オッドタクシー(ODDTAXI)のネタバレ解説・考察まとめ

『オッドタクシー』とは2021年4月から6月まで放送された、P.I.C.SとOLMの共同制作によるミステリーアニメ。とある女子高生の失踪事件が、変わり者のタクシー運転手・小戸川とクセのある乗客たちをつなぎ合わせていく群像劇である。登場するキャラクターは全員動物で、医者・看護師・清掃員・お笑い芸人・大学生・アイドルなどさまざまである。見た目からは想像もつかないダークな世界観と、それを引き立てる楽曲。声優のみならず芸人やラッパーをキャスティングする斬新さが話題を呼んだ。

本作に登場する三人組アイドル。二階堂ルイセンターに、市村しほ、三矢ユキで構成されている。メジャーデビューを控えているが、その条件は「二階堂ルイ以外のメンバーは仮面をつけて活動すること」だった。

ホモサピエンス

関西から上京してきたが、いまいち伸びない芸歴14年のコンビ。ラジオ番組を一本持っており、小戸川の運転するタクシーでよく流れている。番組内では、つい話がヒートアップしてしまう柴垣を、馬場がなだめるという場面が多い。

煩悩イルミネーション

ホモサピエンスの後輩で、売れっ子漫才コンビ。先輩でありながらも伸び悩んでいるホモサピエンス・柴垣は、酒の席でよく彼らの愚痴をこぼしている。

育英会

小戸川の生活を支援していた組織、交通遺児育英会のことである。

『オッドタクシー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

タエ子「お金だってその人の能力の賜物なんだから、そりゃ大切よ。」

第一話・居酒屋やまびこでマッチングアプリのプロフィールを編集する柿花は、収入を年収2000万と偽るか悩んでいた。そこへ剛力も来店し3人で談笑していると、「正直に言ってくれていいんだけど、結婚相手に俺って...」とタエ子に訊ねる柿花。食い気味で「あー、無理。」と答えたタエ子は「結局金なのか!?」と問い詰められるが、「お金だってその人の能力の賜物なんだから、そりゃ大切よ。」と返す。金という実体のあるものを目に見えない能力と結びつける。これは、たくさんの人と関わってきたであろうタエ子ならではの言葉である。

大門弟「悪い奴は自分自身の手で捕まえる。兄ちゃんとそう誓ったんだ。」

第7話・自宅の窓に発砲された痕跡を発見した小戸川は、交番にいた大門弟に事情を説明。確認のため大門弟を連れて帰宅した。痕跡を確認したのち、小戸川に警察を志した理由を聞かれた大門弟は、両親をひき逃げ事故によって亡くしたことから、「悪い奴は自分自身の手で捕まえる。兄ちゃんとそう誓ったんだ。」と語る。このセリフから、異様なまでの兄への信頼と悪に対する嫌悪の理由が浮き彫りとなった。

ドブ「自分に対する極端な否定と嫌悪、そういうとこが自己愛強いって言ってるんだ。普通の奴はそこまで自分に興味ない。」

第9話・何者かに左足を撃たれ弱っていたドブを発見した樺沢は、すぐさまスマホのカメラを回す。しかし、隙を見せた樺沢はドブに反撃され、ケンカでは勝ち目がないとあっさり負けを認めた。左足を撃った犯人が樺沢でないとわかったドブは、どうして危険を冒してまでも注目を集めたがるのかと尋ねる。「注目を集めてもなお、自分が嫌いでいつも後悔をしている。それなのに止められない。」と話す樺沢にドブは、「自分に対する極端な否定と嫌悪、そういうとこが自己愛強いって言ってるんだ。普通の奴はそこまで自分に興味ない。」と言い聞かせた。注目を集めるためなら手段を択ばない人間の心理を突いた言葉である。

小戸川「身の丈以上のものはいらないんだ。少しずつ自分の出来る範囲で、お世話になった人に恩返し出来ればそれでいいんだ。」

第10話・いつものサウナで黒田と二人きりになった小戸川。「小戸川は金欲しくないのか」と訊ねられ、「身の丈以上のものはいらないんだ。少しずつ自分の出来る範囲で、お世話になった人に恩返し出来ればそれでいいんだ。」と答える。「そうか、そいつはよかった」としみじみした様子で言う黒田を、小戸川は不思議そうに見つめた。幼いころから小戸川の成長を見届けてきた黒田の親心が垣間見えるシーンだ。

馬場「最初は悔しかったよ。でもな、もうあきめてん。ほなめっちゃ楽になった。同期や後輩の出世も喜べるしな。」

Jess22
Jess22
@Jess22

目次 - Contents