は二年近く前から、左足の中指だけ皮膚病で爛れてて、いくつかの皮膚科に行っても全然治らなくって、 おかげでサンダルも履けずにずっと悩んでたんだけど、それを見た女の子が、治してあげるって言ってきた。

治してあげるからもうしばらく川の中にいろって言われて、まあ急いでなかったし、友人たちも川遊びが楽しいみたいだったから、 神社のそばの川だと水がきれいだったりすんのかなー、って呑気に川の中をぱしゃぱしゃ歩いてた。

観光に来てたから、その後も他の神社やら寺やらを巡る予定で、ひとしきり遊んだら山を下り始めたんだが、 女の子が途中までついてきて、もう行くの、また来るよね、って何度も言ってきた。

何か気に入られたんだろうか、と不思議に思いながらも、友人が『いいところだったねー』って言うから、 『そうだねまた来たいね』って返したら、女の子は本当?本当だよね?って何度も言ってた。

そしたら、本当にその日から、あんなに爛れてぐちゃぐちゃだった中指の皮膚が、きれいになったんだよね。

毎晩痒くて、かきむしってしまって布団に血がついてたのに、ホテルのシーツはきれいなままで、少しも痒くなかった。

たった数日で、あとかたもなく治ってしまったから、本当に川の水とかあの女の子とかが治してくれたのかもしれない。

感謝してるんだけど、これってやっぱり、そう遠くないうちにまたあの山に行った方がいいんだろうか…
でもそんな頻繁に京都旅行できるような財力はないし、行ったとしてもけっこうな山の方だったから、
その旅行に同行してくれる人が行きたがらないかもしれないし、かといって一人で行くのもなあ…

・一つ目のおじちゃん

出典: www.geocities.jp

子供のころ、家族で山に行ったことがある。山についたのはまだ朝方で、霧が辺りを覆っていた。

僕は親の言い付けを守らず、一人で山中に歩き入り、当然のように迷子になってしまった。何時間、歩き迷っただろうか。太陽はすでに頭の上にあり、お昼を食べ逃した僕は半ベソをかきながら座り込んだ。

ふと気付いたら、泣いている僕の傍らに人が近づいてきた。両親かと期待したのだが、まったくの別人だった。

奇妙な姿をしていた。毛皮らしい服と麦藁で編んだ帽子。そして恐ろしく背が高い。僕の父より頭二つは確実に大きかったと思う。話し掛けてきた。ひどく訛っていて、よく分からない。

かろうじて「迷子か?」という語だけ聞き取れた。うなづくと、しばらく迷った後、僕を連れ歩き出した。

なぜかすぐに見覚えのある場所に出た。親の声も聞こえる。いつのまにかまた一人になっていた。
親はすぐに僕を見つけてくれた。
なぜかこの体験を僕は忘れてしまっていた。

つい最近久しぶりにこの山へ行き、そこで思い出したのだ。
家に帰って親に尋ねてみた。両親は僕と違って憶えていた。
「いきなり目の前の茂みからお前が出てきたんだ」
「何処行ってたと聞くと、お前は変なこと言ってたぞ」
親はそこで奇妙な顔になって続けた。

「背の高い、一つ目のおじちゃんに連れて帰ってもらった」
「お前、そう言ってたんだ」

全然憶えていない。僕は自分を助けてくれた人の顔を思い出
せないのだ。本当に一つ目だったのか…。
あれから何度かあの山をうろついたが、誰に出会うことも
無かった。せめてお礼をと思い、お酒を僕が見つかった場所
に置いてきただけだ。

取り留めもないですが、僕の奇妙な経験です。

・山の主

私の体験です。

現在大学3年でそれは大学2年になってしばらくした時の話です。

久しぶりに地元に帰り、家族に近況報告をすませると何となく昔よく遊んだ近所の山に行って見たくなりました。

外は少し寒かったこともあり、ウイスキーの酒瓶を片手に軽く飲みながら出かけました。
山に入ると、昔と何ら変わってないことを確認できて非常に嬉しかったです。
しばらくそうしてフラフラ歩いていると少し遠くの茂みから、
「こっちにきて飲まないか」
と誘う男の声が聞こえました。茂みの周りは薄く照らし出されていて焚き火をしている様子でした。

酔っていたのも手伝い、別に怪しいとも思わず茂みに行くと男が一人で焚き火をしながら魚を焼いていました。

ウイスキーを渡すと珍しがりずいぶん気に入ったらしく、私に魚を勧めながらいろんな昔話を話し出したのです。

魚は美味しかったし話も面白く、とても楽しかったのを憶えています。
しばらくすると男は「そろそろ帰りな」と言ったので、私はウイスキーの残りはあげると言い立ち上がりました。

すると男は満面の笑顔で魚や山菜などをどっさりとくれました。
その時になってはじめて私は男の顔を見たのですが、目が一つしかありませんでした。
しかし、怖さは不思議と感じず、なぜ今まで気付かなかったのかもわかりません。

その後、祖母に土産を渡しその話をすると、それは山神で善いものに出会ったなと笑っていました。
私も「ああ、だから洋酒をあんなに気に入ったのか」と妙に納得してしまい笑ってしまいました。

またウイスキーを持って行ってみようと思います。

・湧き水

出典: pds.exblog.jp

私の体験した話です。

大学に入ってからの事です。
春に高校の後輩たちやOBと中国山地のある山に行きました。
その山は美味しい湧き水がある山で有名な山です。

私は山の湧き水や清水を使ってお茶を入れるのが好きなのでそれ用に少しだけ高い茶葉をいつも持って行っていました。

登山の途中で水汲み場のような所で湧き水を汲み、その日のキャンプ場へ向かいました。
その夜は焚き火を囲んでOB、現役でにぎやかに過ごしました。

皆がテントに戻った後も私は焚き火の側に残り、今日の湧き水を沸かしてお茶を飲むことにしました。

コッヘルにお茶を入れて飲むと、とても美味しかったです。
焚き火から少し離れた岩に腰掛けて空を見ながら飲んでいると隣に誰か腰掛けて私に話しかけてきました。
「何してるんだ?」
私は聞き覚えの無い声だな、と思ったのですがOBかと思って「ああ、お茶を飲んでるんです。」と答えました。
するとその声の主は
「うまいのか?」と聞いてきました。
私は「うまいですよ、飲みますか?」と聞くと うん、と言うので別のコッヘルにお茶を入れて戻ると はい、とその人に渡しました。

その人は一口飲むと「うん、うまいな。」と言うので
「でしょう、ここの湧き水使ったんですよ。水がいいんですよ。」
と言うと「そうか、そのはずだな。」と少し嬉しそうに言うと「ごちそうさま、今度、礼をするよ。」そう言い残して立ち上がり、どこかに行きました。

「あ、コッヘル…」と思いましたが、まあ明日会うだろと思いそのまま、「おやすみなさい。」と言い、しばらく後に私もテントに戻りました。
翌朝、朝食の時に昨日の人を探しましたが、同じような背格好、声の人はおらず、
変だなあと思いつつ昨日の岩に入ってみるとコッヘルがありました。しかし、コッヘルにはタラの芽が沢山入っています。

「他人のか?」と思いましたが、私の名前が書いてあります。
「そういえば礼がどうのって言ってたが、このことか?」
と思い、コッヘルを持って帰りました。

その日の昼食に早速タラの芽を食べました。湧き水に負けず劣らずの美味しさでした。

・山芋とおじさん

出典: blogs.c.yimg.jp

よくある話だけど、今から20年くらい前の実体験。

小学校時代によくオカンに登山へつれていかれた。

すこぶる健脚…というより、落ち着きがないアホガキだった自分は、親や一緒に登山に来てた親の連れてきた同年代の子を置いて、突き進みまくっては分岐点で皆を待つのを繰り返していた。

どっかの山でもそうやって分岐点でボンヤリ待ってたら、なんかザクザク足元から音がする。
なんじゃろなってちょっとルートから段差のあった竹薮を覗いたら、知らないおじさんが地面を掘ってた。

アホガキだから当然竹薮に入って、掘ってる横から抉れた土を覗き込み、「おじさん、なんかあんの?」とか声をかけたら、優しそう顔でこっちを見て、「山芋。試しに掘ってみるか?」なんてスコップを渡してくれた。

よくわからんが、アホガキだから当然のように手伝う。知らないものは全部やりたがって喜ぶ性格は未だに進歩してない。

ほそっちょろい芋1本の半分も掘れてない頃に、親が分岐点についたのか自分の名前を呼び出した。

遊んでくれてありがとうとかなんか言ったら、でけぇ山芋2本握らせてくれて、もっかい頭撫でられて「持って帰れ」って言われた。

知らない大人に遊んで貰えた上に、頑張ったのが認めて貰えた事に大喜び(色々山の植物について聞きまくって、結局邪魔してるんだろうなって多少は自覚があって、まさか頂けるとは夢にも思ってなかった)で、頭上に両手で芋握りしめて振りまくって居場所アピール。
オカンがこっちに気付いてくれたから、おじさんにお礼を改まって言おうとしたら、掘った穴ごとおじさんが消えてた。

ポカンとする自分、手には山芋。

山芋持ち帰って子供ながらに不可解なあらましをオカンに説明したら、「神様の邪魔までしちゃダメやろ」と笑いながら怒られた。
皆で集まって、さっきまで自分がいた場所に全員で頭を下げて、自分は当時(自分にとって)メチャクチャ貴重だった板チョコ半分も土に埋めて帰った。

神様、アホガキの子守ありがとうございました。

・山の物

やっぱり近くの山に山菜を採りに行った時のこと。
その時に限って驚くほど山菜を見つけ、山頂付近につく頃には、大量の山菜を採ることが出来た。

山頂付近の拓けた場所の岩に腰掛けて煙草を一服する。
「いや~ちょっと採りすぎたかなぁ」
思わぬ収穫にそう独り言を漏らすと、

「そうだな」

と耳元で低い男の声が聞こきえた。

ギョッとして背後を振り返るが、もちろん誰もいない。
お客さんは収穫した山菜の半分程を岩の前に置いて、
「すまんこって、半分お返ししますゎ」
そう言って下山し、無事帰宅したそうだ。

「怖くないんですか?」と俺がお客さんに尋ねると、
「ケンカさえしなきゃ、大丈夫だぁ」と言って、
やっぱりケラケラ笑ってた。

・まっくろくろすけ 大

小学生の時の話。
あまり大きくは無いんだけど、私有地として山を一つ持ってる。

半分は私と弟の遊び場になるように祖父お手製の遊具があったり、
お花見ができるように桜を並べて植えてあったり、藤なんかもあったりした。
もう半分は放置。雑草も伸び放題で、昼間でも薄暗くて怖かった。

で、整備されてない方に入るのは禁止されてた。
理由を聞いたら、昔その山の一番奥にお城があったんで、お堀があるから危ないとのこと。

行くなと言われると興味がわいてきて、弟と二人で山の奥まで探検しにいこうってことになった。

いざ実行に移して山に登っていったら、祖父の作ったベンチに祖母が座ってニコニコ笑ってた。
悪戯がばれたと思ったんで弟ともども素直に謝ったんだけど、「じゃあ一緒に行こうか。」って。

許してくれたのが嬉しくて、元気に返事したのを覚えてる。

あっちがお城、あっちがお堀って教えてもらいながら奥の方まで行って、
実際にお堀らしき深い溝が続いているのを見つけて、弟とはしゃぎながら中に入ってみたりしてた。

しばらくしたら雑草で足を切ったらしく弟が泣き出したんで、
慌てて駆け寄っていたいのいたいのとんでけーとかやってたんだけど、
ふと気付いたら祖母がいない。

遊んでいるうちにはぐれたんだと思って急に心細くなったんだけど、もと来た道がわからない。
お堀を辿っていけば整備されている側に着けたはずなんだけど、どうしても着かない。

で、泣きそうになってたら、後ろから肩をたたかれた。
祖母かと思って振り向いたら、なんか毛むくじゃらだった。

青みがかった黒っぽい毛で、大きさは1mくらい。肩を叩かれたのに手も足も無いどころか、顔も無い。

まっくろくろすけから目を取って巨大化させたような毛むくじゃら。

nishin
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@nishin

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