2人の愛がずっと続きますように。
映画の中の美雪と、現実世界で映画監督を目指す健司の愛を描いたラブストーリーです。初めは傲慢な美雪の態度にムカムカしますが、それよりも健司の彼女に対する想いが優しさに現れていて、キュンキュンします。彼女は、現実世界で人の温かさに触れると消えてしまうという設定です。
きっと最後には映画館で抱き合って、健司は映画監督になるんだと思っていました。が、彼は美雪に触れなかった。とてもびっくりしました。私なら、愛する人と触れられない生活がこれからずっと続くと思うと、辛さで仕方なく、自ら消えることを選ぶと思ったからです。映画監督のチャンスも消え、美雪が若いままなのに対して、健司が老いて行くのをダイジェストのような感じで見たことで、どんなに辛くても、愛している人といられることが幸せなんだ、と教えてくれていると感じ、涙が止まりませんでした。波打ち際で手を繋いで歩けない2人は、お互い一本の布のようなものを握って散歩しています。それでもお互いを見つめる目は輝いています。最後は入院中の老いた健司に抱きつき、暖かさを感じて消えていく美雪。きっと健司は亡くなったのでしょう。その後、2人はカラーになった映画の世界で愛し続けるのです。これからは違う世界で、思いっきり抱きしめ合って愛し合って欲しい!!と涙が溢れてきました。愛するって素晴らしいです。