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seiryuuruki8のレビュー・評価・感想

キングダム ハーツ / Kingdom Hearts / KH / キングダム ハーツ ファイナル ミックス / Kingdom Hearts Final Mix / KH FM
9

かの有名なFFシリーズとディズニーのコラボ作品。

タイトル通り、SQUARE ENIXとディズニーのコラボレーション作品。
開発元はSQUARE ENIXであるため、従来のFFシリーズ同様、非常に美麗なグラフィックとしっかりしたストーリーが組まれている。
そこにディズニーキャラクターの可愛らしさが加わるが、世界観は綺麗に統一されており、非常にバランスの取れた雰囲気となっている。
遊ぶステージもディズニーの各作品がモチーフとなっているところが多く、
不思議の国のアリスやヘラクレス、リトルマーメイド、アラジン、美女と野獣、くまのプーさん、パイレーツ・オブ・カリビアンなど、
様々な作品の世界に主人公ソラとドナルド、グーフィーが降り立ち、各世界を冒険していくRPGだ。
シリーズタイトルも多く発売されており、アクションRPG的な要素が強いものが多い。
敵との戦闘もコマンド型というよりは自ら動いて自由に戦うタイプのものである。
ゲームに不慣れな人にとっては操作が難しいところがあるのと、動きの自由度が高く視点を自由に切り替えることができるところから、
逆に画面酔いをしやすいという難点もあるが、RPG好きには非常に楽しめるシステムになっているのではないだろうか。
また、ディズニーのキャラクターだけではなくFFシリーズのキャラクターも多く出演しており、ファンにとってはニヤリとするような要素がたくさん含まれている。
両作品が好きな人は一度はやってみて損はない作品である。

九龍ジェネリックロマンス
8

はじめて見るのに“懐かしい”

鯨井Bはすでに死んでいるのかもしれない——。
かつて存在し、今はないはずの九龍城砦。ノスタルジーな九龍で暮らすのが不動産の会社員の鯨井玲子。同じ会社の先輩に恋心を抱く彼女には彼女自身も知らなかった秘密があった。それは、今の鯨井玲子が存在しているのはここ最近で、かつてもう一人の自分(=鯨井B)が存在していたということだ。その証拠に鯨井には過去の記憶ではない。“わたし”は一体誰なのか?
SF的なストーリー展開と共にこの作品を彩るのは、初めて見るのに“懐かしい”と思わせる世界観だ。80年代を彷彿とさせるポップでコミカルな絵で、スイカ、金魚、ひまわりなどの夏休みを思い出させるようなアイテムがたくさん出てくる。中でも、冷蔵庫に一日置いてカルキを飛ばした水を飲むなんて、やったことないけれどなんとなく“懐かしい”気がする。
シーンのコマ割りにも先輩との二人の距離感が描かれていたりして、意味があるからこそグッと引き込まれる。
そして、ウォン・カーウァイの香港映画のように雑多でムワンと熱気立つような湿度高めの九龍が、漫画に描かれていない部分まで目の前に広がっていくような気がする。そのぐらい包み込まれるような臨場感のある作品だ。
ほとんどの読者はきっとそんな香港を知らない、けれど不思議なことに「懐かしい」と感じるはずだ。だから読者もまた鯨井と一緒で、知らないのに懐かしいこの世界から抜け出せなくなるのかもしれない。