【Reggae】レゲエのルーツ
レゲエという音楽やそれにまつわる文化や歴史についての記事をお届けします。
音楽の歴史はあまりに深く複雑なので的を絞り「諸説アリ」なこともたくさんありますが、そこはどうぞご容赦を!今回はその第一回目です。
レゲエとは?
レゲエ (reggae) は、狭義においては1960年代後半ジャマイカで発祥し、1980年代前半まで流行したポピュラー音楽である。広義においてはジャマイカで成立したポピュラー音楽全般のことをいう。4分の4拍子の第2・第4拍目をカッティング奏法で刻むギター、各小節の3拍目にアクセントが置かれるドラム、うねるようなベースラインを奏でるベースなどの音楽的特徴を持つ。
狭義のレゲエは直接的には同じくジャマイカのポピュラー音楽であるスカやロックステディから発展したが、ジャマイカのフォーク音楽であるメントや、アメリカ合衆国のリズム・アンド・ブルース、トリニダード・トバゴ発祥のカリプソ、ラスタファリアンの音楽であるナイヤビンギ、コンゴ発祥のクミナ や西アフリカ発祥のジョンカヌー 、さらにはマーチなど多様な音楽の影響を受け成立した。
出典: ja.wikipedia.org
レゲエ誕生以前
1950年代以前のジャマイカにはもともと土着のカリブ音楽がありました。メントと呼ばれる19世紀末頃アフリカの影響を強く受けて生まれた素朴なダンス音楽でジャマイカの田舎で親しまれ、アコースティック・ギターやルンバ・ボックスで演奏される、同じカリブのトリニダード・トバコのカリプソと共通点が多い音楽です。
しかし50年代に入ると、人々はラジオの電波に乗ってアメリカから聞こえてくるジャズとR&Bに熱中することになる。 アメリカのビッグ・バンド・ジャズを真似するバンドも多数結成され、後のジャマイカ独自の音楽を作る基礎がこの頃つくられた。
大流行したリズム&ブルース(R&B)の影響は強く、この流れはキングストンで誕生したサウンドシステム(移動式ディスコ)に引き渡されていきます。
サウンドシステム
ジャマイカでは音楽は一般的にサウンドシステムと呼ばれる移動式で、巨大なスピーカーを積み上げた音響施設でプレイされる。そこでは曲を掛けるセレクター、曲に合わせて喋ったり歌ったりするDeeJayなどの役割分担がある。そこではダブプレートというそのサウンドシステム独自のレコードをかけたりして、互いに競い合った。
自宅で音楽を楽しむための楽器やレコードを揃えられなかった貧しいジャマイカの現実が産み出した、 この新しい娯楽は、またたくまにジャマイカ随一の音楽の場となった。 そのため、いくつも生まれたサウンドシステム同士の争いは過激なものであったという。
しかし、サウンドシステムが乱立すると同時に生まれた問題がソフトの不足であった。 つまりライバルの持っていない新しいレコードを求めた結果、目新しいレコードが足りないという状況になってしまう。 これがジャマイカ独自のポピュラー音楽の生まれるきっかけとなる。
オリジナル音楽の誕生(1960年代)
サウンドシステム「コクソンダウンビート」のオーナーであるクレメント・ドット(コクソン・ドット)は、 この時期にジャマイカ人ミュージシャンを起用してのオリジナル音楽の製作に手を染め始める。 ここにレゲエを育てた名門レーベル「スタジオワン」が誕生することになる。
コクソン・ドットによって始められたジャマイカ産ミュージックは、ジャズやR&Bの模倣からだんだんと形を変え、 ついに「スカ」というオリジナルのスタイルを産み出した。この音楽を産む上で重要な働きをしたのはスカタライツというバンドであった。
そのスカの誕生と前後する62年、ジャマイカはイギリスから独立。 新しい時代の夜明けを実感させるスカとういう音楽は、ジャマイカ島だけにととまらず、旧宗主国のイギリスまで届く人気ミュージックとなる。
スカとは?
60年代初頭に生まれた、ジャマイカ初のポピュラー音楽。現地での正確な発音は「スキャ」に近い。
50年代後半からジャマイカでは、ジャズやR&Bのコピーバンドがたくさん存在していた。 彼らは島オリジナルの曲を少しずつ作り出していたが、 あるミュージシャンがアフタービートを強調した「ン、チャ、ン、チャ」というリズムを偶然に演奏したのがスカの始まりと言われている。
その音が、「スキャ、スキャ」と聴こえたのが名前の由来らしい。
そのスカの誕生と前後してジャマイカはイギリスから独立。独立に沸き立つジャマイカ人の耳には新しい時代にマッチする新しい音楽としてスカは大人気になった。 また、スカはイギリスにも輸出されて、人気を集めたのだ。
生き生きとしたノリのよさと、豪快なホーンが売りのスカを一台ブームにまで育てた最大の功労者が、スカタライツだ。
出典: lovereggae.net
THE SKATALITES – BLACK SUNDAY
スカといったらこちら、1963年結成のジャマイカを代表する伝説のスカ・バンド、スカタライツ(THE SKATALITES)オリジナルメンバーでの活動は、1963年結成、1965年解散。
Guns of Navarone - The Skatalites
1975年と1983年に再結成。メンバーチェンジを経て、現在は各国でのライブやアルバム制作など、精力的に活動中。
The Wailing Wailers – ONE LOVE
名曲「One Love」、元々はスカの曲でした。
歌うのは若き日のボブ・マーリー。ティーンのころで、声もまだ細くて若いですね! これはザ・ウェイリング・ウェイラーズ(The Wailing Wailers)時代のもの。
The Wailing Wailers – Simmer Down
コクソンと契約していたザ・ウェイラーズは、何枚ものレコードを出していますが、こちらはスカ時代に最もヒットした曲。日本のFire Ballによる同名カバー曲があります。