ロマンシング サガ -ミンストレルソング-

ロマンシング サガ -ミンストレルソング-のレビュー・評価・感想

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ロマンシング サガ -ミンストレルソング-
9

王道にも外道にもなれる傑作RPG

ドラゴンクエストやファイナルファンタジーなどといった傑作シリーズを生み出しているJRPG。
本作はそんな中でも極めて異質な「ロマサガ」シリーズに残る傑作になっております。
主人公は8人おり、その中には貴族の王子や皇女もいれば、仲間からはぐれた遊牧民、同業者にはめられた海賊、さらにはコソ泥なんかもいたりします。
基本的には世界を滅ぼそうとする邪悪な神と彼らがデスティニーストーンといわれる特殊なアイテムをめぐって攻防を行うという話になるのですが、その道中にどんなことをしてもよいという極めて自由度の高い作品になっております。
その最たる典型例は1部のNPCの命を奪うことすらもできるということでしょう。
例えば途中で四天王といわれるモンスターたちの親玉からのイベントをこなす話がありますが、彼らが気に入らなければなんと途中で殺してもかまわないというかなりフリーダムな内容になっております。
親玉の中には人をさらったり、山から下りて人を殺してもかまわないと恫喝してきたりと極めて危険なものもおりますが基本的には温厚な彼らを「所詮化け物」といって切り捨てるのもよし彼らの依頼を聞いてアイテムをもらうのもよしとなっております。
勿論キャラクターを殺してしまった場合、ペナルティとして天国に行けなくなり冥府に落とされてしまう等不便なところもありますがそこもまた楽しむのもアリとなっております。
キャラクターを正義の味方気取りの偽善者にも本当の意味での勇者にできるのもプレイヤーの好きにしていい、こういった自由さこそいまだにロマサガシリーズが人気がある所以であるのではないかともいわれております。

ロマンシング サガ -ミンストレルソング-
7

タイトルなし

2005年に発売されたプレイステーション2専用RPGソフトです。
本作は92年に発売されたスーパーファミコン版ロマンシングサガのリメイク作品で、ストーリーは旧作と同様ですが、キャラクターデザインに関しては新規に起こされ、のちのシリーズの名物ともなっている戦闘の際にキャラクター同士が連携して攻撃する「連携」と言ったサガシリーズお馴染みの要素を多数盛り込まれているのが特徴です。
プレイ開始の際は8人の主人公から一人を選び、またその後どう冒険するかはプレイヤーが自由に決められる「フリーシナリオシステム」で、あらかじめプレイヤー自身が行き先を決めなければならないので、敷居は高く、またバトルを繰り返すと雑魚敵もパーティの強さに応じて強くなるため、ボスではなく雑魚敵を相手に全滅する事も覚悟しなければならなかったりと、かなり敷居は高いですが、むしろこういう毒のある感じに魅力を覚えるプレイヤーが多く、サガシリーズに熱狂的なファンが多いのもうなずけます。
また8人の主人公の誰でも好きなキャラを選んでもよいのですが、8人全員分のクリアを達成するとボーナスと言える場面があるのも制作陣のこだわりを感じるところです。
私自身は敵の強さに何度も泣かされましたが(笑)、この毒のある世界観に強く引き寄せられました。

ロマンシング サガ -ミンストレルソング-
9

タイトルなし

1991年にスーパーファミコン(以下:SFC)で発売された「ロマンシング サ・ガ」をプレイステーション2(以下:PS2)にてリメイクし、2006年に発売されました。

SFC版と同じ8人の主人公キャラクターを使用することができ、また新しく仲間に加えることのできるキャラクターもいます。

SFC版と違い、ロマンシングサガ2(以下:ロマサガ2)から導入されたLPがあるので戦闘不能になると次のバトルまで復活させられないというのはなくなりました。
技の取得もロマサガ2から導入された閃きシステムで取得します。
また、サガフロンティアで導入された連携システムも使用でき、最近のロマサガに近いシステムでプレイできます。反面、パーティメンバーは5人になっています。

他にもPS2版では追加イベントも増えています。
・SFC版では入手のできなかったデスティニーストーンを全て集めることができたり、それをサルーインに捧げて強くしたりすることもできます。
・シェラハと戦うことができます(ただし3週目以降)
・SFC版では明かされなかったクローディアの生い立ち、アイシャらタラール族の真実、グレイの正体に関わるイベント

などSFC版を踏襲しつつも新しい発見ができるようになっています。

12年前の作品ではありますが、ロマサガ好きにはプレーしてみたらよいと思う作品です。