XBLAZE(エクスブレイズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『XBLAZE』とは、格闘ゲーム「BLAZBLUE」や「GUILTY GEAR」で有名なアークシステムワークスが開発したPS3、PSvita用のアドベンチャーゲームソフトで、主人公の篝橙八が謎の少女・Esと出会い、自分の中に隠された「魔導書」と呼ばれる強大な力を巡る大きな事件に挑んでいく物語を描いている。BLAZBLUEとリンクしたストーリーと世界観が大きな特徴となっており、2013年に第1作「CODE:EMBRYO」が、2015年に第2作「LOST:MEMORIES」がそれぞれ発売されている。

A.O.S(Abstract OutLine System)

「CODE:EMBRYO」のゲームシステムで、セーブデータをコンティニューするとシナリオの進行度合いによって担当キャラクターがこれまでのあらすじと次のシナリオの予告をフルボイスで語る予告システム。その予告パターンは100種類以上にも及び、さらにトロフィーにも対応しているのでコンプリートを目指す価値がある。

ファントムフィールド

これがファントムフィールドの探索パート。画面中央のデフォルメされた「わたし」を操作しながら各階層の深部を目指していく。

各階層の深部に辿り着くとノーバディがリドルを出してきて、これに正解しないと次へ進むことはできない。また、間違えても何度でも挑戦することはできる。

「LOST:MEMORIES」のゲームシステムにして前半の舞台で、主人公の「わたし」が行方不明になってしまった「いもうと」を探して迷い込んだ異空間。迷路のような構造で、動く足場や通路を繋ぐためのスイッチなどのギミックが多く存在する。

また、このファントムフィールドにはキーアイテム「記憶の欠片」が各所に散らばっており、前半はこの「記憶の欠片」を集めながらファントムフィールドの各階層の深部を目指していくことになる。深部に到達するとノーバディから「リドル(なぞなぞ)」が出題され、このリドルに正解すると先へ進めるようになる。

『XBLAZE』の登場人物・キャラクター

『CODE:EMBRYO』

篝 橙八(かがり とうや)

CV:菊池幸利

「CODE:EMBRYO」編の主人公。新横崎市に住む少年で、白鳳北学園に通っている高校生。姫鶴家に居候しており、カレーハウス『まは☆ら〜じゃ』でアルバイトをしている。
争いごとを好まない穏やかで気弱な性格だが、誰かが傷つくことを病的に恐れており、敵味方関係なくそれを防ぐためなら自分の命すら差し出すという異常極まりない危険行動に走る。

ユニオンが発する存在共鳴を300mとかなり離れた場所から感知できる能力を持っており、閉鎖特区でD発症者に襲われた所をEsに救われた後、彼女の上司である鵜丸から母の涼子がD発症者の増加に関わっていることを知らされ、御剣機関への協力を決意する。
その矢先、「魔導書」を持っているとされて十聖から執拗に狙われることになり、橙八は心当たりがないと否定している。しかしその正体はエンブリオによって橙八という人間の形に作り替えられた「原初の魔導書」であり、人間としての橙八本人は13年前にワダツミで死亡している。

そしてリッパーとの戦いの最中、彼の手によって魔導書を暴走させられたことで自分の魔導書としての力を自覚。アベンジによって討ち取られてもなお精神世界で干渉してくるリッパーによって、魔導書と向き合わざるを得なくなっていく。

Es(エス)

CV:野村真悠華

本シリーズのヒロインで、ユニオンの捕獲・処理を主な任務とする御剣機関の「対能力者兵士(スレイプニール)」の一員である美少女。金髪と長いアホ毛、巨乳が主な特徴。その小柄な外見とは裏腹に体術に優れており、「発掘兵装(レガシーウェポン)」と呼ばれる、ユニオンに対抗できる力を秘めた武器のひとつ、「結晶封刃・ムラクモ」という大剣を軽々と操る。

閉鎖特区でユニオンに襲われた橙八の前に現れ、その危機を救った後、橙八に目をつけた鵜丸によって彼の護衛のために御剣機関から派遣され、転校生「御剣えす」として編入。さらに姫鶴家に居候する形で任務を遂行していく。
冷静沈着で機械的な性格で任務に忠実で、戦闘や任務以外の物事の知識は皆無で、口数も少なく感情を表には出さない。
しかし橙八たちと過ごすうちに人間としての意思や心を芽生えさせ、鵜丸や御剣機関の命令よりも自分の意思や仲間たちへの想いを優先していくようになる。そしてプリンを初めて食べた時、そのまろやかさと甘さに感動して病み付きになってしまった。

その正体は鵜丸によって創造された人工生命体(ホムンクルス)であり、エンブリオの力を得るための器の予備として造られた「エンブリオストレージ」。二日に一度は鵜丸のメンテナンスを受けないと運動能力が格段に低下してしまい、限界を超えると体が溶けて消滅する形で死亡してしまう。
鵜丸は当初、「目は赤い、コイツは失敗だ」と即廃棄しようとしていたが、対能力者兵士として調整することで使い回すことに考え直した。

姫鶴ひなた(ひめづる ひなた)

CV:持月玲依

橙八が居候している姫鶴家の次女で、彼と同じ学校のクラスメイト。
姉と橙八と3人で暮らしており、橙八とは家族同然に接していて、彼からも大切な存在として認識されている。誰にでも優しい温和な性格だが、天然ボケな所もあり、いつも楽しそうにしている。
仕事が忙しいことを理由にして家事を手伝わず、帰ってきては食っちゃ寝ばかりの無精者の姉に代わって姫鶴家の家事をほとんどひとりでこなしているが、ひなた本人は家事が大好きなため全く気にしていない。

その正体は本シリーズの重要なキーワードである「エンブリオ」としての力と素質を持つ少女で、世界のあらゆる物事を操作して自分の思うがままの形に作り出す「事象干渉」の使い手。普通の少女として過ごしていたが、橙八たちが死ぬなど幸せになれない世界になった時、自分の力を暴走させることで無意識かつ偶発的に事象干渉を何度も引き起こし、平和な日常を作り直していた。

久音=グラムレッド=シュトルハイム(くおん=ぐらむれっど=しゅとるはいむ)

CV:近藤唯

魔術師たちが住むとされるとある孤島の街「魔導都市イシャナ」の学校に通う学生で、イシャナの中でも名家と名高いシュトルハイム家の令嬢。
炎の魔法の扱いに長けていて、「爆炎の魔女シュトルハイム」の二つ名をつけられ、恐れられている。そして、現在の魔導協会では珍しい「実力で十聖になれる器」として期待されている。
魔導協会を裏切った十聖のゼクス、ドライ、アハトを連れ戻し、真相を解明するために新横崎市を訪れ、十聖が橙八を狙っていることからEsの任務に協力し、姫鶴家に無理やり転がり込み、橙八らのクラスに編入する。

正義感溢れる性格だが間違ったことを見逃せず、さらに感情的な一面も持っており、些細なことで冷静さを失いやすいためにトラブルを起こすことも多い。
ちなみに母が日本人であり、さらに親友のエルスの影響か、日本のオタク文化が好きという変わった一面も持っている。アニメにも詳しい他、表立っては言えないような薄い本にも強い興味があるらしい。

実は逃亡した十聖・ゼクスとは異母兄妹の関係にあたり、幼い頃、共に過ごした時の彼は優しかったことから純粋に敬愛していた。そんな兄が魔導協会を裏切り、さらに前シュトルハイム家の当主である父まで殺害したという事実がどうしても信じられないでいた。
十聖の妹であることから説得できる可能性を求められて上層部に抜擢されたのをいいことに、兄の真意を確認するまたとないチャンスを活かすために新横崎市を訪れる。

天ノ矛坂 冥(あまのほこさか めい)

CV:水瀬いのり

陰陽術の使い手で退魔の名門である天ノ矛坂家の一人娘で、次期当主である天ノ矛坂の巫女。橙八の一学年下の後輩でもある。
見かけは年端もいかない小柄な少女だが、幼い頃からD発症者の対策と訓練を積んでいるため、戦闘能力はかなりのもの。一方でかなり大人びて我の強い性格をしており、リッパーやアベンジのような凶悪そうな相手を前にしても怯まないという、その外見に見合わないほど肝が据わっている。

鵜丸も含めた大人と接する機会が多いため年長者とのコミュニケーションには慣れているが、逆に同年代とのコミュニケーションを苦手としており、我の強さ、そして退魔の名門の生まれからくるプライドの高さが相俟う形で友達と呼べる者がひとりもいない。橙八たちとプールに行ったのが初めての同年代との「お出かけ」であり、さらにカナヅチであるらしく浮き輪完備でお子様向けのプールにいた。
また、魔導協会の陰謀によって天ノ矛坂家を潰されそうになったらしく、久音も含めた魔導協会の人間を強く憎んでいる。

実はワダツミにて先代の巫女である母を亡くし、さらに前当主である父も意識不明となり、幼くして天ノ矛坂家の使命を受け継ぐことになった。
そして、D発症者対策に協力することで意識不明の父の治療費を御剣機関から捻出してもらっており、鵜丸にも父を人質に取る形で念押しされていて、御剣機関の命令に逆らうことができないでいた。
しかし、橙八たちと共に戦い、過ごしていくうちにその絆を尊ぶようになり、橙八たちに迫る危機を救うために父を喪う覚悟で鵜丸と御剣機関に叛旗を翻すことを決意する。

gresia33o5
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