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4rparamaribo1のレビュー・評価・感想

椎名林檎 / Sheena Ringo
8

死ぬまで聞くんだろうな、と思う。

家族の影響があってか、人生で初めてカラオケで歌った曲は彼女の「歌舞伎町の女王」という曲でした。
内容については、よく分からないまま年齢を重ねていき、少し激しい曲を生み出しているアーティストということをのちに知りましたが、16歳の時に、彼女が同じ年齢の時に作詞作曲した歌を聞き、今まで何となく聞いていた歌から、「天才の作った曲」
なんだ、という認識で聞くようになり、虜になりました。
一つの感情を、ほかのアーティストが直接表現の形容詞でメロディラインに乗せるところを、彼女の曲では、いきなり形容詞にはせず、多角的に表現しているところが最大の魅力だと思います。人物の背景や心情、発言や行動を歌詞に表現して反映させているので、聞けば聞くほど、考えれば考えるほど、そして年齢を重ねれば重ねるほど、受取手に取って考えさせられる曲を作り出していると思います。
また、先ほどいきなり形容詞にはせずと表記しましたが、突然感情があふれ出したかのように言葉を表現することもあり、それがギャップになって、何度も聞きたくなります。
人生で初めてカラオケで歌った曲は椎名林檎の曲ですが、人生の局面ごとに聞く歌も椎名林檎の歌です。彼女のほうが歳が上ですから、私が生きているうちに音楽活動を辞めてしまうかもしれませんが、年齢を重ねても私は一生彼女の歌を聞き続けると思います。

神聖かまってちゃん / Shinsei Kamattechan
9

過激だが、現代社会では共感を呼ぶ歌詞

神聖かまってちゃんのフロントマンの「の子」は、自身で公表している通り「境界性パーソナリティ障害」を患いながらも10年近くもバンド活動を続けている。最初はネットから話題を呼び、美しいピアノメロディと叫び声にも聞こえる歌声、そして独特の表現で繊細な心理を描く歌詞が、一部の層から宗教的な程の人気を得ることとなった。
代表作は「ロックンロールは鳴り止まないっ」や、「フロントメモリー」。フロントメモリーは、川本真琴が歌唱しているバージョンと、作詞作曲者のの子本人が歌唱しているバージョンと、カラオケ番組で有名になった新人歌手の鈴木瑛美子がカバーしたバージョンがある。鈴木瑛美子のカバーが「恋は雨上がりのように」の実写化映画の主題歌としても起用されたりと、活動の幅はどんどんと広がっている。そんなバンドなどの音楽活動の一方で、ニコ生やツイキャスなどで、動画配信者としても活動しており、独特の感性から引き出されるトークが面白く、多くのリスナーを魅了している。
現代では、「メンヘラ」という言葉をよく耳にするようになった(「メンタルヘルス」のから来たネットスラングのこと)。些細な悩みから、精神疾患と呼べるほどの生き辛さというものは、表に出すことは恥ずかしい事だという風潮があったが、現代はSNSなどの普及によりそういった人々の「メンヘラ」な部分がたくさんの共感を得られるようになってきた。神聖かまってちゃんというアーティストはまさに、そういう人の心の闇や奥深くの部分を刺激するような「メンヘラ」な曲で共感を得ている。過激だが、現代の日本に生きる人々心の拠り所になるような、素晴らしいアーティストである。