うちのメイドがウザすぎる!(ウザメイド)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『うちのメイドがウザすぎる!』とは中村カンコによる漫画作品。2018年10月にはアニメ化された。
2016年に『ピュア百合アンソロジー ひらり、』で『つばくま!』というタイトルで連載が始まったが、雑誌の休刊によって『月刊アクション』に移籍し、現在のタイトルに改名された。
母親を亡くしたロシア人小学生・高梨ミーシャと、彼女の家にやって来た家政婦・鴨居つばめの日常を描いており、ストーキングなどつばめの奇行に辟易しながらも、母親の死を乗り越えて明るい性格になるミーシャの成長が見どころである。

鵜飼みどり「メイドの仕事が終わってしまうという焦りも寂しさも いつもはぞくぞくするのに ただただ切ないだけなのは何故だろうな…」

一時的にミーシャに追い出されたつばめが復職した事のはいいものの、康弘の経済事情からさすがに二人も家政婦は雇えないとみどりは一ヶ月で退職する事になる。

つばめを追い出すためという勝手な理由で雇ったものの、すぐに退職となった事をミーシャは謝罪するが、みどりは「気にやむな」とサバサバした態度で、地道に職探しを続けながら残り少ない高梨家での仕事をこなしていた。
その一方で、みどりは今の仕事が終わるという寂しい気持ちも感じており、ドMで面倒な性格が目立つ一方で一応人間らしい感情も持っている事をモノローグで語っている。

結局、みどりはFXで大儲けした資金を元手にハウスクリーニングの店を立ち上げる事になるが、活動拠点として高梨家の隣にある一軒家を購入するとはミーシャもつばめも夢にも思っていなかったため、引越しの挨拶のため高梨家にやって来た時は二人とも驚いていた。

高梨康弘「ミーシャ周りをよく見てごらん 君の勝手でこんなにもたくさんの人たちに心配と迷惑をかけた どうすればいいか…わかるね?」

家族旅行で北海道に向かったミーシャと康弘は、無断で付いて来たつばめとともに温泉を楽しんでいた。

ミーシャは温泉のマジックミラー越しに発見したパンダ(正確にはパンダ模様のクマだった)を探すため無断で山に入り、遭難してしまう。

スマホも落としてしまい絶体絶命のピンチに陥るミーシャは、先程発見したパンダ模様のクマと、母親の大きなヒグマと遭遇してしまう。

冗談抜きで命の危機を迎えたミーシャだが、間一髪のところでつばめが現れ、ヒグマを大声で撃退するために(気持ち悪い)ロリコントークをヒグマに対して熱く語り、戦意を喪失させ撃退する。

ミーシャにとってかなり気持ちの悪い方法ではあったが、つばめによって何とか助けられ、無事に康弘と再会したミーシャだが、康弘の優しく自分を諭す言葉と、自分を探してくれた救助隊の人達を見て自分が大勢の人に迷惑を掛けた事を知り、康弘と一緒に謝罪と感謝をする。

つばめに対して「初めて叱りました」という康弘だが、他人に厳しく出来ない性格であるため言葉も口調も叱っているようには見えなかったが、常に自分を気に掛けてくれる康弘の優しさはミーシャに十分伝わっており、後に実父と康弘のどちらかを選ぶ事を迫られた時にミーシャは迷いながらも康弘を選んでいる。

高梨ミーシャ「わしわしは初めて出来た学校の友達だから…絶対に喜んでほしいもん…」

つばめ、みどりとともにみみかの誕生日プレゼントを選んでいたミーシャだが、既にみみかが持っているのではないか、みみかは本当に喜んでくれるのか、とプレゼント選びに慎重になりすぎるあまり、何を買っても喜んで貰えないのではと疑心暗鬼になっていた。

みみかの事だから何を選んでも喜んでくれるとつばめは言うが、それでもミーシャは友達の誕生日だからこそプレゼント選びに失敗したくなかった。

結局、つばめの提案によってみみかへのプレゼントは手作りクッキーという事に決まり、ミーシャはつばめからクッキーの作り方を教わる。

悪戦苦闘しながらも納得の出来るクッキーが完成し、後はみみかに渡すだけだったが、翌朝起きると、放し飼いにしていたハムスターがクッキーを食べてしまっていた。

折角作ったクッキーを食べてしまったハムスターに対する怒りもあったが、それ以上にみみかへのプレゼントがなくなってしまった事にミーシャは落ち込む。
今日はみみかの誕生日当日のため代わりのプレゼントを用意する時間もないが、つばめから再び提案を受けたミーシャはみみかを家に招き、一緒にクッキー作りという「思い出」をプレゼントする。

罰としてハムスターをケージに閉じ込めていたミーシャも、結果的にクッキー作りでみみかが喜んでくれたためハムスターを許し一件落着となった。

『うちのメイドがウザすぎる!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ミーシャの家庭環境と血縁関係

4巻でミーシャの実父に継母が登場し、更には異母妹の存在が明らかになるなど急展開を迎えた当作品だが、複雑なミーシャの家庭環境と血縁関係を整理する。

ミーシャは両親の美大在学中に出来た子だが、父のアルトゥール(当時の恋人)に愛想を尽かしたミーシャ母は卒業とともに彼の元を去っている。
別の男性と結婚した描写もなく、シングルマザーでミーシャを育てた可能性が高いが、日本で出会った高梨康弘と結婚し、康弘は戸籍上でミーシャの父親になっている。(余談だが、母親がミーシャを何処で生んだのかもはっきり描かれていないのでロシア生まれの可能性もある)

ミーシャ母が亡くなった後、康弘は葬儀のため日本にやって来たロシアの祖父母に引き取って貰う事も視野に入れていた(但し、ミーシャは「あのおうちはママの場所…わたしもあのおうちにいる…」と断っている)ため、康弘もミーシャも祖父母の連絡先は知っていると思われる。

一方のアルトゥールは日本語通訳の女性と結婚してミーシャの異母妹であるアルヴィナを儲けており、通訳としてアルトゥールに同行していた女性はミーシャの継母である。

現段階で明らかになっている、まだ登場していないロシア人の祖父母を除くミーシャの親族を挙げると彼女には実父、戸籍上の父親、継母、異母妹がおり、形の上では康弘と二人暮らしを送っているが、かなり複雑な家庭環境で育っている。

ミーシャの服装の好み

不登校になる前と再び学校に行くようになった後ではミーシャのファッションが大きく変わっており、それに気付いたみみかからも指摘されている。

以前のかわいらしい服装は母親の好みで、ツインテールだった髪型も母親の好みに合わせていた。

母親の死後はラフな服装を好んで着るようになっているが、こちらがミーシャの本当の好みのファッションスタイルである。

PVに登場する「リアルつばめ」とPV撮影裏話

「筋肉アイドル」として有名な才木玲佳がつばめを彷彿とさせるメイド姿で大暴れし、多くの人にインパクトを残したOPとEDのPVだが、彼女が登場したネット配信番組で、PV撮影の裏話が語られている。

PVには才木玲佳以外の出演者として男の子と女の子が登場しているが、顔と体系(筋肉)のバランスがおかしいメイドを見て絶対に目を合わせようとしないなど、明らかに恐がっている。

結局才木玲香は子供達と打ち解ける事が出来ず、撮影中本当に子供が泣き出すなど大変だったようである。
ちなみに、EDのPVで最後に子供達が逃げているが、これは脚本ではなく、子供達が本当に逃げ出したところをPVのシーンとして採用したそうである。

謎の老婆の正体

注意深く見ていると、下校中のミーシャとみみかが別れるシーンで犬を連れた老婆が何故かいつも映っている。

その老婆はOPにも登場しているのでこの時点である意味ネタバレされてはいたが、彼女の正体は老婆に変装してミーシャをストーキングしていたつばめである。

ミーシャの下校時間を狙ってストーキングするため、つばめは家政婦の仕事の合間に犬の散歩代行のバイトを行っており、件の老婆に変装してミーシャの通学路を散歩コースとして使っている。
そのため、周囲からはいつも同じ時間に犬の散歩をしているお婆さんとして認識されているため誰からも不審に思われていない。
また、髪型はカツラで、眼帯はサングラスで、筋肉は和服で隠す(帯止めにはカメラを仕込んでミーシャを盗撮している)という徹底ぶりで、この完璧な変装によってつばめはミーシャにバレず堂々とストーキングしている。(初対面であるはずのみみかをつばめが知っていたのも、見守りと称したストーキングを行っていたためである)

なお、アニメではミーシャから犬を触ってもいいか声を掛けられた事があるが、つばめは耳が遠いふりをして何とかごまかしている。

ミーシャという名前の由来

現実でも聞く機会が少なくないミーシャという名前だが、ミーシャはミハイルというロシアの男性名の愛称である。

名前のルールとして考えれば女子に男子の名前を付けるのは不自然に感じるが、ミーシャという名前は彼女の母親が好きだったアニメの『こぐまのミーシャ』から取られており、愛称をそのまま本名として名付けられているので男性名のミハイルは彼女の名前とは関係ない。

また、ミーシャ(Миша)はロシア語ではロシア語ではクマ (Медведь) の略称でもあるため作品の初期のタイトルだった『つばくま!』の由来にもなっている。

『うちのメイドがウザすぎる!』の主題歌・挿入歌

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