Dio(ディオ)とは、1982年に結成されたアメリカのヘヴィメタル・バンド。HR/HMバンド「Rainbow」や「Black Sabbath」のボーカリストとして名を馳せた、ロニー・ジェイムス・ディオが主宰するバンドで、1980年代に英米で発生したヘヴィメタル・ムーヴメントを牽引する存在として伝説的な地位を築いた。1983年にリリースされたデビューアルバム『Holy Diver』は、ヘヴィメタルの金字塔として不動の人気を誇っている。
Dio(ディオ)の概要
Dio(ディオ)とは、1982年に結成されたアメリカのヘヴィメタル・バンド。1983年にアルバム『Holy Diver』でデビュー。
RainbowやBlack Sabbathのボーカリストとして名を馳せた、ロニー・ジェイムス・ディオが主宰するバンドで、1980年代に発生した英米ヘヴィメタル・ムーヴメントを牽引する存在として伝説的な地位を築いた。
メンバーの変遷やヘヴィメタル・ムーヴメントの終焉で不安定な土台ながら常に制作を続け、2010年に主宰のロニー・ジェームス・ディオの逝去で活動を停止するまでの間に、10枚のアルバムをリリース。
方向性の模索で発生した「迷走期」と呼ばれる期間はありつつも、一貫して打ち出されていた幻想的で叙情的な世界観は各国で高い評価を獲得し、特にデビューアルバムとなった『Holy Diver』は、ヘヴィメタルの金字塔として長きにわたり、不動の人気を誇っている。
Dio(ディオ)の活動経歴
バンド結成と人気の揺らぎ
1982年、ロニ―・ジェームス・ディオが、より自分の音楽性と世界観を反映した音楽活動を行うため、自ら率いるバンドとして「Dio」を結成。1983年にはデビューアルバムとなる『Holy Diver』をリリースする。重厚なギターリフと、劇的かつファンタジックな歌詞、ロニーの迫力ある歌唱が融合した音楽性は大きな反響を呼ぶ。1984年には2ndアルバム『The Last in Line』を発表。これがチャート的にも商業的にも成功を収め、バンドは世界的ヘヴィメタル界の代表格としての地位を確立した。1985年の3rdアルバム『Sacred Heart』や活発なライブ活動の華やかなステージ演出とともに、彼らの名声は不動のものとなる。しかし1986年頃以降、バンドはメンバー脱退などでの変動が多くなり、安定性が揺らぎ始める。1987年の『Dream Evil』1990年の『Lock Up the Wolves』などのアルバムではサウンドや方向性の模索が感じられ、以前のような大きな反響は得られなくなった。彼らの人気と商業的成功がピークを過ぎ始める中、さらに、1990年代以降の音楽業界の潮流の変化で苦戦を強いられることになる。
ロニー・ジェイムス・ディオの死
1996年のアルバム『Angry Machines』は、かつての輝きには遠く及ばないと評され、商業的な成功は限定的なものにとどまった。黄金期を抜けた彼らは「古参メタル」として生き残りを模索する時代に入っていく。
しかし2000年代に入ってもDioは活動を継続し、2002年には『Killing the Dragon』、2004年には『Master of the Moon』といったアルバムを発表した。これまでの活動で掴んできたファンや、新たなヘヴィ・メタルのファン層に向けての創作活動を続ける。
しかし2010年、フロントマンのロニー・ジェイムス・ディオが胃がんのため67歳で死去という最大の悲劇が彼らを襲い、これによってバンドとしての活動は終焉を迎える。
しかし、彼らの劇的でファンタジー的な歌詞世界と重厚なギターを軸に作り上げられた楽曲、そしてロニーの力強くドラマティックな歌声は、今なおヘヴィメタル界において不滅の伝説として語り継がれている。
Dio(ディオ)のメンバー
最終ラインナップ
Ronnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)
ボーカル。RainbowやBlack Sabbathの元ヴォーカリストとして人気を博したのち、自らが率いるバンドとしてDioを結成した立役者。パワフルさと正確さを両立させたボーカルテクニックで「絶対音感のボーカリスト」と呼ばれる。
多くのオペラを聴いて育ったという経歴から、演劇的ともいえるドラマチックな発声が特徴。ヘヴィメタルの象徴的なハンドサイン「メロイックサイン」を広く普及させた人物でもある。ステージ上の悪魔的ともいえる様子に反し、料理や読書を愛する穏やかな人柄でも知られる。日本では演歌の様にこぶしを効かせた歌い回しで「ヘヴィメタル界の北島三郎」と呼ばれ親しまれていた。
2010年5月16日、胃がんにより67歳で死去。
Craig Goldy(クレイグ・ゴールディ)
ギター。1986年にDioに加入し、以降は短期の加入と脱退を繰り返していた。メロディックで力強いソロと抑揚のあるリフで、テクニカルさと叙情を両立させる手腕が高評価のプレイヤー。
Rudy Sarzo(ルディ・サーゾ)
ベース。Quiet Riotなどでの活動を経て、2005年にDioに加入。安定感と土台作りを武器に多くのバンドを渡り歩き、サウンドの根幹を支える安定と説得力のある低音を提供している。
Simon Wright(サイモン・ライト)
ドラムス。AC/DCなどのバンドで活躍し、1989年にDioに加入。1991年に一度脱退するが1998年に再加入し、2010年のDio活動終了までを支えた。重心の低いグルーヴと力強さはもちろん、どんなジャンルの楽曲も支えることができる器用さを両立したプレイで活躍する。
Scott Warren(スコット・ウォーレン)
キーボード。1993年にDioに加入。幼少期からピアノに親しみ、音楽学校で本格的に音楽を学んだという経歴がある。WarrantやKeel、Berlinなどのバンドに在籍しており、幅広いジャンルの音楽性を持つ。Dioにおいては、サウンドに叙情性などの深みを与える存在として人気を博した。
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目次 - Contents
- Dio(ディオ)の概要
- Dio(ディオ)の活動経歴
- バンド結成と人気の揺らぎ
- ロニー・ジェイムス・ディオの死
- Dio(ディオ)のメンバー
- 最終ラインナップ
- Ronnie James Dio(ロニー・ジェイムス・ディオ)
- Craig Goldy(クレイグ・ゴールディ)
- Rudy Sarzo(ルディ・サーゾ)
- Simon Wright(サイモン・ライト)
- Scott Warren(スコット・ウォーレン)
- 旧メンバー
- Jake E. Lee(ジェイク・E・リー)
- Vivian Campbell(ヴィヴィアン・キャンベル)
- Rowan Robertson(ローワン・ロバートソン)
- Tracy Grijalva(トレイシー・G)
- Doug Aldrich(ダグ・アルドリッチ)
- Jimmy Bain(ジミー・ベイン)
- Teddy Cook(テディ・クック)
- Jeff Pilson(ジェフ・ピルソン)
- Larry "Bones" Dennison(ラリー・デニンソン)
- Vinny Appice(ヴィニー・アピス)
- Claude Schnell(クロード・シェネル)
- Jens Johansson(イェンス・ヨハンソン)
- Dio(ディオ)のディスコグラフィー
- スタジオアルバム
- Holy Diver
- The Last In Line
- Sacred Heart
- Dream Evil
- Lock Up The Wolves
- Strange Highways
- Angry Machines
- Magica
- Killing The Dragon
- Master Of The Moon
- Dio(ディオ)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Stand Up And Shout
- Rainbow In The Dark
- Holy Diver
- Last In Line
- Rock ’n’ Roll Children
- King of Rock n' Roll
- I Could Have Been a Dreamer
- Dio(ディオ)の名言・発言
- ロニー・ジェームス・ディオ「アルバムが発売されたら作品は私の手を離れ、ファンのものだ。どう評価するかは、ファンに委ねられる。」
- Dio(ディオ)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「メロイックサイン」を普及させたのはロニー・ジェイムス・ディオ
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