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sulfur-kangarooh5のレビュー・評価・感想

鋼の錬金術師 / ハガレン / Fullmetal Alchemist
10

緻密な伏線で構成されたワクワクするダークファンタジー

西洋風の架空の軍事国家「アメストリス」を舞台に、主人公の国家錬金術師エドワード・エルリックと鎧の弟アルフォンス・エルリックが、自らの失った身体を取り戻すために旅を続けるというファンタジー設定のストーリーです。

最初はエルリック兄弟たちが錬金術で身体を取り戻すために必要となる「賢者の石」の情報を求めて旅を続けていく展開ですが、やがて「賢者の石」の秘密が明かされ、軍事国家「アメストリス」の成立や軍部の思惑など大掛かりな物語へと展開していきます。

この漫画の魅力は、緻密な伏線や飽きさせない怒涛の展開が続くストーリーです。
ひとつひとつのエピソードもオリジナリティある展開で楽しむことができますが、第1話の序盤のエピソードからすでに最終章でのストーリー展開へつながる伏線ともなっており、何度でも読み返したくなる緻密な構成となっております。
その一方で臨場感のあるアクションや、錬金術という不思議なファンタジー設定によって常にダイナミックな展開が楽しめるので、何回読んでも飽きない作品です。

また、エドワードと同様に国家錬金術師の資格を持つロイ・マスタング大佐をはじめとした軍部の人間たちや、エルリック兄弟の旅を阻む人造人間(ホムンクルス)、エルリック兄弟同様「賢者の石」を求めて他国よりやってきたリン・ヤオなど個性豊かなキャラクター達のそれぞれのエピソードも楽しむことができます。
ダークファンタジーやアクションが好きな皆様にはぜひぜひおすすめの作品です。

テーラー 人生の仕立て屋
6

ちょっと淡々としすぎ。

仕立て屋の仕事がなくなり、店を取られそうになって、移動式テーラーを作るってのが面白いと思いました。そして、街に繰り出したけど、男物の注文はなく、来るのは女性ばかりってのも、なんか新しもの好きの女性って感じで分かるし、ウエディングドレスを作るという展開もおもしろいです。ウエディングドレスって本当にそれぞれ好きな形があるだろうし、オーダーメイドで作ってもらいたいものかもしれません。女物を作ったことないニコスが隣人に教えてもらいながら、どんどん完成させていくところがよかったです。でも、なんだか淡々としすぎた映画でした。そういうのも嫌いじゃないけど、もう少し盛り上がりとかコメディ色が強いとかがあった方が映画としてはおもしろいと思います。また、淡々とするのであれば、もっと作業のところを細かく見せるのがいいかなと思いました。なんか美容師さんが髪をカットする音とかYOUTUBEとかあるし、作業音をもっと大きくしてもいいかもって感じでした。ギリシャの映画って初めて見たけど、こういう雰囲気なんですね。ハリウッド映画とは違っていて、これはこれでアリなのかもしれません。なんか服をオーダーメイドしてもらいたくなりました。

インクレディブル・ファミリー / Incredibles 2
9

高いハードルを難なく超えた作品

『インクレディブル・ファミリー』はピクサーファンにとって待ちに待った作品でした。本作は大変好評であった『Mr. インクレディブル』の続編にあたり、前作からかなり長い期間を空けての公開発表となったので、ファンからの期待値が十分すぎるくらいに高くなっていました。その高いハードルを越え、ファンを魅了することに成功したストーリーとなっていました。まず、前作のストーリーもところどころで盛り込んでいる部分が、ファンの興奮を高める結果になったと言えます。ストーリーだけ取っても十分楽しめますが、しっかりとメッセージ性が込もっているところがピクサー作品全般に言える魅力であり、この作品も例外ではありません。本作は女性の活躍が非常に多いです。ヒーロー活動が違法であるとされる法律を変えるための任務に、最初に選ばれたのはイラスティガール(ヘレン・パー)です。今まではMr. インクレディブル(ボブ・パー)の活躍が目立つことのほうが多かったのですが、本作ではイラスティガールにスポットライトが当たり、代わりにMr. インクレディブルが家事を行うので、女性の社会進出や主夫など、現代背景を多くくみ取った作品となっています。長い年月をかけた分、とても内容の詰まった素晴らしい作品に仕上がっていると感じます。

ザ・サークル
8

snsの怖さ

なんでも、共有できるsnsの会社に入れて喜んでいたけど、そのsnsが全てのデータを収集していることを知った主人公。プライバシーも何もない生活になってしまい、ついには幼馴染が…という話でした。昨今、snsとか流行りだし、すごく現代にあったホラー作品だなと思いました。まあ、現実には匿名性の高いツイッターとかインスタとかもあって、この映画のように本名でやらないといけないものがそんなに流行るとは思えませんが。それでも、それが流行り、主人公もそういう秘密のない世界がいいものだと思い込んでしまう過程が怖かったです。オチは結局どういうことがよくわからない作りになっています。みんなのプライバシーがなくなりそうになって、そのシステムが見直されたようにも考えられるし、見直しはあったけどシステムが続いているようにも見えました。どちらかはわかりませんが、ネットとかsnsとの付き合い方に警鐘を鳴らしている作品だと思います。確かになんでもすぐ知れるのも、たくさんの友達ができることも魅力ですが、私は本名でツイッターとかするのは怖いです。もし、映画のようなシステムができて、みんな入ってるからお前も入れとか言われたら嫌でたまりません。現実にありそうな話なので怖かったです。