サイハテの聖衣(ラノベ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『サイハテの聖衣』とは、三雲岳斗によるライトノベルである。『電撃文庫MAGAZINE』にて連載された。単行本は2011年から刊行されている。日本がどんな危機的状況にあっても、主人公たちが日本を襲うモンスターたちとの戦いの最前線にいたとしても、やはり「女子高ノリ」の日常はある。戦闘ではなくヌルめの日常にスポットを当てた一風変わった作品で、緊迫した戦闘に疲れた人にとっては「箸休め」になりそうな独特の雰囲気がポイント。コミカライズ版は『ファミ通コミッククリア』にて伊月クロの作画で連載された。

『サイハテの聖衣』の概要

『サイハテの聖衣』(サイハテのしゅらうど)とは、三雲岳斗による日本のライトノベル。イラストは朱シオが担当している。ライトノベル中心の季刊小説誌『電撃文庫MAGAZINE』にて連載された。単行本は、電撃文庫(アスキー・メディアワークス)より2011年12月から刊行されている。ジャンルは「新感覚・日常系戦場ファンタジー」で、三雲岳斗にしては珍しく日常パートやコメディ中心の内容となっている。

舞台設定は未来の日本。「禍憑妃(マガツヒ)」と呼ばれるモンスターたちに九州地区は占拠されており、そのモンスターたちの力を封じ込めた兵器「聖衣」を操る少女たちが戦いを繰り広げる。
ところが、実際のノリは、「聖衣(シュラウド)」を操る少女たちの一見ヌルそうな日常モノである。戦闘はどちらかというと脇に追いやられており、男性キャラクターは基本的に登場しない。危機的状況の中でも「日常」が存在するというのは、ある意味当たり前のことかもしれない。
日本がどんな危機的状況にあっても、主人公たちが日本を襲うモンスターたちとの戦いの最前線にいたとしても、やはり「女子高ノリ」の日常はある。戦闘ではなくヌルめの日常にスポットを当てた一風変わった作品で、緊迫した戦闘に疲れた人にとっては「箸休め」になりそうな独特の雰囲気がポイントである。
コミカライズ版は『ファミ通コミッククリア』にて、2012年2月24日から2012年8月24日にかけて伊月クロの作画で連載された。全6話。単行本化はされていない。

『サイハテの聖衣』のあらすじ・ストーリー

世界を守る少女たちの日常

「禍憑妃(マガツヒ)」と呼ばれる謎の怪物に侵攻される世界。人類がマガツヒに対抗する手段は「聖衣(シュラウド)」と呼ばれる特殊兵器と、その力を引き出せる「獣装巫兵」と呼ばれる少女たちにほぼ限定されていた。
世界が滅亡の危機に瀕していても、少女達には何気ない日常がある。本州最西端にある赤間関市を舞台に、民間軍事会社“極東自衛機構”所属の少女兵士たちの活躍と、コミカルな日々の生活を描く。

『サイハテの聖衣』の登場人物・キャラクター

極東自衛機構 赤間ヶ関事業所第一巫兵部隊

天乃 羽々姫(あまの はばき)

元アイドルという経歴を持つ少女。15歳。埼玉県出身。とある理由から莫大な借金を背負っており、借金返済のために金銭感覚はかなりシビア。舞台の中ではツッコミ担当。胸が小さいことを気にしている。
羽々姫の聖衣は「AS-552 クシナダ」。「蛟(ミズチ)」と呼ばれる種族のマガツヒを封印しており、その魔力で稼働する。超高速が可能なため接近戦闘では無類の強さを発揮するが、大口径火器は装備できないという欠点がる。

固有武装:大剣「十束(トツカ)」
固有権能:生体感覚加速

桜狩 紗々羅(さくらがり ささら)

自衛軍に所属していた過去を持つ第一巫兵部隊のリーダー。17歳。静岡県出身。実力は高いが大雑把かつ面倒くさがりなため、羽々姫や鳴々葉からはほとんどダメ人間とみなされている。オカルト肯定派。
沙々羅の聖衣は「MS-240 サクヤ」。「火炎樹(カエンジュ)」と呼ばれる植物系のマガツヒを封印しており、絶対零度から数万度の超高温までの熱エネルギーを掌握する能力を持つ。攻撃力は極めて高いが、その反面精密な制御は不可能。周囲に甚大な被害を及ぼすことも。

固有武装:「散藤(バラフジ)」

樛宮 鳴々葉(とがのみや ななは)

三重県出身の忍者の家系出身。15歳。サバイバルや戦闘方面に関しては卓越した技術を持つが、過去のトラウマから精神的に弱い面があり、本来の能力を生かし切れていない。不幸体質で、作中では何かと不運な目に遭ってしまう。
鳴々葉の聖衣は「AS-550 サグメ」。「河伯(カハク)」とよばれるマガツヒを封印しており、「波」を制御する能力により、大気を操っての精密狙撃を得意とする。能力を使って幻影による分身を作りだすこともできるが、その能力は大抵ロクでもないことに使用されている。

固有武装:「還矢(カエシヤ)」「磐船(イワフネ)」
固有権能:波動制御

小揺木 音々(こゆるぎ ねね)

どこかおっとりとした雰囲気をまとったお嬢様。16歳。神奈川県出身。幼少時から病弱だったため、自分で薬剤調合などの知識を独学で習得した。現在でも毎月のように吐血して倒れているが、比較的病状が安定している。自分で調合した怪しげな薬を持っており、調合した薬の中には「痛頭薬」(頭痛薬にあらず)や「解熟剤」(解熱剤にあらず)など紛らわしい名前のものも含まれている。
音々の聖衣は「LS-249 オトタチバナ」。「鰐鮫(ワニザメ)」とよばれる水棲系のマガツヒを封印している。強力な結界生成能力と、最大級の広範囲攻撃能力を持つ。

固有武装:「走水(ハシリミズ)」

『サイハテの聖衣』の用語

聖衣(シュラウド)

正式名称は「BDU(Bestial Dress Uniform/獣装戦闘服)」。対マガツヒ用として開発された、内部にマガツヒを封印した強化服で、「破魔の鎧」などとも呼ばれている。装着者に異能の力を与えるが、装着者は少女(巫女)に限られる。

巫女(みこ)

マガツヒとコミュニケーションをとることが可能な適性を持った少女。多くの場合、一体のマガツヒは一人の少女にしか懐かないため、聖衣は巫女以外の人間が装着することはできない。

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