タイトルなし
原作も読んでおらず、それほど期待して見たわけでもなかったのですが、おもしろかったです。
お金についての人の在り方について考えさせられる内容で、会ったこともないくらいのお金持ちの人たちがたくさん出てくるのですが、実際にお金を手にするとこうなるんだろうなって思いで見ることができました。
作者の方は、実際の億男の人たちに、たくさん取材されたのかと思います。
持っているお金の使い方、無くなった時の在り方。疑い、嫉妬…。いろいろな感情が渦巻いて面白くも興味深いストーリーに仕上がっていました。
私もそうですが、映画を見て自分のお金との付き合い方について、あらためて考えてみた人が多いんじゃないかと思います。
主人公二人が大学の落研の同期で芝浜を得意演目にしていたため、芝浜を知っている人にとってはオチが予想できてしまうのですが、さわやかな気持ちにさせてくれる纏め方はとても好感が持てました。
使い切れないほどのお金を得たとき、人は変わってしまうものだけど、大切なものはお金の中にはない。だけど、お金を持っていないことでも、人は変わる。
だからお金の奴隷ではなく主人にならないといけないんですよというメッセージを感じ、共感を持てましたね。
俳優陣も豪華で、個々人の俳優を知っている中でも映画の役柄としてのキャラクターをしっかり立たせているのはさすがです。
大作というわけではないと思いますが、印象に残る良作です。