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manmaru0824

manmaru0824のレビュー・評価・感想

火花(映画)
9

作品に散りばめられたお笑いへの熱がすごい!

この作品は、菅田将暉演じる売れないお笑い芸人・徳永が、桐谷健太演じる神谷との出会いでお笑い人生が変わっていく物語です。菅田将暉自身も、お笑いというジャンルに対してリスペクトがあり、お笑い好きな俳優さんなのですが、彼が真剣にお笑い芸人を研究し、役に入ったことがスクリーンから伝わってきます。桐谷健太演じる神谷は、お笑いというものがどういうものなのか、というものを感覚的につかんでいるような役柄で、菅田将暉演じる徳永と一緒に過ごすなかで、そのお笑い魂というものを伝えていきます。お笑い芸人さんを主人公にする映画、というのはなかなか珍しく、そして「お笑いというものがどういうものなのか」ということを、私はうまく説明することができません。それほど、多種多様に価値観やその人々の個性や生き方が反映されて一言では言い表せられない深い世界だな、と映画を観て思いました。誰しも生きているうちに、失敗や挫折を経験します。この映画では、その挫折や葛藤を細かく描き、徳永と神谷の日常生活のある部分だけを切り取ったような作品です。いやらしくないのです。映画ですから起承転結があるのはあるのですが、厚かましくなく、お笑い芸人として一生懸命に生きる姿にこちらも勇気をもらいました。

今夜、ロマンス劇場で
9

2人の愛がずっと続きますように。

映画の中の美雪と、現実世界で映画監督を目指す健司の愛を描いたラブストーリーです。初めは傲慢な美雪の態度にムカムカしますが、それよりも健司の彼女に対する想いが優しさに現れていて、キュンキュンします。彼女は、現実世界で人の温かさに触れると消えてしまうという設定です。
きっと最後には映画館で抱き合って、健司は映画監督になるんだと思っていました。が、彼は美雪に触れなかった。とてもびっくりしました。私なら、愛する人と触れられない生活がこれからずっと続くと思うと、辛さで仕方なく、自ら消えることを選ぶと思ったからです。映画監督のチャンスも消え、美雪が若いままなのに対して、健司が老いて行くのをダイジェストのような感じで見たことで、どんなに辛くても、愛している人といられることが幸せなんだ、と教えてくれていると感じ、涙が止まりませんでした。波打ち際で手を繋いで歩けない2人は、お互い一本の布のようなものを握って散歩しています。それでもお互いを見つめる目は輝いています。最後は入院中の老いた健司に抱きつき、暖かさを感じて消えていく美雪。きっと健司は亡くなったのでしょう。その後、2人はカラーになった映画の世界で愛し続けるのです。これからは違う世界で、思いっきり抱きしめ合って愛し合って欲しい!!と涙が溢れてきました。愛するって素晴らしいです。

もののけ姫 / Princess Mononoke
10

考えさせられる作品

ジブリ作品の中でも一番好きな作品です。子供の頃から何度も見ていますが、見る度に視点が変わります。
森を守ろうとする獣たちと、生活を豊かにするために森を切り崩そうとする人間との争いが主軸になっています。この物語の面白いところは、一概にどちらが悪いとは言えないところです。特に、森の獣たちから目の敵にされているエボシという登場人物が魅力的です。私は子供時代、このエボシという人物が嫌いでした。しかし、今では大好きな登場人物の一人です。彼女は森を奪うためなら冷酷なことを平然と行います。しかし、実際には弱い者にとても優しい情の深い人物です。不治の病と恐れられ、誰も近づかない人たちの手当てをし、町で売られている女性を見かければ全員引き取ってしまうほどです。そのエボシと敵対しているのがモロという山犬です。モロは森を切り崩そうとしているエボシを含めた人間を憎んでいますが、生け贄として差し出された人間の赤子を哀れに思い、自分の娘として大切に育てます。モロもエボシ同様、冷酷さと情の深さを併せ持つ、憎めないキャラタクターです。モロに育てられた娘がもののけ姫として人間の前に立ちはだかるのですが、ある一人の少年と出会うことで物語が大きく動いていきます。アシタカという少年は非常にニュートラルな人物で、森と人間が共存する方法はないのか、ずっと模索し両者に問いかけ続けます。森と人間双方のために尽力する行動力、精神力は一貫性があり、目を見張るものがあります。シリアスな作品で冒頭シーンで敬遠してしまう人も多いかもしれませんが、ヤックルという非常に可愛いキャラクターもいますので、ぜひ最後まで多くの人に見ていただきたい作品です。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア / Mobile Suit Gundam: Char's Counterattack / 逆シャア / CCA
6

個人的には好きな作品

アムロVSシャア。一年戦争から続くアムロとシャアの因縁の対決のラストです。
最後だけに出てくるMSはめちゃくちゃカッコいいです。νガンダムも良ければサザビーも素晴らしいですね。ですが個人的にはラスト付近でちらっと出てくるジムIIIが好き。
対決の中身としては、戦闘能力の限界を振り切っているアムロに対して、Zの時からあまり成長してないシャアが戦っているので、差が歴然としています。しっかりと準備して、しかもスペックもしっかりと理解して、さらには兵装が完璧に整っているサザビーに乗りながらも、10日も納期を早めてしかもガバガバな組立てで戦線に突っ込んできた上、自分の兵装の詳細も知らなく、更には「イーブンで闘わんとつまらん」的なノリで横流ししたサイコ・フレームをよく分からないまま積んだヤクト・ドーガとαアジール他諸々を相手にしてきたνガンダムに、文字通りボコボコにされてしまう辺り、シャアのだらなしなさが浮き彫りになっています。
それ以外だとロンド・ベルと地球連邦の面々がシャアの作戦にまんまと嵌められていくので、シャアは指揮官一本に絞った方が良いのでしょうね。こう書きながらも、個人的には好きな作品なのでおまけでこの点数。サイコ・フレームの謎性能は、ここから更に進化し続けます。だから減点対象ではありませんのでご安心を。