億男 / MILLION DOLLAR MAN

億男 / MILLION DOLLAR MAN

『億男』とは、映画プロデューサーで小説家の川村元気による長編小説・およびそれを基にした映画作品である。主人公の大倉一男は借金返済のために昼夜問わず働いて必死にお金を稼いでいた。そんなある日、偶然手に入れた宝くじが当選し、一男は3億円を手にする。突然大金を所持したことに不安を抱え、旧友である古河九十九に相談。しかし彼は3億円と共に失踪してしまう。一男は九十九を探す過程で様々な大金持ちと出会い、お金の価値を学んでいく。

億男 / MILLION DOLLAR MANのレビュー・評価・感想

億男 / MILLION DOLLAR MAN
8

お金の価値について考えさせられます!

お金を手に入れる、ということが人にどのような影響を与えるのか。
殆どの人は「お金はたくさんあればあるほどいい」と考えると思います。
ですが実際、お金についての考え方ひとつで人の性格や人間関係、周りの環境も変わってしまうのです。
兄が残した三千万の借金を持つ主人公。
しかし、ある日彼は宝くじで三億円を手にし、一夜にして『億男』となりました。
今まで、借金の返済に追われていた人生からやっと脱した主人公は、残りのお金をどのようにして使うのでしょうか。
この映画を観るとお金の使い方について考えさせられ、かなりの人がお金に対する考え方を変えるのではないか、と思います。

億男 / MILLION DOLLAR MAN
9

お金とは何なのか…

佐藤健さん主演の映画です。
最初から最後まで引き込まれるようなとても面白い作品でした。
お金とは何なのか…という事について考えさせられる作品でした。
お金も含め、物の価値は人それぞれの価値観やその時の状況などによって変わってくるということを、この映画を見て改めて実感しました。
ただ物語のメリハリがそんなにあるような作品ではないので、映画を見慣れていない方は最初の方は少し退屈に思うかもしれません。
佐藤健さん、高橋一成さん、黒木華さんなどの出演者の演技もとても良かったです。
佐藤健さんと高橋一成さんは物語の中で大学時代の友人でした。大人になってからずっと何年も連絡をとっていなかったのに、3億円を手に入れてこのお金をどうしよう。という簡単に周りには言えないことを相談する相手として1番に頭に浮かびました。そして、そのお金を全て持ち去られて行方が分からなくなってしまっても、何か理由があってお金を持って行方をくらましてしまったんだ。と、そう信じられるほどの信頼関係。
長く顔を合わせていない友人なのに2人の間には本当に深い絆があったのだなあ。ということを物語の終盤ではすごく感じました。
借金の問題が解決しても家族3人で仲良く暮らすという元の生活に戻ることはできませんでしたが、手に入れた3億円もの大金で、最初に娘の欲しがる自転車をプレゼントして、こっそり家の前に置いていくという最後の場面には、少しほっこりとしました。

億男 / MILLION DOLLAR MAN
7

タイトルなし

原作も読んでおらず、それほど期待して見たわけでもなかったのですが、おもしろかったです。
お金についての人の在り方について考えさせられる内容で、会ったこともないくらいのお金持ちの人たちがたくさん出てくるのですが、実際にお金を手にするとこうなるんだろうなって思いで見ることができました。

作者の方は、実際の億男の人たちに、たくさん取材されたのかと思います。

持っているお金の使い方、無くなった時の在り方。疑い、嫉妬…。いろいろな感情が渦巻いて面白くも興味深いストーリーに仕上がっていました。
私もそうですが、映画を見て自分のお金との付き合い方について、あらためて考えてみた人が多いんじゃないかと思います。

主人公二人が大学の落研の同期で芝浜を得意演目にしていたため、芝浜を知っている人にとってはオチが予想できてしまうのですが、さわやかな気持ちにさせてくれる纏め方はとても好感が持てました。

使い切れないほどのお金を得たとき、人は変わってしまうものだけど、大切なものはお金の中にはない。だけど、お金を持っていないことでも、人は変わる。

だからお金の奴隷ではなく主人にならないといけないんですよというメッセージを感じ、共感を持てましたね。

俳優陣も豪華で、個々人の俳優を知っている中でも映画の役柄としてのキャラクターをしっかり立たせているのはさすがです。
大作というわけではないと思いますが、印象に残る良作です。