nagataniv5@nagataniv5

nagataniv5
nagataniv5
@nagataniv5
0 Articles
3 Reviews
0 Contributions
0 Likes
nagataniv5

nagataniv5のレビュー・評価・感想

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
10

登場人物は妖怪だけど拍手喝采のヒューマンドラマ

妖怪を扱った作品でありながら、描いているのは人間という印象です。
人間の醜さ、惨めさ、さもしさといったものが、ありありと伝わってくるようでした。
時代背景が戦後の日本だからか、雰囲気は横溝正史の描く「金田一耕助シリーズ」に通ずるものがあります。
特に水木が龍賀家に弔問に訪れた際、弁護士によって遺言書が読み上げられるシーンなんかは「犬神家の一族」を思い起こしました。
龍賀時貞翁の遺影が存在感を示しているのも、犬神家の佐兵衛翁の遺影がちょこちょこ映り込むのとよく似ています。
閉鎖的な田舎の感じは「悪魔の手毬唄」、村ぐるみで感じる狂気は「獄門島」と言ったところでしょうか。
とにかく、金田一耕助シリーズのファンならグッとくるものが多いと思います。
そんな中、誰よりも血の通ったキャラクターとして印象的だったのが、鬼太郎の父であり、かつての目玉おやじである「ゲゲ郎」なんです。
幽霊族であるゲゲ郎が、誰よりも温かい。人間ではない彼が、誰よりも人情があるという矛盾。
そして、その狭間で揺れ動くのが今回の主人公・水木でした。
水木は戦争を通して人間のあさましさを知り絶望していましたが、ゲゲ郎との関わりの中で少しずつ変化していきます。
そして、当初は己の野心のために龍賀一族に近づいた水木が、「地位、名誉、金、いい家、いい服、女」をこの世の全てだと主張する時貞を「つまんねぇ」と一蹴!
これが最高に気持ちよく、本当に格好良かったです。
そのシーンからエンディングまで、涙が止まりませんでした。

山中さわお
8

いつまでも輝き続けるポップロック

音楽業界は厳しい場所である。さまざまなチャレンジャーがそこで生き残ることを目指し、戦い、そして夢破れて去っていく。
山中さわお。ロックミュージシャンとしては高齢であるが、その名前を知る人は少ない。

彼はその音楽歴からすればマイナーな部類に入る。「無名のおじさんロックシンガー」という形容詞がよく似合う存在だ。「なぜそんな無名の彼が厳しい音楽業界で長い間生き残ってこれたのか?」「なぜ、音楽を続けていけるのか?」それは彼が、隠れつづける秀才ミュージシャンだからだ。

彼の作る曲や彼の綴る歌詞は、氷柱のように心に突き刺さり、やがて溶けてしみこんでいく。彼のファンは常々「聴けば聴くほどよくなっていく」「噛めば噛むほど味がする」と言っている。
彼が作りだす曲は、同歴のミュージシャンと比べると非常に多い。明るい歌や暗い曲。あらゆる曲調で歌う彼だが、その本質は「暗い曲」にある。彼は人が抱える孤独感を、歌詞と曲にのせて走らせる才能にあふれている。
薄く暗い孤独を感じたことのない人はいないだろう。そんな人に向けて、私は山中さわおを勧めたい。きっと君の隣に寄り添ってくれる。
彼はいつまでも輝き続けるミュージシャンであり、孤独を勇気に化学変化させてくれる最高のクリエイターだ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

感動と冒険が続く、鬼滅の刃の物語

『鬼滅の刃』は、家族愛、友情、そして成長を描いた感動的な物語です。
主人公・炭治郎が、妹・禰豆子を人間に戻すため、また家族を襲った鬼を倒すために鬼殺隊に入隊し、様々な試練に立ち向かっていく姿が描かれています。
アニメーションは美しく、戦闘シーンも迫力があります。また、物語には多くの魅力的なキャラクターが登場し、それぞれのバックストーリーや成長を楽しむことができるのも魅力です。

劇場版アニメ『鬼滅の刃 無限列車編』では、無限列車の上で鬼と戦う炭治郎たちの姿が描かれており、感動のストーリーが展開されます。煉獄杏寿郎が登場し、彼の強さと優しさが印象的です。炭治郎たちと共に戦う彼の姿は、見る者に勇気を与えてくれます。映画はアニメシリーズを引き継いだ高いクオリティで描かれており、ファンには見逃せない作品となっていました。

その後、テレビアニメ第二期として「遊郭編」が放送されました。遊郭編は、鬼滅の刃の中でも特に感動的で衝撃的なストーリーが展開されます。原作に忠実に再現されたアニメーションは、登場人物の感情や戦闘シーンを見事に表現していました。特に印象的だったのは、妓夫太郎と堕姫の過去や本心が明らかになった第11話でです。妓夫太郎が自分の命を犠牲にして堕姫を救おうとしたシーンや、堕姫が妓夫太郎に対する想いを吐露したシーンは、涙なしには見られませんでした。