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aym345f1のレビュー・評価・感想

ふたりで恋をする理由
10

胸キュンがとまらない!『ふたりで恋をする理由』

マーガレット(集英社) で2018年24号から2023年1号まで掲載されていた『ふたりで恋をする理由』は、胸キュンを描かせたら右に出る者がいない、ひろちひろ先生の作品です。

主人公、安堂うららは高校一年生。中学時代に友達と同じ人を好きになり、想いを諦めた後悔から、次に恋をするときは、自分の気持ちを大事にしたいと考えています。
ある日、電車の中でのトラブルから、スマートに助け出してくれた男性に一目惚れをします。
そして、その男性が偶然にも同じ高校の先輩、岡庭愛慈であることがわかります。今度こそ自分の気持ちに正直に、相手と向き合いたいと考えたうららは、積極的に行動に移し、愛慈との距離を縮めていきますが、愛慈の幼なじみで、うららとクラスメイトの美園純から『愛慈くんは渡さない』と妨害されてしまいます。
美園くんの言葉の意味は?!うららの想いはどうなってしまうのでしょうか?

とにかく、登場人物が全員、美しすぎます。眼福です。そして、制服も私服もトレンドからトラッドまで、可愛い系からキレイめまで…どんな好みの人のニーズにも刺さるバラエティさで、お手本にしたくなってしまいます。髪型もアレンジメントがオシャレで真似したくなってしまうこと請け合いです。
こんな青春に憧れちゃう中学生から、「求ム!胸キュン!!」の大人まで、誰もがときめいてしまう作品なこと間違いありません。

ネイキッド(2017年の映画) / Naked(2017 film)
5

Naked

主人公のロブは臨時の教師で、翌日にはメーガンとの結婚式を控えているのに、週5で働く常勤の誘いを断ります。
結婚式に向かうための飛行機に乗り遅れた理由が宝くじを買っていたからとか、誓いの言葉を考えずにぶっつけ本番でその時に感じた事を話すと言います。
なんとも適当な男で、式で踊るダンスのレッスンもサボっているそんな男が、式の日の朝、目を覚ますと全裸でエレベーターの中に閉じ込められています。
ロブが目を覚ますと外から業者であろう人たちがドアを開けてくれるのですが、本人はスッポンポンで、
しかも自分が泊まったホテルじゃないホテルのエレベーターに居たのです。
そこからパラレルワールドが始まります。何が起こったかもわからず連絡を取ったり式場へ向かおうとします。
しかし、全裸で街中を進んでいくのはかなり大変で様々な出来事が待ち受けます。
教会の鐘が鳴ってしまうとまたエレベーターに居た時間に戻ってしまいます。なぜそうなってしまうのかはわかりません。
しかし同じ時間に戻り何度も何度も繰り返すうちにロブの考えに変化が訪れていきます。
それと同時に少しずつ式場にも近づいて行けるようになるのです。
しかし、戻るタイミングがすぐ訪れるので本当に何度も何度も繰り返し時間が戻ってしまうため、
すぐに飽きてしまうかと思いましたが、そんな事もなく観進める事が出来ました。

遊星からの物体X
10

その生物の細胞に入り込み、見かけは全く変わらないが中身はその異性体になっているという恐ろしい生物と南極の極地に閉じ込められた人間たちとの戦い

とにかく面白い。最初はなぜ犬をあんなに恐れるのか不思議だったが、人気がなくなった犬小屋でその生物が正体を現す。そのなんとも不気味で気持ちの悪い事。身体のすべての部分が命を持ち、血までが動き回る。恐ろしいのは知らないうちに異性体に乗っ取られても、傍目から見てもわからないことだ。南極観測隊員たちも一人、また一人と異性体に乗っ取られてゆく。誰も信じられない恐怖。その中で主人公は誰が異性体に乗っ取られたか見つけ出す方法を考える。血液検査だ。人間の血は熱を当ててもただ死ぬだけだが、異性体の血は熱から動いて逃げ出す。その方法で乗っ取られたものを見つけ出すときの不気味さ。最後まで息もつかせぬ展開で見終わってしまった。音響効果も抜群で、ひとを不安にさせるような単調なテンポが淡々と流れる。最後に生き残った主人公と異性体に支配されているのかわからない観測隊員との会話が、将来を想像させる。火が消えればまた冬眠する。恐ろしい。非常によく書かれた脚本だと思う。一番怖いのは次々と繁殖していく異性体ではなく、お互いを疑って疑心暗鬼に陥り、人間同士で起こる殺し合いである。やはり人間は人間の手によって自滅していくことだろう。

バトル・ロワイアルII 【鎮魂歌】 / BRII
4

バトルロワイアルの名を借りた反戦映画

前作、バトルロワイアルの続編になります。
前作は中学生のクラスメイト同士が殺し合うことを命じられ、殺すか殺さないか、脱出を考えるか、それとも自ら死を選ぶか等、中学生らしく葛藤する姿が描かれていました。
しかし、今作はBR法がさらに改正され、クラスメイト同士の殺し合いではなく、テロリストのトップとなった前作の主人公・七原秋也を殺すために行われる戦争ゲームとなっています。
中学3年生が男女でタッグを組み、片方と距離が離れるか、片方が死亡すると、もう片方も首輪が爆発し、道連れ的に死亡してしまうという、本当に七原秋也を殺すつもりがあるのか?と思ってしまうような、かなりトンデモなゲームルールです。
友達を殺すか、を悩む前作とは違い、なんの苦労も知らない現代の中学生達が徴兵され、テロリストを相手に戦うという構図になっています。
前作は「中学のクラスメイト同士が殺し合う前代未聞の殺人映画!」という感じでしたが、今作は「反戦」というとても強いメッセージのこもった映画にイメージが一新され、前作とのギャップに驚いた人が多かったのでは無いかと思います。
とはいえ、話の持っていき方や、このシリーズにおけるセオリー、更にそこかしこに前作との繋がりを感じる要素も含まれており、前作を楽しめた方には面白い作品なのかなと思います。
戦争の最前線に立たされる子供たちの主人公は、忍成修吾さん演じる青井拓真です。
繊細でキレやすい性格で、前作の七原秋也とは正反対の芯のないイマドキな中学3年生です。
とにかくキレて騒いで味方に致命傷を負わせてしまう拓真に、若干イライラしつつ鑑賞していました(笑)。
とはいえ、本当にこうなったら現代の中学生なんてこんなもんか、とも思いました。未熟で青い中学生感がちゃんと出せている忍成修吾さんの演技力は素晴らしいです。
前作とはちょっと毛色の違う作品ですが、深作欣二監督の最後の作品として鑑賞する価値はあると思います。