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rinrin1985c7のレビュー・評価・感想

おやすみプンプン / Goodnight Punpun
8

絶望を通して希望を教えてくれる

純粋な小学生だった主人公が、年を経るにつれてだんだんと堕ちていく様を描いた作品。
最初はひよこ?のようにデフォルメされたキャラクターが、時には三角形に、時には生々しい顔のない男性に描かれたりして大変芸術的。不思議な世界に連れていってくれます。
主人公が緩やかな辛い体験を重ねて死にたくなっていく様は非常にリアルで、これを読んでいる人とは本質的に仲良くなれる、そう感じさせてくれるほど、リアルに描かれています。
また、おそらく作者自身が感じていたであろう、学生時代のスクールカースト上位者、つまり「陽キャラ」への皮肉が随所に描かれていて痛快です。これが卑屈な描かれ方をしていたら笑えないところなんですが、極端にデフォルメされたキャラクターがピエロ的に振る舞うから面白い。
後半に進むにつれて若干グロテスクだったり極端に暗い描写が増えてくるので、苦手な方は注意。私は比較的苦手な方で、我慢しながら読むことにはなりました。
ただ最後まで読めば生きる希望をもらえることは約束できます。
浅野いにお作品に通奏低音のように流れる「今を生きる大切さ」を教えてくれる作品。
身近にいる人を、もっと大切にしたくなる。そんな作品に感じました。

映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!
7

パロディもあって、おもしろい。

羊のショーンは、よくテレビで見ていました。これで、ストップモーションアニメというものを知りました。
ひつじたちはかわいいし、人間はなんかすごい顔だし、なんかあの質感がいいな、と思ってました。それの映画化ということで、どうなのかなと思ってましたが、思いのほか面白かったです。
ショーンたちの前に迷子の宇宙人ルーラが現れて、街が「UFOだ、UFOだ」みたいにになって、みんなUFOに夢中みたいな感じになり、牧場主もそれに乗って、おおもうけしようします。
ショーンは、ルーラと仲良くなりますが、ルーラのUFOが壊れて帰れなくなる、みたいなハプニングがあります。でもどうにかできて、牧場主も儲かってハッピーだけど、即儲けはなくなって、日常に戻るみたいな話です。
迷子の宇宙人を帰してあげようって、もろE.T.だし、それ以外にもMIBっぽい人達が出てきたり、パロディ満載でした。羊のショーンっていつも短い話だし、大丈夫かなと思いましたが、結構きちんとした話でした。起承転結もしっかりしていたし、羊のショーンらしい話の展開でよかったです。牧場主も、いつもの状態に戻り、街もUFO騒ぎが嘘のように元に戻り、元のショーンの世界に戻れる感じです。
とてもいい映画化だったと思います。

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム / Spider-Man: No Way Home
8

スパイディ好きな人にはぜひ見て欲しい!

昔からスパイダーマンが大好きでどのシリーズも何回も見て来ました。今回はトム・ホランド版3作品目になるわけですが、過去作含めまさに集大成といった内容で控えめに言って本当に最高でした。ピーター・パーカーといえば過去作でもそうですが悲劇のヒーローで何度も悲しい辛い経験をしています。そのたびに乗り越えて強くなっていくわけですが、今回も本当に辛くて切なくて何度も涙を流しました。ピーターは本当にイイヤツなんですよね。毎回感情移入しすぎてしまいます。

そして、予告等で別のユニバースから来てしまった別作品のヴィラン達が登場するのは知っていましたが、まさか!あの人たちも登場してくるとは……興奮で思わず「えっ?!」と声に出してしまったほどです。これには本当にビックリしました。それぞれ辛い思いをしていたり悩み苦しんでいたり……正体を隠している彼らにとって心の底から分かち会える仲間なんだろうな、と胸が熱くなりました。
「大いなる力には大いなる責任がともなう」。親愛なる隣人スパイダーボーイから立派なスパイダーマンへと成長していくピーター・パーカーをぜひいろいろな人に見てもらいたいです。最後も切なすぎるけどピーターの覚悟が表れていて、良い終わり方だったと思います。