興奮を誘う戦闘シーン。人間関係が複雑に絡み合うガンダム作品
今回私が紹介するアニメは、古橋一浩氏が監督するアニメ作品『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』です。
舞台は映画『逆襲のシャア』で描かれたシャアの反乱から3年がたち、工業スペースコロニーで生活をしていたこの作品の主人公バナージ・リンクスが、謎の少女オードリー・バーンと出会ったことをきっかけに、地球連邦軍とネオ・ジオン残党軍によるラプラスの箱と呼ばれる世界を大きく揺るがす何かをめぐって引き起こされる戦争や、複雑な人間関係に巻き込まれながらも、ガンダムを通して自分の在り方を見出していくお話です。
この作品の長所は、キャラクターの表情や動きが多彩な戦闘シーンでも緻密に描かれた作画と、登場するキャラクター1人1人に見所を与えるストーリーです。
キャラの表情は、舞台が戦争中ということもあって苦悩や葛藤といった表情が多くあり、それが様々なキャラに与えられていますが、それぞれのキャラで同じ表情でも微妙に違ってきたり、戦闘シーンでは角やカクツキが多くあるロボットの動きもとても滑らかに表現され、とても細かく作られた作画となっています。
また作品中では登場時間も短く、あまり重要ではないであろう人物にも、結果やられてしまっても敵の中ボス的な立ち位置にいるキャラとほぼ互角に戦うシーンもあり、興奮を掻き立てられること間違いなしです。
一方短所と呼べる程でもないのですが、主人公が関わる人間関係が多く複雑で、ストーリーを理解するのに少し難しい部分もあるかもしれません。
しかし、それがこの作品のストーリをより深めていると感じました。
この作品はガンダムの歴史を理解していない人が見ても間違いなく面白く感じる作品になっているので、観たことがない人には絶対にお勧めできる作品です。