Enya(エンヤ)の徹底解説まとめ

Enya(エンヤ)とはアイルランド出身の歌手。日本ではテレビ、映画、CMなどで楽曲が使用されていることから知名度が高く、多くの人の間で親しまれている。「世界を癒す奇跡の歌声」として長年世界で愛されているアーティスト。全世界で7500万枚以上売上げ、グラミー賞4回、ワールド・ミュージック・アワードを7回受賞している。

東日本大震災被災児童自立支援に参加

被災児童支援のため来日。左:南アフリカ出身のプロゴルファーのゲーリー・プレーヤー氏、右:Enya。

2015年日本のメディアに精力的に出演したEnyaは2016年3月に来日し東日本大震災チャリティーパーティーで、被災児童支援のためのパフォーマンスを披露した。
このパフォーマンスはEnya自身が『被災児童自立支援「Support Our Kids」』プロジェクトに共感し、実現した。
「So I Could Find My Way」を披露する前には、「この曲は、希望と癒しについて歌ったものです。この曲を、東北の子供の皆さんが、自分たちの道を見つけられますようにという願いを込めて贈ります。」と述べ、会場全体が大きな感動に包まれたという。

チャリティーオークションディナーでは、アイルランド大使や、日本の著名人と共に参加し、この日着用していたドレスや、映画『ロード・オブ・ザ・リング』主題歌のレコーディングに使用したマイク、これまでに獲得したプラチナ・ディスクなどを出品した。

この時点で1988年のメジャーデビューから全世界で7500万枚、日本国内では450万枚以上を売り上げており、アイルランドではロックバンドU2に続き2番目に売れたアーティストとなった。

2015年以降アルバムのリリースはないが、2016年4月フジテレビ『MUSIC FAIR』に出演や、Enyaの曲がCMで使われたり、番組で使われるなど、日本での人気は変わらずある。
2020年「Only Time」の高画質4Kビデオが配信となり、過去の曲のミュージックビデオが次々と配信された。

Enyaのプロフィール・人物像

音楽一家に生まれたEnya

Enyaは1961年5月17日、アイルランド北部ドニゴール州グウィドー生まれ。本名はエンヤ・ニ・ブレナン。9人家族の三女。アイルランドにあるマンドラレイ城(Enyaが名付けた)に住んでいる。

両親共に音楽家であり、兄と姉もミュージシャンの音楽一家に産まれた。
父親のレオ・ブレナンはスリーヴ・フォイ・バンドというバンドのリーダで、母親のバーバ・ブレナンはアマチュアミュージシャンでダンスバンドに在籍し、地元の学校で音楽を教えていた。
初めてステージに立ったのは3歳半とインタビューで答えている。人前で歌うのも、ピアノを弾くのも大好きだったと語っている。
幼少期は母親と兄弟と共に聖歌隊で歌っていた。4歳の頃からピアノを習い始め、音楽の溢れる生活をしていた。 両親に連れられコンサートも度々見に行っていたなどと、家族とのエピソードを話している。

これまでに観に行った思い出深いコンサートを聞かれ、シドニーのオペラハウスで見た『蝶々夫人』と答えている。
11歳からローマカトリック、ロレット女子修道会の全寮制の寄宿学校に通い、大学ではクラシック音楽とピアノの勉強をしていた。18歳になり兄姉3人叔父2人のバンドClannadに加入をし、本格的に音楽活動を開始した。家族と一緒にツアーをしていた頃はサックスも吹いており、その後やめてしまったが、当時は楽しかったと話している。

ライアン夫婦との出会い

ニッキー・ライアンとローマ・ライアンのライアン夫婦と共に楽曲制作をするようになってからはサウンドも歌詞も3人で試行錯誤しながら作っている。
Enyaは週に5日スタジオに入って制作し、週末は休むスタイルを取っている。その音楽制作スタイルから、「勤勉なサラリーマンのようだ」と言われる事もある。楽曲制作が煮詰まった時は、スタジオを離れたりライアン夫婦と話し、励ましてもらうことでモチベーションを保っているそうだ。

日本文化からインスピレーションを受ける親日家

メディア出演が少ないことや、レコーデイングスタイルから、気難しい印象を持たれることも多いEnyaだが、日本のインタビューにはとても気さくに答えており、自身も普段はお喋りが好きだと話している。
彼女の日本好きは有名で、来日する際に楽しみにしている事は、文化、人、着物、食事だそうだ。印象的な都市を聞かれた時、京都と答え、家でくつろぐ時はコレクションしている着物を着ていたり、ヘルシーな日本の食文化に影響を受け食生活に気をつけるようになったと答え、日本文化を愛し、影響を受けていることが伺える。
日本の俳句(松尾芭蕉)にインスピレーションを受け書かれた楽曲もあり、自他共に認める日本好きとして知られている。

Enyaのディスコグラフィー

アルバム

The Celts

1. The Celts
2. Aldebaran(Dedicated To Ridley Scott)
3. I Want Tomorrow
4. March Of The Celts
5. Deireadh An Tuath
6. The Sun In The Stream
7. To Go Beyond(1)
8. Fairytale
9. Epona
10. Triad Medley: St. Patrick/Cu Chulainn/Oisin
11. Portrait (Out Of The Blue)
12. Boadicea
13. Bard Dance
14. Dan Y Dwr
15. To Go Beyond (2)

ワーナーミュージックUKと契約をする以前にリリースされた一枚であり、契約のきっかけとなった一枚。
イギリスBBCのドキュメンタリーシリーズ『幻の民・ケルト人(The Celts)』のサウンドトラック。
ピアノ・インストゥルメンタルにアイルランドのゲール語の歌詞を乗せ、100以上の声を重ねたEnyaサウンドが生まれた。

Watermark

1. Watermark
2. Cursum Perficio
3. On Your Shore
4. Storms In Africa
5. Exile
6. Miss Clare Remembers
7. Orinoco Flow
8. Evening Falls
9. River
10. Longships
11. Na Laehta Geal M'oige
12. Storms In Africa Pt. 2

1988年にリリースされたエンヤの記念すべきデビュー・アルバム。シングルカットされた「Orinoco Flow」は全英3週連続No.1に輝き、全欧、日本、アメリカで大ヒット。世界で評価されたミュージックビデオも必見だ。1,050万枚以上のワールド・セールスを記録した名盤。

Shepherd Moon

1. Shepherd Moons
2. Caribbean Blue
3. How Can I Keep From Singing?
4. Ebudae
5. Angeles
6. No Holly For Miss Quinn
7. Book Of Days
8. Evacuee
9. Lothlorien
10. Marble Halls
11. After Ventus
12. Samaointe

イギリスでチャート1位を獲得し、アメリカではビルボードチャートに4年間、計199週チャートインするという超ロングセールスを記録した。
ケルト音楽の美しい旋律と共に、ラテン音楽やワルツ、ピアノ中心の楽曲など幅広く、前作以上に彩り豊かなサウンドになっている。

The Memory of Trees

1. The Memory of Trees (Instrumental)
2. Anywhere is
3. Pax Deorum
4. Athair Ar Neamh
5. From Where I Am (Instrumental)
6. China Roses
7. Hope Has a Place
8. Tea-House Moon (Instrumental)
9. Once You Had Gold
10. La Sonadora
11. On My Way Home (Remix)
12. Anywhere is (Single Edit)
13. On My Way Home (Remix)
14. I May Not Awaken

2曲目に収録されている「Anywhere is」は日本でよく聞かれる楽曲の1つであり、Enyaの楽曲で一番ポップな作品と言われている。
「Tea-House Moon」からは日本の雰囲気も感じられ、Enyaが感じる日本に触れることができる。
音楽制作機器の向上もあり、より一層立体的で、奥深いサウンドになっている。
グラミー賞、最優秀ニューエイジ・アルバム賞を受賞した。

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