サン=テグジュペリ「星の王子さま」の日本語訳はどれがいい?翻訳者別比較
『星の王子さま』といえば、フランスの作家サン=テグジュペリによる名作文学です。これを日本語訳で読みたい場合、困るのがどの翻訳者のものが一番良いのかということ。翻訳者によってニュアンスに違いがあったり、読みやすさが変わったりするので、選ぶだけでも大変ですよね。そこでこの記事で作中の有名な箇所の日本語訳を翻訳者別に並べてみました。比較してみて、あなたと相性の良いものを見つけてくださいね。
レオン・ウェルトに
おとなは、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)
大人は誰でも元は子供だった(そのことを覚えている人は少ないのだけれど)。
大人もみな最初は子供だった(だがこのことを覚えている人は少ない)。
大人のひとだってみんな、最初は子どもだったのだから(でもそのことを覚えている大人のひとはほとんどいない)。
おとなはみんな、初めは子供だったのです(しかし、そのことを覚えているおとなはほとんどいません)。
おとなだって、はじめはみんな子どもだったのだから。(でもそれを忘れずにいる人は、ほとんどいない。)
おとなはだれだって最初は子どもだったのですから(でも、そのことを覚えているおとなはほとんどいません)。
どんなおとなだって、最初はこどもだった(それを覚えているおとなは、ほとんどいないけれど)。
おとなたちもみんな、はじめは子どもだったのですから。(もっとも、それを覚えている人はめったにいませんけれど)。
おとなはだれだって、はじめはこどもだったのだから(でもそのことを覚えているおとなは、あまりいない)。
出典: users.uoa.gr
第1章 冒頭
六つのとき、原始林のことを書いた「ほんとうにあった話」という、本の中で、すばらしい絵を見たことがあります。それは、一ぴきのけものを、のみこもうとしている、ウワバミの絵でした。これが、その絵のうつしです。
6歳の時、原始林のことを書いた『ほんとうの物語』という本の中で、ぼくはすばらしい絵に出会った。それはボアという大きなヘビが動物を呑み込もうとしているところの絵だった。ここにあるのがそれの写しだ。
六歳のとき、ジャングルのことを書いた『ほんとうにあった話』という本の中で、すごい絵を見たことがある。それは一匹の獣を呑みこもうとしている大蛇の絵だった。ここにその写しがある。
6歳のころ、あるときわたしは、『ほんとうにあった話』という題名の原生林にかんする本のなかで、すばらしい挿絵をみつけました。それは野獣を呑み込んでいるボアを描いたものでした。これがその絵を写したものです。
六歳のとき、『体験した話』という原始林についての本の中で、すばらしい絵を見たことがあります。それは一匹の獣を飲みこもうとしているウワバミを表していました。これがその絵の写しです。
僕が六歳だったときのことだ。『ほんとうにあった話』という原生林のことを書いた本で、すごい絵を見た。猛獣を飲みこもうとしている、大蛇ボアの絵だった。再現してみるなら、こんなふうだ。
六歳のころでした。本を読んでいて、あるとき、すばらしい絵が目につきました。原始林のことを書いた本で、題は『ほんとうにあった話』。その絵には、猛獣を呑みこむ、ボアという種類の大蛇が描いてありました。その絵をここにかき写しておきます。
六歳のとき、すばらしい絵を見たことがある。『本当にあった話』という題の、「原生林」についての本で見たんだ。ボアが猛獣をのみこもうとしている絵。その絵の写しは、ここにあるとおりだ。
六つのころ、わたしは一度、すばらしい挿絵を見たことがあります。『実際にあった話』という題名の、原始林についての本の中でした。大ヘビが一頭のけものをのみこんでいるところをかいた絵で、これがそのデッサンの写しです。
六歳のとき、原生林について書かれた『ほんとうの話』という本で、一枚のすばらしい絵を見たことがあった。描かれているのは一頭の獣をのみこむ大蛇ボア。こんな感じの絵だ。