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8pIolantheのレビュー・評価・感想

GO GO ACKMAN2
7

ドクタースランプやドラゴンボールなど数々の漫画を手掛ける鳥山明先生がキャラクターデザインを行った名作「GO GO ACKMAN2」

「GO GO ACKMAN」は数々の名作を世に出す鳥山明先生がキャラクターデザインを行った名作アクションゲームです。
3までが発売されておりどの作品も不動の人気を誇ります。
シリーズ3作品目ではアックマン以外にも敵役の天使くんも操作可能になり操作の幅がさらに上がりました。

ゲーム内容はアックマンを操作してさまざまな天使界の強敵を倒しながら進んでいくアクションゲームです。
道中落ちているアイテムを拾うことでアックマンがパワーアップし、2発当てないと倒せない相手を1発で倒せるなどの恩恵を得ることができます。
基本的にゲームの目的はかずかずの強敵を打倒してボスを倒します。
説明だけでは普通のアクションゲームとなんら変わりないと感じるかもしれませんが、
キャラクターデザインを担当しているのがあの鳥山明先生なので、「ドラゴンボール」などが好きな方には面白い作品だと思います。
アックマンのデザインもちょっとひねくれた子供といった感じでどことなく愛らしいキャラクターとなっております。
相方兼ライバルの天使くんもまた純粋さと小憎らしさが入り乱れたかのような天才的なデザインをしており、
それがこのゲームの好感度を上げているのではないでしょうか。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

残酷な現実に立ち向かう少年漫画

最新刊のネタバレも含まれていますので、閲覧に注意してください。
数々の少年漫画を見てきましたが、鬼滅の刃は衝撃的でした。まず、ラスボス鬼舞辻無惨がラスボスであるにも関わらず、小物すぎるところです。何か自分の野望を実現したいとかや鬼の世界を作りたいというわけでもなく、唯々、自分が生き延びるためだけに人を平気で大量に殺し、鬼を増やし、有能な鬼の部下を平気で使い捨てるところがとても斬新でした。おまけに部下の使い方も下手糞で、もっとうまく使えば主人公や仲間を絶滅させることができたのでは、とも思いました。
極めつけに、鬼舞辻無惨は、主人公たちに「しつこい。お前は生き残ったのだからそれでいいだろう。」と無茶苦茶なことを言ってのけます。主人公の大切な家族や仲間を殺して奪った本人が、「復讐なんてみっともないからやめろ。」なんてことを言うんです。ここまで、人を不愉快な気持ちにさせるラスボスはそうそういないでしょう。
また、鬼滅の刃を描いている作者自身が主人公や仲間に対してとても残酷で容赦がないです。これでもかというほど、悲劇を見せつけ、読者の心をえぐり取ります。主人公たちは残酷な運命に逢いながらも、鬼舞辻無惨を倒すために自分たちの命をかけて、100%以上の力を発揮して必死になって戦う姿に胸を打たれます。
また、主人公の仲間のキャラクター達が個性的でとても魅力的です。特に、主人公が所属する組織、鬼殺隊のトップに君臨する「柱」のメンバーが魅力的です。どのキャラクターも魅力的だから、絶対に自分が好きになるキャラクターが1人は出てくると思います。お気に入りのキャラや仲間が死んだり、ひどい目にあったりするときの心のダメージが計り知れません。自分を犠牲にして戦う姿はとても痛ましく、もうこれ以上死なないでほしいと願いました。
人気のキャラクターを情け容赦なく次々と殺していったからこそ、読者は心を打たれたのではと思います。

Scatman John / スキャットマン・ジョン
8

ダイバーシティが叫ばれる現代でこそ聴いて欲しい

90年代にデビューし、一世を風靡したジョン・ポールラーキンことスキャットマン・ジョンを覚えているだろうか?
世代ではなくても『カラオケで100点を取ることが難しい曲』としてうっすらと知っている人も多いだろう。
中には彼にインパクトだけの一発屋というイメージを持っているかもしれない。
しかし、それは間違いだ。
スキャットマン・ジョンの真髄はその歌詞にこそある。
「 Ski-Ba-Bop-Ba-Dop-Bop(びーぱっぱっぱらっぽ)に意味なんてあるの?」と笑わないで欲しい。
インパクトのあるスキャットに隠れてしまっているがここは一つ歌詞カードを眺めながら彼のラップに耳を傾けて頂きたい。
1stアルバム『Scatman's world』は『愛に溢れる国を想像しよう、人々が労わり合う時間を持つ国、皆が平等である国、皆が真実を語る国…そんな魔法のような国はどこに?と思っても遠くを見る必要は無い、それは君の心の奥深く 一番大きな夢と一番暖かな願いの間に見つかるだろう』というフレーズから始まる。
唯の奇麗事に聞こえるかもしれないが、彼は吃音症という発声障害を持つマイノリティだったことを留意して欲しい。
現在でこそインターネットやSNSがあり、マイノリティ同士は繋がり合えるが、ジョンの生きた時代はそれすらなく、マイノリティ達は孤独の中苦悶するしかなかったのだ。
結果、ジョンはドラッグやアルコールに溺れるようになるまで追い込まれてしまうのだが、その様な苦悶や逆境の中で培われた価値観が彼の曲には込められているのだ。
よく彼を楽観主義と見なす方も多いが私はそうは思わない。
2ndアルバム『Everybady Jam!』は歌詞の内容を読み解くに1stアルバムのアンチテーゼとして作られている。
「君の掲げるスローガンは世界をより良くすると言うが止めておきな、自分のことすら出来ない奴が世界をどう変えると言うんだい?」このフレーズは『Shut Your Mouth And Open Your Mind』という歌詞の一節だがこういったリアリストの目線こそ彼の真の姿だろう。
残念ながら1stアルバム程売れなかったのでリアリストとしてのスキャットマンの姿はあまり知られていない。
『24時間テレビ』などマイノリティは純真無垢で美しいものとメディアは言うが決してそうではなく、社会への不満や怒りを抱いているという事実を見て見ぬふりをしてはならない。
スキャットマンの曲はこうした社会に一石を投じるメッセージに溢れている。