クアリー ~悪夢のサマーキャンプ(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『クアリー ~悪夢のサマーキャンプ』とは、Supermassive Gamesによって開発され、2Kによって配信されたホラーアドベンチャーゲームである。2022年に、PlayStation 4、PlayStation 5、Xbox、PC向けにリリースされた。ハケット採石場を舞台に満月の夜の狂気に9人のカウンセラーが巻き込まれていくストーリーは、先の見えない展開でプレイヤーを引き込んで離さない。また、プレイヤーの選択で物語が変わるマルチストーリーを採用しているため、物語が細かく分岐する作品だ。

タロットカード

収拾したタロットカード

プレイ中に特定の場所で手に入るアイテムが「タロットカード」だ。全22枚が、さまざまな場所に散らばって配置されている。チャプター終了時にプレイヤーが訪れるエライザの部屋で、未来に起こりうる出来事を見るために使用する。チャプターで複数枚のタロットカードを手に入れても未来視できるのは1枚のみとなっている。

『クアリー ~悪夢のサマーキャンプ』の用語

分岐

分岐確定の瞬間

プレイヤーが選ぶ大小さまざまな選択で決められる未来の分岐。プレイヤーの選択によってストーリーは細かく分岐し、キャラクターの行動や生存にいたるまで変化する。ストーリーが無数に分岐するシステムになぞって公式サイトでは「この恐ろしい結末を作ったのはあなた。」というキャッチコピーが付けられている。

ハケット採石場

ハケット採石場は、クリス・ハケットが運営する山林深くに位置するサマーキャンプ場だ。先代のハケット領主であるセプティマス・ハケットという人物が、土地で硅岩(けいがん)を見つけ、その採掘で財を成したことがはじまりだ。現在クリス・ハケットが運営者となっており、カウンセラー達の面倒を過剰なまでにみている。
表向きは若者が健全なサマーキャンプを行うための場所となっているが、満月の夜は獣狩りを行うための拠点となっている。

キャンプ

ハケット採石場に隣接する広大なキャンプ場の一画

恐ろしい悲劇の舞台となるハケット採石場に隣接するキャンプ施設。ポーズメニューのキャンプ欄を確認すると、現在それぞれのキャラクターがどこにいるのか分かったり、キャンプ場で行える行動が見れたりする。キャンプ場は「キャンプ場ロッジ」「コテージ」「キャンプ場倉庫」「ロッキーロード」「木陰の散歩道」「焚き火場」「島」「ボート小屋」「セプティマス湖」「ツリーハウス」「無線小屋」「プール小屋」「採掘場」「ハケット家の屋敷」「ハケット・スクラップ」と細かく分けられている。

『クアリー ~悪夢のサマーキャンプ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ディレクターがCG製作にこだわる理由

ディレクターのウィル・バイルズ

SupermassiveGamesの開発ディレクターを務めるウィル・バイルズは、80年代ホラーを今になってゲーム化することやできるだけ現実に近づけて作品を作る意味を語っている。ウィルは、ナラティブ・トランスポーテーションというゲームにおける流れが重要だと語る。時間の感覚や自分自身のことを忘れてストーリーに没頭できる時間を大切に、リアリティのある作品をCGで表現したいのだという。CGにこだわる理由として、CGには無数のストーリーとバリエーションがあることを理由のひとつにあげた。また、怪我をした人物は、最後の最後まで怪我をし続けていないといけない。撮影になると難しい持続的な状況をCGは実現してくれるのだ。今作は実在する人物がキャラクターに使用されているが、ストーリー展開はCGによる賜物だったといえる。ウィルが考える未来は、これを見た人が「ああ、これはただの映画だ」と思うような、映画に限りなく近いものを作ることだと語った。

キャラクターの配役もホラー関連

本作でトラビス・ハケット役を演じたテッド・ライミ(左)と兄のサム・ライミ(右)

本作に登場するキャラクターは、実際に活躍している俳優がそれぞれ演じていることでも有名だ。特に、ハケット家の配役は過去にホラー映画に出演している名俳優で構成されている。クリス・ハケットを演じたデヴィッド・アークエットは、ホラー映画『スクリーム』に長年出演。トラビス・ハケットを演じたテッド・ライミは、『死霊のはらわた』や『THE JUON/呪怨』に出演している。ジェデダイア・ハケット役のランス・ヘンリクセンは、『エイリアン2』などに出演し、コンスタンス・ハケット役のリン・シェイは『エルム街の悪夢』や『クリッター』などに出演した経歴を持っている。どの俳優もホラー作品の名バイプレイヤーであり、本作の魅力である狂気的な演出を盛り上げている。

50~80年代風のヴィンテージコスチュームDLC

ハロウィンシーズンに追加された50年代風キャラクターコスチューム

ヴィンテージホラーが大好きな製作スタッフの意向から、50~80年代風のコスチュームがDLCで追加されている。特に特殊な効果があるわけではないが、ヴィンテージホラーを題材に作られた本作にぴったりの衣装となっている。

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