ひそねとまそたん(ひそまそ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ひそねとまそたん』 とは、ボンズ制作による日本のオリジナルテレビアニメである。
自分の思ったことをすぐ口に出してしまうため相手を傷つけてしまう、ゆえに自分を抑え込んで生きてきた甘粕ひそね。航空自衛隊員として、岐阜基地で働くことになったひそねは、戦闘機に擬態するドラゴンのような生物、変態飛翔生体(別名OTF)の飛行要員、通称Dパイロット(略してDパイ)に選ばれる。パイロットとの接触をずっと拒んでいたOTFとの間に、やがて絆がうまれる。

第3話、航空祭でおじけづいたまそたんに、前任者の森山とだったら飛べるのか、とひそねが問いただす。まそたん自身、森山とひそねにとった態度の違いに気付いたのか、見ごとな飛行で観客を魅せ、彼女の期待にこたえた。

星野「君のホントの姿を見せていいんだ。だから死ぬな。ノーマ」

第6話、アフターバーナーを吹かせすぎたせいで、戦闘機姿のままでは放熱が間に合わず、死の危険に立たされたF-2に、星野が言ったセリフ。ひそねの観察により、F-2が無理をしていたのは星野のためということが判明する。そこで星野は、ようやく心を開き「君は飛行機じゃない、ドラゴンだ。わたしなんかのために、そんな格好なんかしなくていい」と説得、F-2(ノーマ)はドラゴンの姿に戻った。

ひそね「わたしは、まそたんとずっと夢の中を飛んでるんです」

第8話で、夢の中で飛べばいいとアドバイスする樋本に、ひそねが言ったセリフ。三日三晩飛び続け意識がもうろうとしているひそねに、眠ることができないのは、まそたんを信頼していないも同じことだと責める樋本。しかし、ひそねは「まそたんと出会えてDパイとして、がんばるという夢を持つことができた」と言い返す。その思いはまそたんに届き、彼はひそねを眠りに導いた。

まそたんに搭乗した貝崎

第10話で、Dパイロットになりたい気持ちは、違うような気がすると幾嶋に告白した貝崎。また彼女は、整備を手伝っていたら、まそたんの気持ちが分かるようになってきたような気がすると漏らす。それを聞いた幾嶋は、貝崎のために作ったOTF用スーツを渡し「整備のいっかんとして、OTFの熱を発散するためだけならば、短時間の飛行は可能ではないかな。彼らパイロットを支えることで、我々も一緒に大空を飛んでいるのではないか」と説いた。貝崎は整備員として、まそたんに搭乗する役目を得ることができた。

ひそね「必ず生きて戻ります」

第12話で、ひそねが仲間たちに言ったセリフ。ミタツの回転軸に楔を打ち込めば、回転は止まる。だが、ミタツの外には出られなくなる。誰が犠牲になるか言いあいの最中「ちょっと、私行ってきますんで」と、ひそねの明るい声がインカムに響いた。自衛官であるという自覚をもち、大切な人たちを守るため、何の迷いもなく行動にうつしたひそね。最悪の状況下でありながら「必ず責務を完遂し、必ず生きて戻ります」というウソをつくことができない彼女の言葉は、不可能ではないかもしれないと、仲間たちに希望を与えることにもなった。

『ひそねとまそたん』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作品の着想となった「撮影許可が出なかった格納庫」

樋口真嗣の妄想からできあがった自衛隊戦闘機に扮するドラゴンというこの作品は、樋口が総合監督するはじめての作品となる。かつて、映画 『日本沈没』 の撮影で成田空港を訪れた際、飛行機の写真を撮る航空ファンを見て 「その中に、飛行機じゃないものも紛れ込んでいるかもしれない」 と思ったこと。さらに撮影などで自衛隊基地を訪れたとき、撮影許可の下りない建物があり 「そこに何かが、隠されているのではないか」 という発想が元になっている。

www.animatetimes.com

舞台のモデルは実在の航空自衛隊岐阜基地

航空自衛隊岐阜基地で、舞台となる施設を取材し、アニメーションにリアル感を出している。

www.mod.go.jp

『ふしぎの海のナディア』のナディアや『エヴァ』のアスカがヒロインのモデル

ヒロインのモデルについては、樋口真嗣監督自身も制作にかかわったアニメ 「ふしぎの海のナディア」 のナディアや 「新世紀エヴァンゲリオン」 のアスカなどの名前を挙げている。

mantan-web.jp

ファンアートの出来栄えからキャラクターデザインを任された青木俊直

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