誰も知らない
柳楽優弥さんのデビュー作『誰も知らない』は、引越しするところから始まるのですが、柳楽優弥さん演じる長男以外はアタッシュケースなどに入って部屋の中へ移動してきます(入居先との契約などの問題で隠れていると思います)。
初めは4人の子供とシングルマザーの母親(演・YOU)が仲良く暮らしていたのですが、長男以外は大家さんに見つかってはならないため、外やベランダに出てしまった子は母親に怒られていました。母親は男のところへ行ったり来たりで、子供たちは母親が置いていったお金で生活し、学校にも行けず友達もいない日々を過ごしていました。
日に日に母親は帰ってこなくなり仕送りも無くなり、電気も水道も止められてしまいます。子供たちは隠れながらも外へ出て、コンビニの廃棄商品などをもらったりしながら母からの連絡を待ち続けていました。
育児放棄をする母親目線ではなく、育児放棄をされた子供たちの目線を鮮明に描いている作品です。とても自然な演技で作品に引き込まれていきます。当時まだ中学生だった自分ですが、何度も何度も見返しました。こんなことが実際に起きてると考えるととても心苦しく、考えさせられる映画だと思いました。
文字では説明しきれない表現なども是非見て実感して頂きたいです。