白雪姫と鏡の女王

白雪姫と鏡の女王

『白雪姫と鏡の女王』は2012年3月30日にアメリカで公開された映画。監督はターセム・シンが務める。本作はグリム童話『白雪姫』を題材とした映画であり、白雪姫と強欲な継母である女王の戦いが描かれる。2012年にはティーン・チョイス・アワードのSF / ファンタジー映画賞を受賞した他、SF / ファンタジー女優賞を白雪姫を演じるリリー・コリンズが受賞した。
本作の衣装を担当したのはアートディレクター、テキスタイルデザイナーの石岡瑛子である。彼女にとっては本作が最後の作品であり、エンディングには「in loving Memory of Eiko Ishioka」とクレジットされている。またこの作品でアカデミー賞衣装デザイン賞にノミネートされた。

白雪姫と鏡の女王のレビュー・評価・感想

白雪姫と鏡の女王
7

女王と姫がどっちもよかった。

白雪姫のストーリーはちゃんと追っているけれど、違う話になっていて面白かったです。
ジュリア・ロバーツさんの我儘女王が良かったです。もともとヒロイン役者だったのに、こういう役もする年になったんだあと思います。それがまた超似合ってて、さすが大女優って感じです。あの大きな口でニコニコと自分の好きなことをする感じが、すごく女王っぽいと思いました。
白雪姫のリリー・コリンズさんもすごく可愛くて好きになりました。やっぱり、今の時代、女も強くなくちゃですよね。リリーさんは、ドレスをしているときは洗練されたお姫様って感じがしたし、盗賊の格好の時はチャキチャキ娘って感じでした。どっちの格好も似合うなんてさすがです。
白雪姫の小人たちって結局なんなんだろうと子どもの頃から思っていたので、なるほど、盗賊ねと納得しました。
王子様も出てきますが、自分の人生は自分で切り開く、こっちの白雪姫のほうが子どもたちの教育にもいいかもしれません。
思ったよりコメディよりで、馬鹿げたギャグとかもあるので、好き嫌いは別れるのかもですが、私は好きでした。最後はきちんとハッピーエンドだし、安心して見れます。
ドレスや城の装飾も美しく細かいところまで見たくなります。

白雪姫と鏡の女王
7

戦ってつかみ取る!自分の自由

意地悪で強欲の塊の継母 女王の元で育った白雪姫は外の世界を全く知らずにいた。
次第に外の世界にあこがれを抱くようになり、女王の目を盗み城を抜け麓の村に行った。
その道中の森の中で美しい青年に出会う。その青年に特別な感情を抱くが、まずは村へ向かう。
そこでは人々が今日を生き抜くのに必死な生活をしており、城で豪遊している女王に反感を抱くようになる。
その夜、女王主催のパーティーに無断で参加し、そこで森で出会った青年と偶然に再会する。
その青年は王子アルコット。白雪姫は王子に国の現状を話し助けを求めるが、女王に見つかってしまい、罰として森に捨てられてしまう。
気を失っていた白雪姫だったが森で7人の小人と出会い、彼らと生活を共にする。
その中で彼らから戦いの基本を教わり、力をつけていく。
しかしある時、アルコット王子と女王が結婚式を挙げると伝え聞く。
白雪姫は悲しみに暮れていたが、小人たちに背中を押され、結婚式会場に乗り込むことを決断する。
結婚式に乗り込み、王子を奪い取り森に戻った白雪姫たちだったが、それを知った女王が激怒。魔物を使い白雪姫を殺そうとする。
しかしその魔物こそ失踪していた王自身で会った。
王と白雪姫は女王から権力を全て取返し、王子アルコットと白雪姫は結ばれた。
その式に魔力を失い老婆の姿になった女王が現れ白雪姫に毒りんごを渡す。
しかし白雪姫はその老婆が女王だとすぐに分かり、毒りんごを返し、「負けを知ることは大切なことですよね。」と笑顔で言い残した。
プリンセスは「守られる対象」から「カッコよく自由を求めて戦う対象」に変わっていったと感じた。
リリー・コリンズの剣術が素晴らしく、男性のような身のこなしだった。
やられっぱなしだったが、最後にすばっと言い返したのが見ていてとてもスカッとした。

白雪姫と鏡の女王
10

美しくて強い女性の姿がそこにある

作品のタイトルにあるように、グリム童話で有名な「白雪姫」を題材とした映画です。
この映画の魅力といえば、映像の美しさがまず掲げられるかと思います。
映画全体の色合いが鮮やかながら上品で、それぞれのシーンをそのまま切り取って一冊にまとめるとするならば素晴らしい写真集になること必至です。
また、主演女優のリリーコリンズの圧倒的な美しさに目を奪われます。
彼女の知的で可愛らしい姿はまさに童話から抜け出た白雪姫そのものでした。
ストーリー展開も、元々の童話「白雪姫」になじみのある方はもちろんのこと、「実は今まで一度もちゃんとお話を読んだことがないんだ」という方にもすんなり入り込めるようになっています。
しかしながら、原作をそのままなぞらえているストーリーではなく、良い方向に現代的なアレンジが加えられてます。そこもこの作品の魅力だと思います。
どういうアレンジかというと、白雪姫の性格が原作とは違うということ。
女性が立場や発言で躍進している時代背景をうけて、人物像が構築されています。
この作品に描かれている白雪姫は、まさに自立した強くてかっこいい女性像が反映されていると思います。
原作の「白雪姫」とはまた違った魅力に溢れる「白雪姫と鏡の女王」、ぜひ一度観てください。