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majorgato4のレビュー・評価・感想

キングスマン:ファースト・エージェント / The King's Man
10

スパイ映画の最高傑作

大人気の英国スパイ映画シリーズの3作目にして、1作目の前日譚的な作品。
1人の英国紳士が「キングスマン」という最強のスパイ組織を立ち上げるに至った経緯を描いている。「実は第一次世界大戦の裏で暗躍していたのは、実在のあの人物やあの人物だった…!」という驚きの設定もあいまって、終始目が離せない。
華麗でダイナミックなアクションシーンや、それに合わせた音楽の壮麗さ・優美さはぜひ1度堪能すべきである。世界各国をめぐるので各地の景観も楽しむことができるし、当時の各国首脳陣の思惑や政治的背景も垣間見ることができる。

主人公は世界平和を願うイケオジ。信頼のおける仲間とチームを組み、「闇の狂団」に立ち向かう。それでいてちょっとお茶目で笑えるシーンもあり。手軽な歴史の勉強としてもたいへんオススメだ。
主人公の息子もとても勇敢で、この作品の真のヒーロー。主人公を大きく突き動かす存在となっている。息子がたった1人で敵に立ち向かって見事勝利を収めるも、仲間にスパイ行為を疑われてしまうシーンは胸がギュッとなって苦しいほどだった。

戦争や陰謀で世界中が混乱するなか、各登場人物が自分の置かれた環境でできる最大限のことをしようと努力しているのがとにかく素敵。
家族愛やチーム愛、「世界が平和であってほしい」と願う博愛まで、さまざまな愛が詰まっている点も非常に魅力的。
崖の上での最終決戦がとにかくかっこよくて必見。「闇の狂団」のボスの正体は最後の最後にようやく明かされる上、「お前だったのか…!」という意外な人物なので、最後まで展開が多くて心を持っていかれる。全人類見てほしい!

ちなみに1作目、2作目もとても好き。英国らしい上品で皮肉のきいたジョークや、上質なアクションにドはまりする人も多いはず。アクションシーンには、スパイらしく小洒落た道具なんかも使われるのでこれも必見だ。

ペルソナ5 / Persona 5 / P5 / ペルソナ5 ザ・ロイヤル
10

ペルソナ5ザ・ロイヤルは最高のゲーム

まず、登場キャラクター一人一人が立っているところが良い。
高校生である主人公(自分自身・コードネーム ジョーカー)と仲間たち(スカル・パンサー・モルガナ・フォックス・クィーン・ナビ・ノワール・クロウ・バイオレット)が協力関係を築き、向上させることで可能性が開けてゆく『コープシステム』が秀逸である。仲間たちとのコープを上昇させつつ、敵である悪い大人たちを期限内に倒さなければならない。
ペルソナ5ザ・ロイヤルは大きく分けて、日々のコープシーンと、パレス攻略(敵が潜むダンジョンのような異世界空間)の2つに分けられる。仲間とのコープを、一緒に時間を過ごし、様々な経験をすることで上昇させる。このことで主人公(ジョーカー)と仲間自身もレベルアップし、様々な特技が使えるようになったり、より深いシナリオを楽しめるようになってゆく。つまり、コープを上昇させることがパレス攻略の鍵となるのだ。自分のお気に入りのキャラのコープを優先して上昇させるのも良し、能力重視で強キャラのコープを上昇させるのも良し。主人公が、いつ、何を行うのかは自由なので、思う通りに進めて行けばいい。
最終的には中ボスのヤルタバオト打倒後、ラスボスの『アザトース』と対決するのだが、『アザトース』の正体は…それは自分自身で確認して欲しい。

進撃の巨人 / Attack on Titan
10

ファンタジーなのに物凄くリアリティがあり深く考えさせられる漫画

まず、この作品の名前は知っているが内容を知らないほとんどの方は巨人と戦う戦闘漫画だと思っているだろう。しかし、実際は単なる巨人との戦いというのはこの作品の本質ではないのだ。たしかに、序盤は巨人との戦いがメインなのだが、この時点で異様な世界観が際立っている。まず、巨人という存在が全くの謎に包まれており、突如巨人が出現したというのだ。この巨人についての謎と未知なる存在である巨人の不気味さ、さらに徐々に明かされる世界の真相が序盤の醍醐味だ。そして何より人間一人一人の心理描写がとても丁寧で、細かい。それ故にいろいろな立場にいる様々なキャラクターに感情移入をしてしまうこともとても多い。さらに、この作品は正義、敵とは何なのかということを深く考えさせられる。現実での物事の捉え方まで考えさせられる程深いのだ。この作品は、現実社会で問題となっていることや、また歴史的にあった問題ととても内容がリンクしており、ファンタジーなのに本質的な内容は酷く現実的なのだ。ここから若干のネタバレを含むのだが、巨人の正体は人間が人間を巨人にしているという物であり、最終的には人間vs人間に終着する。この人間同士の戦いという内容になってからが、この作品の本題と言えるだろう。この作品を見ることで世の中の問題についての物の見方や視野が広がると私は思う。それくらい深く、読んで損はないと断言できる作品だ。