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hodakatoruz7のレビュー・評価・感想

かたおもい書店
7

絵が綺麗でサクサク読める少女マンガです。

書店で働く主人公と上司とのオフィスラブものですが、その中に「主人公が実はくノ一末裔」など、クスっと笑える要素が入っています。店長と上司のBL的な要素も入ってきますが、話はサクサク進むのでとても読みやすいです。上司のツンデレにもキュンキュンさせられます。
登場人物に性格の悪い人が出てこないので、ドロドロした話が好きな人には不向きかもしれません。主人公がかわいいので苛めたくなる上司の気持ちはわかります。

書店の仕事内容など、働いたことがないとなかなかわからない内容も、読みすすめることで勉強になります。仕事の上司として接してきた上司の事を好きだと自覚するところ、好意をもたれた春田先生にきちんとお断りをするところ、主人公の性格がまっすぐすぎます。
だからこそ、実は店長がフランス人…などのお笑い要素も、腑に落ちるところがあるのかなとも思いました。新人の女の子も主人公の気持ちを素直に受け止め成長していく様も読んでいて清々しい。

これから新社会人になる方、アルバイトなど始める方に是非読んでもらいたいです。ごてごての恋愛ものはちょっと…と思われているかたにもお勧めできます。仕事に躓いたときも、読み終わった後にスッキリとした気持ちになりますよ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

キャラクター、音楽、アニメーション…見どころ満載の作品

実は、最初は「食わず嫌い」状態でした。ストーリーが単純なのかと思っていたからです。人気になってしばらくしてから見始め、見事にハマった作品です。
キャラクターの個性が豊かなのもいいなと思います。見た目や技はもちろん、性格、抱えている思いや過去の体験、家族や仲間との関わりなども作品に奥行きを生み出しているなと感じます。
気持ちが前面に出されるところも好きです。どれだけ強そうに見えても、心の中は違うかもしれない、それでも絶対にあきらめないという熱さが印象に残ります。
風景の描写も好きで、雪のシーン、山のシーンなどは特に美しく、空気感がよく伝わってきて思わず惹きつけられます。
全体的にはシリアスで緊張感あふれるシーンが多いですが、一方で思わず笑ってしまうコミカルなシーンや描写もたくさん挟まるので、楽しむこともできます。
音楽も印象的で、主題歌などが大ヒットしました。
ストーリーや世界観をうまく表現していて、作品の価値もより高くなっていると思います。
アニメーションもタッチがいろいろあったり、スピード感があることが楽しめる要素に大きく貢献しています。
その変化などにも注目してみると本当に見どころがたくさんあるのが、この作品の良いところだと感じます。

あひるの空 / Ahiru no Sora
10

バスケを通して人生を描いた作品

『あひるの空』(以下『あひる』)は2004年に少年マガジンで連載が開始され、2019年にはアニメ版がテレビで放送され始めました。
未だに連載されている長寿の漫画作品です。
長く続いている漫画は、大体すぐにテレビでアニメ化されます。
しかし、『あひる』に関しては、漫画の連載開始から15年の時を経て、テレビでのアニメ化に至っています。
これは一体どいうことなのかと言いますと、実は、作者の元にテレビのアニメ化の相談が何度かあったらしいのです。
しかし、作者本人がその度に断っていました。
主人公のキャラクター設定が「NBAを目指す」ことに変えられたりすることに、作者は納得しなかったようです。
確かに素人目から見ても、149センチでNBAを目指すのはいくらなんでもやりすぎだし、それに『あひる』の本質を掴み損ねています。
タイトルの「あひる」とは、まさしく「飛べる」ことが重要な資質となるバスケにおいて、身長が149センチしかない「飛べない」主人公のことです。
ただ、本質がないアニメ化を断るほどに、作者は真剣にこの漫画を描いているのです。
そういう作者の切実さが、読者である僕にはひしひしと伝わってきました。
この作品がいかに妥協のない作品なのかが分かります。
加えて、15年の時を経てもアニメ化に耐えうるという事実は、この作品が時の流れによって陳腐化されるような作品ではないということも証明しています。
『あひる』は車谷空という身長149センチの高校生を主人公にした、基本的にはバスケットボール漫画です。
いわゆる「チビ」である空が、身長が重要な資質であるバスケにおいてどう立ち向かっていくのかというのが基本ストーリーなのですが、この作品においてそんなことは別に大したことではありません。
『あひる』が他のスポーツ漫画と比べて特異なのは、バスケットボールを通して「人生」を描いているからなのです。
空たちの通う「クズ高」のバスケ部が試合で初めて勝利をあげるのは冬に入ってからです。
単行本だと20巻あたり。
そんなスポーツ漫画を僕は他に読んだことがありません。なのに、どんどん読めてしまうのです。
それはこの作品が「バスケットボールで勝利をあげること」に主眼を置いていないからに他なりません。
試合だけでなく、学校生活や恋愛もどんどん描かれます。
子供たちだけでなく、教師たちや親たちも悩みます。
『あひるの空』に出てくる大人たちはみんな魅力的です。
不完全だし、決して生徒たちの規範となるような大人ではないにもかかわらず、魅力的なのです。
大人になっても人は悩むし、むしろ大人になってからの方が悩むのが人生ではないでしょうか。
また、『あひる』では音楽がよく流れます。
音楽が記号として単純に描かれているだけでなく、読んでいると本当に聞こえてくるのです。
自分がその音楽を知っていると、頭の中でリズムが立ち上がり、メロディが鳴り出し、歌詞がリフレインされるのです。
たぶん作者が音楽を愛しているからだと思います。
『あひる』はバスケ漫画ですが、バスケそのものよりも、雨の日の体育館で埃の舞う匂いや、かつて学校の渡り廊下から眺めた景色、試合の朝に感じるいつもと異なる空気の響き、部活を途中で辞めた後にかつての仲間と鉢合わせる気まずさ、そんなものを思い出させてくれる作品なのです。
スポーツをやったことのない人にも、ぜひお勧めしたい青春漫画です。

ミスフィッツ / The Misfits
10

B級ホラー映画の様な怪しさ満点

彼らの音楽は何十年たっても色褪せる事なく、スケボー、フィギュア、ファッションと多岐にわたり影響を与え続けている。今なお熱狂的なファンが世界中におり国内、外のミュージシャンからも絶大な支持を集めている。特に国内バンドのバルザックはその色が濃く彼らの代名詞、デビロックヘアーをデビュー時から現在まで受け継いでいる。バルザックとのコラボレーションCDではダブルデビロックヘアーでより一層のインパクトを与えてくれた。
メンバーチェンジは何度も繰り返しているが、黄金期はやはり兄ジェリーオンリー、弟ドイルが在籍していた中期時代だろう。現在は初期メンバーのグレンダンジクもドイルも復帰し第二の黄金期とでも言うべきか。
特におすすめの曲はアメリカンサイコだ。B級ホラー映画から飛び出してきた様な出で立ちに、ポップなメロディーが融合し彼らにしか出せない魅力が詰まった名曲中の名曲だ。
彼らのもう一つの代名詞は筋骨隆々の超マッチョボディー。特にドイルの大きな身体から掻き鳴らすギターがまるで子供のオモチャの様に見え荒々しいサウンドとマッチし視覚でも楽しめる事は間違いない。
現在でも衰え知らずのモンスター級のサウンドはジャンルを超えて様々な人に楽しんでもらえると思う。