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nakano_1のレビュー・評価・感想

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

『鬼滅の刃』、その魅力は鬼にある

映画『鬼滅の刃』では興行収入400億1694円を突破し、歴代1位となる史上稀に見る結果となった。その『鬼滅の刃』に世の中の人が魅了されるのはなぜだろう。

主人公・竈門炭治郎の妹である禰󠄀豆子が鬼になってしまい、「必ず人間に戻す」と心に決めて様々な困難に立ち向かっていく様は、言わずとも誰もが知っている魅力であろう。炭治郎は鬼を滅殺する鬼殺隊に入隊、そこから鬼と戦って行くのだが、最初は鬼を切れず四苦八苦していた。その先で仲間に出会い、人の死に触れ、鬼殺隊として逞しく育っていくのだ。

鬼殺隊には並外れた能力を持ち合わせた柱が9人いるが、それぞれの個性も魅力の1つであろう。しかしながら、敵である鬼にもまた様々な個性があり、人間であったころの悲しみを描写しているのだ。

鼓の鬼、響凱は小説家を目指している青年だったが、お前の書くものはつまらないと罵倒されていた。鬼になってもなお、小説を書くことに未練は残った。
床に散らばった原稿を踏まずに戦っている炭治郎の姿を見て動揺しつつも、敗北した後には「自分が書いた小説はゴミではない」と行動で示してくれたことに涙して消滅するのだ。人間を喰う敵であるが鬼の悲しみを描写しているシーンはなんとも言えない気持ちになり、読んでいる人の涙を誘う。

それぞれストーリーがあり、どうして鬼になったのかを読み解いていけるのも魅力の1つ。特に上弦の参・猗窩座のストーリーはオススメなので、ぜひ漫画を手に取っていただきたいものだ。

PSYCHO-PASS / サイコパス
10

見たことない人のためのあらすじ

「PSYCHO-PASS サイコパス」というアニメは未来世界での日本の公安を題材にした作品です。この世界の公安は凶悪犯罪を取り締まり、街の治安維持を仕事としています。そして、この世界では「シビュラシステム」という人工知能によって管理されています。
「シビュラシステム」は犯罪者の犯罪レベルを数値化できるようになっており、高い数字が表示される人ほど凶悪性があり、低い人ほど凶悪性が低いとみなされます。また、犯罪を起こす可能性がある人物を「潜在犯」と呼び、これから起こるであろう犯罪を未然に防ぐということもできます。まさに、コンピューターによって人類が管理されているという設定です。
話数を追っていくごとにこの世界への疑問が湧いてきます。「シビュラシステム」は果たして完璧なものなのか?人間には慈悲の心があるが機械にはないという人間と機械の倫理的な問題はどうなるのか?また、「シビュラシステム」という万能な知能に頼りきりになっていた人類は、「シビュラシステム」に判定されない犯罪者が出てきたらどう対処するのか?進めば進むほど、時間を忘れてのめりこんでいく作品となっています。
人気作品なので、一期、二期、三期とあり、映画化までされています。壮絶なヒューマンストーリーが好きな方は是非ともアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」を見てください。

ヴィンセントが教えてくれたこと
8

高齢アル中ギャンブラーを描く「ヴィンセントが教えてくれたこと」

2014年に公開された今作は、ビル・マーレイ主演のコメディドラマだ。ビル・マーレイが演じるヴィンセントという高齢の男は、毎日のように賭け事、酒、女、タバコに依存する日々。
ある日、自宅に生えていた木の枝を、隣に越して来たブロスタイン一家に雇われた引っ越し業者が折ってしまう。その事故でヴィンセントは「テラスもお宅の引っ越し業者が壊した」と言うが、実はそれは嘘。本当は、ヴィンセントの車の運転が日頃から荒く、自ら壊したものをそのままにしていたのだが、引っ越して来たばかりのお隣さんは、その事実を知らず、弁償すると言ってしまう。
引っ越しを終え、母と子供の二人暮らしをはじめたばかりのブロンスタイン一家だったが、息子のマギーは初めて行った学校でクラスメートの一人から目を付けられ、自分のスマホや自宅のカギを隠されてしまう。
何とか自力で自宅まで戻ってきたマギー。しかし、母親オリヴァーはまだ勤務中。家の中に入れないマギーは、ヴィンセントに電話を借りることにする。マギーはオリヴァーへ連絡し、仕事が終わるまでヴィンセントの家にいさせて貰うことになる。
ヴィンセントは「子守りは有料だ。」と言ってろくにマギーの面倒も見ずにオリヴァーからお金を受け取るのだったが、マギーはヴィンセントのことを悪い人という印象を持たず、面白い人と思うようになる。
あまり人と関わらず、ギャンブルに熱中するヴィンセントだが、実は施設で暮らす最愛の妻がいた。
しかし既に施設の料金を滞納しており、すぐに支払いをしなければ妻は違う施設に送られてしまうところだった。
一攫千金を狙うヴィンセントは、マギーの子守り中に競馬に連れていき実際にオッズをかけ、何とたまたま当たってしまう。そこから少しずつ人と打ち解けていくヴィンセントの様子を見ていると、自分もいつギャンブルか酒におぼれるか分からないと感じた。
ヴィンセントは妻が認知症になり8年間、夫だと認識されず寂しい毎日を愛猫とわびしく暮らしていたのだ。一見最低な男に見える彼だが、愛した女性はたった一人。
その後最高級の施設で彼女は最期を迎え、辛く、悲しい状況となるが、マギーが学校の発表会で偉人を紹介する時、ヴィンセントを学校へ招待し、ヴィンセントの過去の栄光を発表。彼を偉人だと認め、発表会を見に来ていた人たちから大きな拍手を貰うのでした。