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mayuko_takenakaa8のレビュー・評価・感想

葬送のフリーレン / Frieren: Beyond Journey's End
10

登場人物の変化と成長が綺麗に描写されているアニメ

このアニメは千年以上を生きる魔法使いのエルフ「フリーレン」が、勇者たちと共に魔王討伐をした「その後」の物語です。

魔王討伐後の物語というのも斬新な切り口ですが、何より驚いたのは勇者が1話で死んでしまうことです。千年以上生きるエルフのフリーレンにとって時間の流れはとても早く、魔王討伐後も50年後に会おうと言ってあっさりと解散してしまいました。そして50年後に勇者と再会したとき、勇者はとても老いており、その後すぐに死を迎えてしまいます。その姿を目の当たりにしたフリーレンは、人を知ろうとしなかったこと、勇者を知ろうとしなかったことを後悔しました。その後悔から、人を知る旅を始めたのです。

ここまでが1話で描かれることにとても衝撃を覚えました。まず、勇者が1話で死んでしまうアニメは他に見たことがありませんでしたし、あっさりと場面が50年後に移るので、主人公のフリーレンが体感している時の流れの再現のように感じ、展開の早さの中に少し神秘的なものを感じます。

2話以降の人を知る旅では、魔王討伐時の仲間との再会や、新たな旅の友など、様々な人との出会いがあります。最初はあっさりと50年後に場面が移り変わっていましたが、徐々に数年後、1年後、数ヶ月後と場面が移り変わる際の年数が少なくなっていき、時の流れの感覚が人間に近づいていることがわかります。フリーレンが人を少しずつ理解していることが丁寧に表現されており、盛り上がる感動よりも、しんみりくる感動があります。

化物語 / Bakemonogatari
7

人の知らないところにいる怪異たち

この物語は、主人公である高校生の阿良々木暦が戦場ヶ原ひたぎという女の子を受け止めたところから始まる。その女の子にはほぼ体重がなかったのである。なぜ、このような体になってしまったのか、それは怪異と呼ばれる何かが原因であった。
この作品は怪異と呼ばれる普通の人ではない化け物がでてくる。このアニメの面白いところは、怪異の表現にあるだろう。ただ、単純に怪異を描写するのではなく、それが今までいなかったのに、今はそこにいるのが分かるような演出となっており、とても興味を惹かれる。
また、主人公の阿良々木暦がバトルをしてかっこいいという話ではなく、彼はお人よしで偶然怪異に憑りつかれてしまった男の子が怪異と呼ばれるものに引き寄せられる物語である。バトルではないのでそのようなものが見たい人は別の作品を見るべきだろう。この主人公は困っている人を見たら知らない人でも助けようとするお人よしである。彼の行動は全く合理的ではないが見ていて応援したくなるキャラクターだ。
この作品において外せないのはキャラクターの会話だ。テンポよく会話が進み、そのどれもが基本的に面白い。また、ギャグパートとシリアスパートがはっきりと分かれているのも本作の良い点です。