機動戦士ガンダムUC / Mobile Suit Gundam Unicorn / 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

機動戦士ガンダムUC / Mobile Suit Gundam Unicorn / 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096

『機動戦士ガンダムUC』は、『機動戦士ガンダム』から続く宇宙世紀を舞台とした物語の新章として、福井晴敏による同名小説をサンライズが映像化したアニメーション作品。原作小説は『月刊ガンダムエース』にて2007年2月号から20098月号まで連載され、単行本が角川コミック・エースにより出版、後に文庫版が角川文庫と角川スニーカー文庫より出版された。
小説8巻発売時にOVAシリーズとしてのアニメ化を発表。OVA版は全国映画館での上映とBD劇場限定版の劇場先行販売、インターネットでの有料配信・BD・DVDの一般販売といった多くの公開形態を短期間で同時進行させる形で展開され、episode1〜7までの全作品が週間ランキングで初登場1位を獲得、累計出荷数は180万枚を超えた。その後『月刊ガンダムエース』にて2010年3月号から2017年2月号まで、漫画作品『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』が連載された。著者は大森倖三。アニメ版をベースとしつつも、アニメ版ではカットされた小説版のエピソードや設定も組み込まれており、小説とアニメを折衷した作品となっている。
2016年にOVA版をTVフォーマットに再構成したものを『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』と題し、同年4月3日から9月11日までテレビ朝日系列のTVアニメシリーズとして地上波で全国放送をした。

機動戦士ガンダムUC / Mobile Suit Gundam Unicorn / 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096のレビュー・評価・感想

機動戦士ガンダムUC / Mobile Suit Gundam Unicorn / 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096
10

興奮を誘う戦闘シーン。人間関係が複雑に絡み合うガンダム作品

今回私が紹介するアニメは、古橋一浩氏が監督するアニメ作品『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』です。
舞台は映画『逆襲のシャア』で描かれたシャアの反乱から3年がたち、工業スペースコロニーで生活をしていたこの作品の主人公バナージ・リンクスが、謎の少女オードリー・バーンと出会ったことをきっかけに、地球連邦軍とネオ・ジオン残党軍によるラプラスの箱と呼ばれる世界を大きく揺るがす何かをめぐって引き起こされる戦争や、複雑な人間関係に巻き込まれながらも、ガンダムを通して自分の在り方を見出していくお話です。
この作品の長所は、キャラクターの表情や動きが多彩な戦闘シーンでも緻密に描かれた作画と、登場するキャラクター1人1人に見所を与えるストーリーです。
キャラの表情は、舞台が戦争中ということもあって苦悩や葛藤といった表情が多くあり、それが様々なキャラに与えられていますが、それぞれのキャラで同じ表情でも微妙に違ってきたり、戦闘シーンでは角やカクツキが多くあるロボットの動きもとても滑らかに表現され、とても細かく作られた作画となっています。
また作品中では登場時間も短く、あまり重要ではないであろう人物にも、結果やられてしまっても敵の中ボス的な立ち位置にいるキャラとほぼ互角に戦うシーンもあり、興奮を掻き立てられること間違いなしです。
一方短所と呼べる程でもないのですが、主人公が関わる人間関係が多く複雑で、ストーリーを理解するのに少し難しい部分もあるかもしれません。
しかし、それがこの作品のストーリをより深めていると感じました。
この作品はガンダムの歴史を理解していない人が見ても間違いなく面白く感じる作品になっているので、観たことがない人には絶対にお勧めできる作品です。

機動戦士ガンダムUC / Mobile Suit Gundam Unicorn / 機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096
8

タイトルなし

機動戦士ガンダムUCは、100周年を目前とした宇宙世紀の始まりから存在する「ラプラスの箱」の争奪戦を描いた話である。
主人公バナージ・リンクスは、ある日、空から落ちてきた女の子に偶然出会う。彼女こそザビ家の生き残り、ミネバ・ラオ・ザビだったのだ。初代機動戦士ガンダムを観たことがある方なら分かる、あの小さかった女の子が中心となって話は進んでいく。
ジオン軍の残党勢力をまとめあげた、「赤い彗星の再来」と呼ばれるフル・フロンタル率いる新生ネオ・ジオン軍「袖付き」、アナハイム・エレクトロニクス社の深い相互依存が明らかとなった地球連邦軍、さらには名艦長ブライト・ノア率いるロンド・ベル隊まで巻き込んだ箱の争奪戦に発展していく。その中でバナージは新たなニュータイプ専用機「ユニコーンガンダム」のパイロットとして選ばれ、箱の争奪戦に巻き込まれていくのだ。
この話の魅力は、ガンダムシリーズを見たことがある人ならニヤリとするようなシーンや話、キャラが出てくることや、主人公以外のキャラ一人一人のバックグラウンドが掘り下げられること、さらに全編CGの迫力ある戦闘シーンだ。ユニコーンガンダムが初めてその本領を発揮するシーンは鳥肌が立つだろう。