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gossamのレビュー・評価・感想

ヴァイオレット・エヴァーガーデン / Violet Evergarden
10

心に残る美しさと感動

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の舞台は、軍事国家であるレーヴェン王国。元少女兵士であるヴァイオレット・エヴァーガーデンが自分の心の成長と感情表現を学びながら、自立した女性に成長していく物語です。

アニメーションの美しさは抜群で、背景やキャラクターデザインはとても緻密に作り込まれています。ストーリーも、人々の思いや感情を細やかに描いているため、感情移入しやすく心に残る作品です。

特に、ヴァイオレットが手紙を書くことを通して人々の思いを汲み取り、その思いを伝える過程が感動的です。時には悲しい思い出や、家族や恋人への想いなど、人々が抱える複雑な感情を言葉にすることができない場合もあります。それでもヴァイオレットは言葉として伝えることができるよう、自分自身の感情表現を学び、成長していくのです。

また、音楽も物語に深く関わっており、劇中歌「光の中へ」は印象的で、涙を誘うシーンも多いです。

本作は感傷的であるため、全編にわたって重い雰囲気が漂っています。ストーリーの展開に少しテンポが遅いと感じる場合もあるかもしれません。

総合的に見ると、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は、美しい映像と心に残るストーリーが融合した作品であり、感動的な物語を楽しみたい人にはおすすめです。
ネタバレを含むレビューでしたが、本作は是非自分で観て、ヴァイオレットが人々の手紙を書く過程で成長していく姿を見てほしいと思います。

チャーリーとチョコレート工場 / Charlie and the Chocolate Factory
8

ティム・バートンが創造した幻想的な世界の物語

「アリス・イン・ワンダーランド」や「フランケンウィニー」などの数々の不思議な世界観の作品を手掛けたティム・バートン監督。この作品は、そんな彼の作品の中でもひときわ不思議な世界観を放っている作品だと感じた。なぜなら、細部へのこだわりが異様だからだ。この作品には第78回アカデミー賞衣装デザイン賞にもノミネートされるなど、細部のセットや独特の色合いなど目を引くものが非常に多い。しかし、それらはなんとすべてパティシエが作った本物のお菓子ばかりなのである。作中でもとても印象的なシーンであるリスが頭の中身を調べるシーン。そのシーンに登場するリスはこの作品のために半年もの時間を懸けて調教したリスなのだ。とてもティム・バートン監督の熱意が感じられる作品だ。
もう一つ私がこの作品をおすすめしたい理由がある。それは親子の絆を確かめる物語でもあるからだ。ウィリーが工場を案内するうちに、彼の父についての回想シーンが多く登場する。彼は、幼少期に一粒のチョコレートを食べたのをきっかけにお菓子の虜になってしまった。しかし、彼の父は町一番の歯医者であり、お菓子作りとは敵対する職業なのである。すっかりお菓子に魅了された彼はお菓子作りをしようと決心する。もちろんそんな彼を父は受け入れるはずもなく、それきり彼とその父は疎遠になってしまった。しかし、チャーリーとの出会いをきっかけに父と仲直りすることを決める。そんな彼を父は温かく迎え入れ、親子の絆が垣間見えるシーンであった。
この作品は子供世代から親の世代まで数多くの人に愛される作品である。不思議な世界観と親子の絆を確かめられる作品だからこそ、愛されるのだと考えた。是非家族で鑑賞してもらいたい作品だ。

Pygmy I'm cricket
7

感情になる4ピースエモバンド。ぜひ聞いてほしいこのバンド。

東京で活動をする4ピースバンドである。彼らを一言で表すのであれば、エモい・お洒落といったフレーズがピッタリである。名曲「Sunny」を収録したSeparation E.P. CDは、今では取扱いショップでは即完売となっており、日本だけでなく海外からの人気も集めはじめている。
彼らの音楽は伸びやかに広がる優しいメロディーとともに、そこに温かく寄り添うような歌詞がなんといっても私たちの感情を動かすものとなる。その感情は喜怒哀楽で表現をするのであれば、彼らの音楽は「哀」が最も近いものである。今はどこか遠くにいる少女を想う少年の姿を想起させ、一つのストーリーが曲の中にピースとしてうまく重なり合っている。その感情に寄り添う中で動かされる私たちの感情を「感情になっていた」とでも表現できる。
少しでも気になったのであれば、まずは彼らの代表曲「Sunny」をぜひとも聴いてほしいものである。徐々に熱を帯びていくこの曲は、クライマックスを迎えるとともにその感情は熱く、強く訴えかけるものとなる。しかしながらまだまだデビューしたてであり、サブスク配信や活動自体は少ないものの、とても今後に期待できるインディーズバンドである。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN / Mobile Suit Gundam: The Origin
8

シャア誕生秘話とガンダム世界の歴史

あまりにも有名なアニメ作品「ガンダム」。その敵役としてこれまたあまりにも有名で人気のシャア・アズナブル。彼はいかにしてシャア・アズナブルとなったのか、また、なぜ仮面をかぶらなければならなくなったのか。これらがほぼシャアを主人公として、ガンダム世界の歴史を通して語られるファーストガンダムといわれる物語の前日譚的ストーリー。ガンダムファンには、シャアという名前が偽名であることは有名だが、どういう経緯でその偽名を語ることになったのかがわかる作品となっている。知らない人にとっても、一つのアニメ作品としてエンターテインメントとして楽しめる作品となっている。
アニメの作画などがファーストガンダム放映当時の技術とは比べられないほど進化しており、戦闘シーンの迫力は見ごたえあり。今の若い人たちにも見やすくなっているのではないかと思う。内容は戦争のリアルや悲惨さなどが描かれており、考えさせられるものがあるのもガンダム作品の特徴。ジオンという独裁国家。その国と戦う地球連邦。この構図は、何もこの作品だけに言えることではないのではないか、リアルでもどこか似ている構図があるのではないか、そんなことを考えてしまう。この作品を見れば、大抵の人はシャアのファンになってしまうこと請け合い。
なお、ランバラルというキャラクターが出ているのだが、この作品のランバラルとファーストガンダムに出てくるランバラルの老け具合がだいぶ違うのはお愛嬌。多分、宇宙から地上に降りたことで、重力の影響を受けたのではないかと思われる。

ドラゴンズドグマ オンライン / Dragon's Dogma Online / DDON
7

映像が綺麗でアクション性の高い戦闘を楽しめる。

まず第一に映像が非常に美しいです。本当に森の中を探索しているように感じたり、切り立った崖の淵に立つとドキドキしたり、遠くの朝日を山の上で眺めたり、始めたばかりの頃はひたすら景色を眺めるだけでも楽しかったです。
次にアクション性の高さを評価したいです。よくある単純なクリック戦闘とは違い、敵モンスターの攻撃に合わせてタイミング良く技を発動させ、カウンターをする攻撃があったり、ほとんどの職業に回避技が用意されていたり。
魔法職であっても詠唱中に作業があったり、ただ待っているだけの時間がほとんどない忙しい戦闘です。忙しいと言っても難易度は高くなく、各職業の役割もしっかり分かれていますし、しかもいつでもジョブチェンジができますので、自分にあった職業で楽しめます。ジョブには上位互換、下位互換と言ったものはなく、ある程度の適正はありますが、どの職業でもほとんど優劣なく戦うことができます。現にエンドコンテンツや大人数で戦うクエストでも特定の職業のみ、といったことはほとんどなく、どの職業でも楽しむことができるのはオンラインゲームでは珍しいのではないかと思います。以上からMMORPGによくあるゲームバランス調整に関しては全く不満はありませんでした。