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urio28のレビュー・評価・感想

海がきこえる
8

ジブリマニアが好きだと答える隠れた傑作

ジブリといったら金曜ロードショーと結びつける人は多いと思う。
映画館で直接観ていなくとも、金曜ロードショーで全作鑑賞済みだと豪語する人も少なくないだろう。
だが、金曜ロードショーどころか映画館でも観ることができない、隠れたジブリ作品を知る人はどれくらいいるだろうか。

今作は1993年にスタジオジブリがテレビアニメとして放送した作品だ。
映画ではない点、監督が宮崎駿、高畑勲でない点、再放送がほんの数回しかされていない点から認知度は極端に低い。
しかしながら作品の質が低い訳では決してなく、現に「ジブリ作品で1番好きな作品はなんですか」と聞かれた際に今作を答える人は少なくない。

物語は、言ってしまえばありきたりな青春ストーリーである。しかしながら最大の魅力は、その表現力の凄まじさだ。
ジブリ出身の鬼才たちがまだ若手の頃に集結し、青春のリアルさと懐かしさを完璧に表現している。

青春物語はどれも輝きと憧れに満ちている。しかし、それは高校生のリアルだろうか。
高校時代を懐かしがる時、そこには恥ずかしさや後悔や緊張、少しのスリルを思い出しはしないだろうか。
何もない虚無感や焦燥感に襲われはしなかっただろうか。
今作は特別そういったストーリーではないものの、背景のひとつ、表情のひとつにそのリアルさが全て込められている。
だから観る人は、世代を問わずに今作を自分の思い出とリンクさせることができる。

そう、今作は「拓と一緒に高校時代へタイムスリップし、あの時特別に感じた同級生と再会する」映画なのだ。

こんな作品は他に無いと思う。
本当は満点をつけたいところだが、ストーリーの単調さから好き嫌いが分かれるため、10点中8点に留めることとする。
しかし、私は満を持して今作を人にお勧めしていきたい。

DADARAY / ダダレイ
10

川谷絵音プロデュースバンド!DADARAYの魅力とは

川谷絵音さんの仕事量、エグいですよね…?indigo la Endから始まりゲスの極み乙女。、お笑い芸人やプロのピアニストと組んだジェニーハイに、ポストロックのichikoro、一時期本当にどうやってスケジュール管理をしているのか疑問の嵐になっていましたが、4つもバンドを掛け持ちしている上に他アーティストへの楽曲提供やバンドのプロデュースまでしているのをご存知でしょうか?それがまさに「DADARAY」というバンド。ボーカル・キーボードのREIS、キーボード・コーラスのえつこ、ベースの休日課長、このスリーピースバンドが作り出す音は川谷絵音の提供した楽曲と化学変化を起こしとんでもない音の数々が生み出されているのです。魅力は主に2つ。
1. 川谷絵音の楽曲を女性ボーカルが歌うこと
2. ツインキーボード、ベースという楽器編成
1. について、川谷絵音の楽曲は一人称が女性の立場であることが多いのですが、なんとなくそれについて違和感を覚えるリスナーもいたのではないでしょうか。かくいう私も川谷絵音の作るメロディや詞に胸を打たれることはたくさんありましたが、どうして男性のボーカルがあえて女性目線の曲を書いて歌っているんだろうと疑問を感じていました。それと同時に湧いてくるのが、楽曲が好きだからこそ「川谷絵音の曲を女性の声で聴きたい」という願望。そんな私の希望が叶ったのがまさにこのバンド。そこに乗るREISの艶やかで伸びのある、且つ女性の強さを表すような芯のある歌声が本当に良くマッチしているのです。神様、この二人を出会わせてくれてありがとうと言わざるを得ない。
2. について、DADARAYの楽器編成はキーボードが2つとベースというスリーピース。もちろんギターとドラムのサポートメンバーはいますが、楽曲のメインの音となるのがキーボードとベースになるのでなんとなく品のある印象を持ちます。品格がありつつ、個々の音がしっかりと聞こえてくるのでとても充実感があります。
以上の2つの魅力に魅了されるリスナーがじわじわと増えています!川谷絵音の楽曲をDADARAYの音に昇華させていく刹那的な瞬間をあなたも目の当たりにしたくありませんか?

CLIMAX クライマックス
5

乱痴気騒ぎ

なんかのダンサーたちがLSDを飲まされて、そのせいでおかしくなる様を描いた作品です。なんか、本当にあった事件が元らしいです。見てみんなヒャッホーウて感じだし怖くなりました。知らないうちに飲まされるなんて、そんなことが本当にあったなんて怖いなと思います。本作で良かったところをあげると、まずダンスシーンです。13分長回しのダンスシーンがあるのですが、そこの動きがすごくて、これが同じ人間?ダンサーってすごいと思いました。まあ、実際はまるまる長回しじゃなくてちょっと編集とかあるらしいのですが、それでもすごいなと思いました。その長回しシーン以外にもダンスは出てきて、全部すごかったなあと思いました。あとは大体が乱痴気騒ぎシーンでした。それも自分らのせいではなく、LSDを盛られたことによるものです。でもパーティで下戸の人がひとりつまらないように、酔っ払った他人を見ることはあんまりおもしろいものではありませんでした。確かに薬は怖いというのはわかるし、それのせいでやることも個性に飛んでて、それぞれ心の奥底にあるものが違うからかなとか思ったけど、あんな長々と描く意味はよくわからなかったです。ジャンルもこれはなんだったんだろうという感じです。乱痴気騒ぎ部分は短くして犯人探しとかだったら、もうちょっと気に入ったかなと思いました。