時代を変えた革新的なギャグマンガなのに、いまいち知名度が低いのです(評価は本当に両極端。「最高傑作!!」か「わけわからん」か
今回紹介する漫画は間違いなく、時代を変えた革新的なギャグ漫画である。
そのあとのギャグ漫画にかなりの影響を与えました。その功績は日本のギャグ漫画の大御所・赤塚不二夫氏の「おそ松くん」「バカボン」や鴨川つばめ氏の「マカロニほうれん荘」、山上たつひこ氏の「がきデカ」にも匹敵します。
だが、その功績のわりには、あまりにも今の世に知られていない、知名度の低い漫画でもあります。その漫画の名は『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』です。作者はうすた京介氏といいます。
1995年に漫画界の超メジャー誌「週刊少年ジャンプ」にて連載が始まりました。それまでの週刊誌のギャグ漫画になかった「シュール」と「ナンセンス」をギャグに取り入れた作風は「週刊少年ジャンプ」購買層と、それ以外の世代(いわゆるヤングアダルトといわれる10代後半から30代前半の世代)にも絶大な人気を得て、アニメ化もされました。
ちなみにこの作品「セクシーコマンドー外伝」とタイトルにあるが、本作に本伝はない。”セクシー”と書かれてるが、この漫画にそういった要素は皆無である。しかも、この「セクシーコマンドー」というのは謎の格闘技という設定で、主人公の花中島マサルはこの格闘技の達人である?こういった支離滅裂=わけがわからないという視点のシュールなギャグでストーリーが展開されていきます。
この漫画の影響力は多くのギャグ路線の漫画に影響を与えています。「ボボボーボ・ボーボボ」や「花さか天使テンテンくん」「世紀末リーダー伝たけし!」「銀魂」等…あげればきりがありません。
この漫画の影響は漫画界だけでなくお笑いの世界にも影響を与えています。
"第七世代“といわれている芸人の誰も傷つけない、ひたすらシュールなだけの優しいお笑いは、明らかに「すごいよマサルさん」の影響受けてると思われます。
主人公花中島マサルがひたすら繰り返す「ナンセンス&シュール」で「エキセントリック」な行動や言動を、同じクラスメイトの藤山起目粒(おこめつぶ)が「説明的」で「過剰な」ツッコミをひたすら入れるという作風は明らかに、好みが分かれるであろう…「最高傑作!!」か「わけわからん!!」か…と、
”マンガ好き"、"漫画通”を自負しているならぜひ一読してほしい作品です。